これであなたもバーボン通!バーボンの歴史や特徴、おすすめの飲み方をご紹介。

バーボン

バーボンウイスキー ジムビーム 700ml

ウイスキー人気が高まり、近頃は男女問わずハイボールを食中酒として楽しむ人も増えてきました。

その中でもタレントのローラさんが出ている「JIM BEAM(ジムビーム)」のCMはとてもスタイリッシュで格好良く、影響されて飲み始めた方もいるのではないでしょうか。

ジムビームはアメリカンウイスキーの中でも最もポピュラーなバーボンです。

今回はそんなバーボンが生まれた歴史や特徴、おすすめの飲み方などをご紹介いたします。

これを読めばバーボン通と言われること間違いなしです!



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バーボンが生まれた歴史的背景とは

アメリカンウイスキーが生まれたきっかけは、18世紀初頭に「スコッチ・アイリッシュ」と呼ばれるスコットランド系移民とアイルランド系移民がアメリカのペンシルベニア州やメリーランド州に入植し、その地農業のかたわらライ麦などを原料とした蒸留酒を作り始めたことに始まります。

1775年から1783年まで続いたアメリカ独立戦争が終結すると、政府は戦争で悪化した財政を立て直すために蒸留酒に税金をかけるようになりました。

しかしその税金は生産者にかけられ購入するものにはかからなかったこと、大規模生産者より小規模生産者に負担が多い制度となっていたことから次第に小規模生産者であった農夫たちに不満がたまっていきました。

また独立戦争の際に主に前線に立って戦ったのは他でもない、スコッチ・アイリッシュの移民たちだったことから、彼らの生活必需品であったウイスキーに税金がかけられたことは許しがたい裏切り行為と捉えられました。

こうして政府の税制により彼らの生活が脅かされることになり、抗議行動は1794年夏頃に武装蜂起に発展し「ウイスキー戦争」が勃発しました。

その後この暴動は鎮圧されましたが、スコッチ・アイリッシュの農夫たちは課税を逃れるために当時まだ政府の管轄外だったケンタッキーやテネシーに移住しました。

そして、その地で採れたトウモロコシやライ麦などを原料としたウイスキーを生産するようになりました。

そして独立戦争の際に当時のブルボン朝(フランス)がアメリカに味方していたことでケンタッキー州に「ブルボン(バーボン)郡」という名が残り、そのバーボン郡の港から出荷されたことから彼らの生産したウイスキーが「バーボン」と呼ばれるようになりました。



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バーボンの特徴とは

バーボンは原料の比率や蒸留、熟成方法などが細かく法律で定められています。

原材料について

バーボンの原料にはトウモロコシ、ライ麦、小麦、モルト(大麦麦芽)が使用されていますが、そのうちトウモロコシを51%以上使うことが義務付けられています。

主にトウモロコシが60~70%、モルト10~15%、ライ麦15~30%の比率が一般的な割合で、トウモロコシが多いと甘くてまろやかに、ライ麦が多いとスパイシーでオイリーに、小麦が多いとマイルドで優しい口当たりになると言われています。

この混合比率のことを「マッシュビル」といい、蒸留所ごとに異なるレシピがあるため、それぞれ特徴的なバーボンを作ることができるのです。

使用する水

スコッチやジャパニーズウイスキーが軟水を使用するのに対して、バーボンに使用される水はライムストーンウォーターというカルシウム分が多い弱アルカリ性の硬水です。

地盤が主にライムストーンと呼ばれる石灰岩で作られているケンタッキー州では、その地下水がライムストーンによってろ過され良質の湧き水となっているのです。

ライムストーンウォーターに含まれるカルシウムは発酵の際に生じる酸を抑える役割もあり、バーボンの旨みをより引き立たせてくれています。

蒸留方法

バーボンの蒸留には、1塔式連続蒸留機の「ビアスチル」と精留装置の「タブラー」という装置を使用し80%以下で蒸留するという決まりがあります。

ビアスチルで55~60%に蒸留した蒸留液を「ローワイン」、その後タブラーで精留された蒸留液を「ハイワイン」と呼びます。

熟成に使用する樽

バーボンを熟成させる樽には、内側を焦がしたオークの新樽を使用することが法律で義務付けられています。

この内側を焦がす処理を「チャー」と言い、グレードが1~4まで0.5刻みで7段階あり、バーボンにはほとんどがグレード3~4の強く焦がした樽が使用されています。

こうした熟成方法によりバーボン特有の力強いフレーバーが生まれているのです。

また樽の大きさも「バレル」(1バレル180リットルが基本でしたが、近年は200リットルへと変化)という1種類のみです。

またケンタッキー州は寒暖差の激しい気候のため熟成が早く進みます。

熟成庫の棚の上段から1、2段目は「イーグルズネスト(鷲の巣)」と呼ばれ、温度が高く特に熟成が劇的に進むので、そのままでは下段との熟成度合いに差が出てしまします。

そのため途中で樽の上下を入れ替える作業(サイクリング)が行われます。

バーボンとテネシーウイスキーの違いとは

アメリカンウイスキーの代表的な銘柄としてまず名前が挙がるのが先にも紹介した「ジムビーム」と「ジャックダニエル」ではないでしょうか。

ジムビームは最もポピュラーなバーボンですが、ジャックダニエルはバーボンではなくテネシーウイスキーです。

テネシーウイスキーの法律上の規定はバーボンと変わりありませんが、テネシー州で造られていること、チャコールメローイング製法という独特の製法を用いていることが特徴となります。

チャコールメローイング製法とは、円筒形のチャコールメローイング槽と呼ばれている木製の容器の中に、サトウカエデの炭を約3メートルの高さの層に敷き詰め、そこに蒸留直後のウイスキーの元となる蒸留液を1滴ずつ落としていき、10日間ほどかけてろ過する製法のことです。

この工程を経ることで荒っぽいフレーバーが柔らかい口当たりへと変化するのです。

バーボンの楽しみ方

バーボンはアメリカというお国柄を表すかのように、自由に自分が美味しいと思う飲み方で楽しめるウイスキーで、ストレート、ロック、ソーダ割のほかにカクテルも人気があります。

ここでは代表的な飲み方と人気のカクテルをご紹介します。

ストレート

割り材は使わず、そのままグラスに注いで楽しむ飲み方。

バーボン本来の香りや風味を味わえる飲み方です。

オンザロック

氷を入れて飲む方法。

大き目の氷をゆっくり溶かしながら飲むとバーボンの香りが良く楽しめます。

トワイスアップ

常温の水とバーボンを1対1で割る飲み方。

常温の水で割ることでバーボンの香りを壊すことなく楽しめます。

ストレートやオンザロックではちょっと強すぎると感じる方にもおすすめの飲み方です。

水割り

バーボンに冷たい水と氷を入れて飲む方法。

ソーダ割

いわゆるハイボールのことで、ライムやレモンなどの柑橘物を絞って飲むのもおすすめです。

ミントジュレップ

バーボンの水割りまたはソーダ割に砂糖を溶かしてミントの葉を入れて作るカクテルで、ミントの爽やかな香りがバーボンによく合い、爽快で頭の芯からシャキッとするような味わいが暑い夏にはピッタリです。

バーボン初心者であればまずは最もポピュラーなジムビームベースから始めてみるのがおすすめです。

同じジムビームでもホワイトラベル、ブラックラベル、ジムビームライなどでは味わいも異なりますので、それぞれのフレーバーを試してみてはいかがでしょうか。

メーカーズマーク・オレンジモーニ

バーボン ウイスキー メーカーズマーク レッドトップ 750ml

バーボンの原料として通常使われるライ麦の代わりに小麦を用いて造られている「メーカーズマーク」はメイプルシロップやバニラなどのソフトでスイートな味わいが特徴のバーボンです。

そのメーカーズマークがベースに使われている「メーカーズマーク・オレンジモーニ」は、バーボンの産地であるケンタッキー州でも愛されているカクテルです。

レシピは「メーカーズマーク」20ml、オレンジジュース45ml、トニックウォーター適量です。

トニックウォーターを抜いて、オレンジジュースで割って氷を入れて仕上げることもあります。

ミッドナイトカウボーイ

バーボン30 ml、ダーク・ラム 20 ml 、生クリーム 10 mlをシェイクして、オールドファッショングラスに注いだもの。

まろやかな味わいで寝酒や食後のデザート酒としても楽しむことができます。

バーボンは基本的に自由に楽しめるお酒ですが、それぞれの銘柄によってストレートで飲むと美味しい、加水したりソーダ割にしたりする方が香りを楽しめるなどおすすめの飲み方があります。

バーボン初心者であれば、まずはバーなどでおすすめの飲み方を聞いてみると良いでしょう。

逆に「ソーダ割ですっきり飲めるバーボンは?」と飲み方からおすすめの銘柄を教えてもらうのも良いと思います。

まとめ

バーボンの歴史や特徴、様々な飲み方などをご紹介してきましたが、興味を持っていただけましたでしょうか。

まだまだ奥深いバーボンの世界ですが、お気に入りの1本を見つけて色んな飲み方で楽しんでみたり、様々な銘柄を試してみたりすることで自分の好みが次第に分かってくると思います。

バーボンは自由に楽しむお酒ですので、構えることなく、これを機会に気軽にバーボンの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。

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