スコッチウイスキーの魅力って? スコッチウイスキーの特徴と、スコッチウイスキーの種類3つを解説

ウイスキー

NHKの朝の連ドラ「マッサン」で、すっかり聞き慣れた感のある、スコッチウイスキー。

それまで、ウイスキーに馴染みがなかったけれど、スコッチウイスキーを買って飲んでみた、なんていう人もいるのではないでしょうか。

マッサンが、夢中になったスコッチウイスキーとは、どんなものなのでしょうか。

どんな特徴があるの?

皆さんと一緒に勉強してみたいと思います。

スコッチウイスキーとは、イギリス北部のスコットランド地方で作られたウイスキーのことを指します。

皆さんは、イギリスのスコットランドと聞いて、イギリス?

スコットランド?

この2つってどういう関係なの?

スコットランドって、国名じゃないの?

と、思われた人もいるのではないでしょうか。

まず、スコットランドの説明からしたいと思います。



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スコットランドのこと

スコットランドは、北西ヨーロッパに位置するグレートブリテン及び北アイルランド連合王国を構成するカントリーの一つです。

ちなみに、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 とは、イギリスのこと。

つまり、イギリスの正式名称です。

1707年の合同法によって、北西ヨーロッパに位置するグレートブリテン及び北アイルランド連合王国が成立しました。

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国が成立するまでは、スコットランド地方は、スコットランド王国という、独立した王国でした。

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の「連合王国」とは、複数の国や領邦で構成される王国のことを指します。

イギリスの中に、国のようなものがいくつかあり、その中のひとつが、スコットランドなのです。

だから、日本で言う〇〇地方というニュアンスとは、少し違うのですね。

スコットランド地方と言うより、ひとつの国といったほうが、感覚的に近いのかもしれません。

スコットランドの気候

スコットランドの首都エジンバラの緯度は、北緯約56度です。

日本の北海道よりも、ずっと北に位置していて、なんとモスクワとほぼ同じ緯度にあるのです。

スコットランド全体は、北緯54度から61度の間にあります。

スコットランドの北端のシェットランド諸島の緯度は、もう北極圏に近いと言っても良いでしょう。

ところが、その緯度の割には、スコットランドの気候は、冬でも暖かいと言われています。

冬の間の平均気温は2℃~6℃とのこと。

これは、日本の関東中部から北部にかけての冬の気温と同じくらいだそうです。

そして、夏の間の平均気温は、14℃~19℃。

夏は、日本と比べたら涼しくて過ごしやすそうですね。

このように、年間を通しても寒暖の差が少ないため、過ごしやすいのが特徴です。

これは、典型的な西岸海洋性気候と言われています。

北大西洋海流性気候と偏西風の影響で、緯度の割に穏やかであるという、この特徴が現れるのだそうです。

この気候のもとで、スコッチウイスキーが作られているのですね。



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スコッチウイスキー

日本では世界5大ウイスキーの1つに数えられているスコッチウイスキー。

スコッチウイスキーとは、冒頭でもお伝えしたように、スコットランドで製造されたウイスキーのことです。

2009年に、スコッチ・ウイスキー規則というものが、できました。

スコッチウイスキーは、このスコッチ・ウイスキー規則で定義されていて、糖化、発酵、蒸留、熟成までスコットランドで行われたウイスキーだけをさすのだそうです。

スコッチウイスキーは、ウイスキーの全生産量のうち、およそ7割を占めています。

イギリスにとってウイスキーは、主要な輸出品目となっています。

スコッチ・ウイスキー規則

ここで、スコッチ・ウイスキー規則の中身について、少しお伝えしたいと思います。

色々と細かい規則はありますが、ざっくりとまとめると、

  • 穀類を原料として、酵母により発酵させる。
  • アルコール分94.8度未満で蒸溜する。
  • 700L以下のオーク樽で最低3年以上熟成させる。
  • 瓶詰めの際のアルコール度数を、最低40度以上とする。

これがスコッチウイスキー法での、スコッチウイスキーの製法の定義です。

スコッチウイスキーの特徴

先程お伝えしたスコットランドの気候は、ウイスキーの元になる大麦を育てるにはとても良い環境です。

そして、スコットランドの湿った土地は、スコッチウイスキーには欠かせない、ピートを生み出すのです。

ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りが麦芽につくことによって、ウイスキー特有のスモーキーな香りが生まれます。

このスモーキーな香りが、なんと言っても、スコッチウイスキーの特徴と言えるのです。

モルトウイスキーとグレーンウイスキー

ウイスキーは原料として使われる素材の種類で様々な呼び方がされています。

大きく分けると、「モルトウイスキー」と「グレーンウイスキー」という、2種類の原酒があります。

それぞれ、異なった個性を持ち合わせています。

原料だけでなく、製法も異なっています。

この2種類のウイスキーについて、説明したいと思います。

モルトウイスキー

モルト・ウイスキーとは、基本的に大麦麦芽だけを原料としたウイスキーのことを指しています。

この大麦麦芽をモルトと言います。

ただし、モルトウイスキーの定義は、蒸留所のある国ごとに、異なっています。

スコッチウイスキーでのモルトウイスキーはというと、大麦麦芽だけを原料としているもので、単式蒸留釜で2〜3回蒸留させたものを指します。

この製法は、少量生産にも適している製法です。

グレーンウイスキーとは

グレーンウイスキーとは、ウイスキーの原料にトウモロコシやライ麦、小麦等を主原料に作られたウイスキーを指します。

モルトウイスキーが単式蒸留器を使っているのに対して、グレーンウイスキーは、連続式蒸留器を使用して蒸留しています。

グレーンウイスキーは、モルトウイスキーと比較すると、香りや味が乏しいと言われています。

その弱点を補うために、1種類だけではなく、何種類か合わせて使用するのが、一般的です。

それから、とても希少なものですが、長期間熟成されたグレーンウイスキーもあります。

これはこれで素晴らしいウイスキーです。

このような長期熟成されたグレーンウイスキーには、なかなか出会うことがありませんが、一度は飲んでみたい、おすすめの一品と言えるでしょう。

シングルモルトってよく聞くけど。

モルトウイスキーとグレーンウイスキーについてはわかったけれど、それじゃあ、シングルモルトというのは、よく聞くけれど、何を指すのでしょうか。

シングルモルトとは一つの蒸留所のみで作られる、大麦麦芽だけで作られたウイスキーのことを指しています。

大麦麦芽だけで作られていても、複数の蒸留所のモルトウイスキーを合わせたものは、シングルモルトとは呼べないということですね。

すでにお伝えしたとおり、スコットランドの蒸留所の数は100以上も存在しますが、商品化されるシングルモルトは限られています。

各地の蒸留所で作られた多くのウイスキーは、ブレンデッドウイスキーとして、合わせるためのものだったり、蒸留所自体がすでに閉鎖されてしまっていたりと、ひとつの蒸留所単品でシングルモルトウイスキーとして出荷されることが少ないからなのです。

シングルモルトは、ひとつの蒸留所で作られているのですが、蒸留所の中で他のモルトウイスキーと合わせることもあるようです。

どちらにしても、スコッチのシングルモルトは、とても貴重なものだということがわかりますね。

まとめ

さて、スコットランドと、スコッチウイスキーの特徴について、お伝えしてきました。

ひと言で言うと、奥が深い。

マッサンが、色々な樽からウイスキーの原酒を取り出し、ブレンドさせていた姿が思い出されました。

シングルモルト、ブレンドされたウイスキー、どちらもそれぞれ一期一会のウイスキーができるのでしょうね。

そんな物語を思いながら、ウイスキーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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