ジギングロッドで挑むカンパチのショアジギングについて

ジギングロッド

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気温も高くなりエサ釣りではアジやイワシといったエサ取りに翻弄されてまともに釣りにならない場合が多くなる夏場ですが、実はこの時期から狙える高級魚がいます。

それはカンパチです。

カンパチは寿司ネタとしても馴染み深い魚ですが、その味は同じ青物のハマチと比較してもやはりワンランク違います。

そこで今回はそんなカンパチをジギングロッドでショアから狙う方法についてまとめてみました。



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ジギングロッドで堤防から挑むカンパチのライトジギング

突然ですが皆さんは具体的にどういった釣りがお好きでしょうか。

「海釣り」と一言に言っても、釣りをやったことが一度も無いような子どもでも手軽に数釣りが楽しめるアジやイワシや小サバを狙った堤防からのサビキ釣りや荒波が押し寄せる磯からルアーで狙うヒラスズキ釣りのようなボウズ覚悟の釣りなど非常に多種多様なものがあります。

どういった釣りが好きなのかは人の好みによるところが大きいのですが、今回紹介する釣りに向いているのはどちらかと言えば確率は低いけれども当たれば価値がある宝くじ的な釣りが好きな人かもしれません。

ということで、タイトルの通り今回は身近な堤防から挑むカンパチのライトショアジギングを紹介したいと思います。

波止であればどこでも楽しめるというわけではありませんが、ターゲットの希少度的にも狙う価値は十二分にある魚と言えます。



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シーズンについて

身近な堤防などのショアから狙えるのは主に8月の真夏の時期から冬が近くなる11月いっぱいと言えます。

勿論釣り場や海水温の状況、あるいはカンパチのエサとなる小アジやイワシなどベイトフィッシュの接岸状況によっても多少は変化してくる為、一概には言えませんが大体上記の時期が全体的な目安にはなります。

シーズン初めの8月はカンパチのエサとなるアジやイワシも沿岸部に多く30cmから40cmのネイリクラスが数釣れる時期となります。

そのくらいのサイズはまだまだ警戒心も大型に比べて大変薄く、ルアーにも積極的な反応を見せるので非常に釣りやすい時期であると言えます。

また、ネイリに交じって時折60cmクラスの成魚もヒットしてくることもあるので、アタリの数も多くサイズも狙えないことは無いとある意味カンパチ釣りのベストシーズンと言っても過言ではありません。

そして季節が進み10月辺りになるとネイリクラスの小型は一気に少なくなり、60cm前後の成魚が中心になってきます。

アタリの数も8月頃に比べると当然少なくなってはきますが、ヒットすればどれも大型ばかりなので手に汗握る強烈なファイトが楽しめます。

外洋に面した潮通しの良い波止では10キロ級の大型も姿を見せるのでタックルもそれなりに頑丈なものをしっかりと用意しておく必要があります。

ただし、大型のカンパチは警戒心も強くてヒットに持ち込むまでのテクニックとヒットしてからのやり取りのテクニックの両方が求められるのでなかなかショアから狙うのは困難な時期であると言えます。

その分、苦労して仕留めた一匹は何にも代えがたい価値があります。

特に10キロクラスは船からの釣りでもあまり見かけないサイズなので、ショアから仕留めることができれば一般的な釣り人にとっては釣り人生に残る1匹となります。

ポイントについて

カンパチは潮通しの良い外洋エリアに多く生息するので、潮通しの良さを最優先にポイントを選択して下さい。

また、青物はカンパチに限らず多くの場合毎年大体決まったルートを回遊する傾向があるので過去の実績などを釣り雑誌の記事などで調べてある程度ポイントを絞り込むことも有効な方法と言えます。

例えば潮通しが最も良い堤防と言えば渡船料金は掛かりますが沖の一文字波止などは釣果が非常に期待できるポイントと言えます。

同じ青物でもハマチの場合はかなり内湾部にも回遊してくるので、ハマチが釣れる場所であればカンパチも釣れるのでは…とは一概に考えない方が無難です。

その釣り場に過去にカンパチの実績が全く無いのであれば釣れる可能性はかなり低いと考えて良いでしょう。

あるいは成魚でなくても夏に幼魚のネイリが数釣れている場所であればそれらが成長して居着いている可能性もあるので、10月頃に狙ってみる価値はあります。

ルアーの場合は比較的軽装で挑むことができるので、しばらく探ってアタリが無ければ次々とポイントを変えていくスタイルの方が効率よく攻められます。

朝夕の時合いを目当てにカンパチが回遊してくるのを待つのであれば、同じポイントで長時間粘るという戦法もできなくはないですが、カンパチは成長すればするほど単独行動を好む傾向があるのでブリのように大規模な群れが来るということはまず無いと考えて下さい。

使用するロッドについて

相手が30cmから40cm前後のネイリクラスであればライトショアジギングロッドで全く問題ありませんが、50cmを超えて60cm前後のサイズとなると引きもネイリクラスとは段違いに強烈になるので、専用のショアジギングロッドを購入することをおすすめします。

カンパチはサイズに関係無くヒットすると障害物に向かって突っ走る習性がありますが、成魚になるとそのダッシュ力で柔なタックルでは一気に走られて根ズレでラインブレイクとなってしまうので、ロッドそのものにパワーが無ければ釣り上げることは難しくなります。

ライトショアジギングロッドを購入するのであればメジャークラフトから様々なモデルが販売されているので、選択肢も多くおすすめします。

成魚を狙ったワンランク上のタックルとなるとアピアが本格的なショアジギングタックルを販売しているのでおすすめです。

この釣りはルアーを使用している以上、どんな大きさの魚がヒットしてくるのかは全く分からないので、予想外の大物がヒットしても安心してやり取りが出来るように出来る限り備えをしっかりとしておく必要があります。

釣り人側の視点で見ても大物を逃すのは非常に悔しいですし、魚側からしてもラインブレイクとなってルアーが口に付いたままの状態ではエサを取るのにも苦労する上、魚体に対するダメージが大変大きいので環境保護の観点からもやはり掛けた魚は確実に獲るという姿勢が重要であると言えます。

その釣り場で想定できるサイズ(頻繁にヒットしてくるサイズ)よりも1ランク上のタックルで釣る事をおすすめします。

使用するリールについて

ショアからの釣りでは遠投力がものを言うので、使用するリールはスピニングリール一択となります。

遠投できればできるほど幅広い範囲を攻めることができるので、その時点で釣りを有利に展開することができます。

ベイトリールではまともに遠投することは難しいので足元で十分釣れるという場合以外はおすすめしません。

カンパチは小型のものでもそれなりのパワーがあるので可能であれば中型のスピニングリールを用意して下さい。

ベテランの方でやり取りに自信がある方は小型スピニングリールでも釣り自体は楽しむことができます。

ただ、大型がヒットした際にすぐにでも海底から引き離したいという場合はどうしてもハンドル一回転辺りの糸の巻き取り量が多い中型リールの方が有利にはなります。

ジギングは常に竿を持ってルアーを動かす釣りになるので、タックルは出来る限り軽量化した方が体への負担は少なくなります。

リールも大型になればなるほどそれなりの重量があるので一日中ロッドを振り続けることが難しくなります。

パワーとバランスを考えてセッティングして下さい。

ネットで調べて参考にしても良いですが、この釣りに精通している知人や友人、あるいは釣具店のスタッフに聞いてみるのが一番手っ取り早い方法かもしれません。

また、釣具店では実際にリールやロッドを手に持って感触を確かめることができるので、購入後のミスマッチ感がなく非常におすすめできます。

ネット通販だとどうしても現物を手元に届いてくるまで確認することができないので、購入後に思っていたものと違うということが起こりがちです。

タックル関係は実際に釣具店で購入することをおすすめします。

使用するラインについて

メインラインは細くて強度もあるPEラインを使用しますが、号数としては2号から3号前後を使用して下さい。

3号があれば60cmを軽く超えるようなサイズも比較的余裕を持って取ることができます。

ショックリーダーはナイロンラインかフロロカーボンラインの8号から12号を接続して下さい。

根が荒く障害物が多いポイントでは12号前後を使用して下さい。

PEラインとショックリーダーの接続について

接続の際に使用するのは自分が自信を持って安定した強度が出せるノットで構いません。

FGノットが現在のソルトルアーフィッシングにおいては強度と安定性ともに主流となっていますが、そこに拘る必要は全くありません。

FGノットも慣れるまではかなり強度にバラつきが生じることも多いので、現時点で会得していないという人はある程度練習してから使用することをおすすめします。

誰にでも簡単に使いこなせるノットとしてはトリプルエイトノットがあります。

こちらは説明を見ればノットを何も知らないという人でも手軽に結ぶことができる上に、強度もそれなりにあるので実用性も十分です。

短い時合いに手返しよく釣る為にもすぐに結ぶことができるノットを習得しておくと良いです。

使用するジグについて

使用するジグはイワシカラーを中心として、複数種類用意しておいて下さい。

その釣り場や時期によってベイトのサイズや種類も異なると思うので、事前に釣行前に最寄りの釣具店などでスタッフなどに聞いたりしておくとジグの選択も行いやすくなるかもしれません。

また、使用するジギングロッドごとにジグの耐重量も大幅に変わってくるのでバランスを考慮した上で選択して下さい。

フックはテール側に付けても良いのですがどうしても根掛かりが多くなるので、シングルフックの場合もダブルフックの場合もフロント側にまとめて付けたので問題ありません。

釣り方について

ルアーを遠投後、着底したらワンピッチワンジャークを基本として足元まで探るようにして下さい。

カンパチは遊泳力に優れており、早いルアーアクションにも余裕を持って付いてくるのでルアーの側面を見せるようにジャカジャカ巻き+ストップのコンビネーションで誘っても良いかもしれません。

基本的にベイトがイワシの場合は早いルアーアクションが有効の場合が多くなります。

その日のヒットパターンを色々と探っていち早く見つけられるかどうかがその日の釣果の分かれ目となります。

その為、様々なパターンに対応できるようにルアーアクションの引き出しは数多く持っておいた方が良いと言えます。

また、カンパチはルアーが自然に落下するフォールアクションに弱いとされているので、ワンピッチジャークで大きく上下に誘った後で突然フォールを入れてルアーの動きに変化を与えると効果的かもしれません。

取り込みについて

大きさを問わずヒットの瞬間から強烈に底に向かって走るので、基本的にはラインは絶対に一ミリも出さない覚悟でひたすらに耐えるのがポイントです。

特に海底の根が荒いような場所でヒットさせた場合は、竿が折れても良いという覚悟で耐えられるかどうかが魚を取り込めるかどうかのポイントになります。

糸を耐え切れずに出してしまうと魚は一気に海底や根に突っ込むので当然ラインは摩擦で切れてしまいます。

大型になればなるほどこのヒット直後の根ズレで逃がしてしまう事が多いので、全神経を集中させて海底から浮かせる努力が必要となります。

一旦海底からある程度引き離してしまえば安心なので、ヒット直後が最大の山場となります。

小型のネイリであればそのまま抜き上げても良いですが、大型のカンパチは抜き上げるのはかなりしんどいと思うので、玉網でしっかりと掬って取り込むようにして下さい。

美味しく食べる為にも

基本的にハマチと同じ青物なので釣れた場合はすぐに血抜きをして下さい。

一定時間バケツに付けて血が抜けたら潮氷に付けて保管をして下さい。

小さなものはリリースを

カンパチは成長が早い魚なので、小さなものはリリースをすれば数週間後にはさらに大きくなって再び釣れてくる可能性が高いです。

資源保護の為にも積極的なリリースをお願いします。

まとめ

今回はショアからジギングロッドで挑むカンパチのジギングを紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

この釣りはどこか玄人向けのイメージを持たれている部分がありますが、初心者でも基本的なジグのアクションさえマスターしておけば楽しむことができます。

興味のある人は是非カンパチとの強烈なファイトを体験してみて下さい。







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