ステーキ、シチュー、レバームース……バーボンは素敵な調味料

バーボン

調味料

米国人が誇りに思うバーボンですが、愛飲されているだけでなく、その風味を活かしてアメリカ中東部の料理にはよく使われます。

ワイルドなバーベキューはもちろん、家庭的なシチュー、おしゃれなレバーム-スなどの調味料としても活躍しているんですね。

漬け込むソースはバーボン、焼きあげる時に照りを出すのもバーボン、もちろん飲むのはハイボール、とバーボンばっかりになってしまいますが、当然ながら相性は抜群。

一度試してみてはいかがでしょうか。



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まさにアメリカン、バーボンステーキ

塩コショウやニンニク、オリーブオイルなどの調味料とバーボンを合わせ、牛肉をあらかじめ半日から一日ほど漬けておきます。

その後グリルの炭火で30分程焼けば、ミディアムレア・バーボンステーキの完成です。

火の入れ方は「弱火の遠火(スロー・アンド・ロー)」。

バーボン同様、ある程度の時間と余裕をもって仕上げられます。

日本ではなかなかカバーのあるような大型のグリルは日常的に使えないかもしれませんが……キャンプの時などバーベキューの機会がある方は、しっかり漬け込んでいってみるのもいいかもしれません。



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スロー・アンド・ロー

焼き方のところでお話しした、バーボンとバーベキューとの類似点。

実はこじつけとばかりは言えないかもしれません。

実際にある種のライウイスキーで"Slow & Low"というブランドもあり、ウイスキーの熟成過程とバーベキューの伝統的作法は重ねてみられているところはあるようです。

どちらも米国文化の象徴的なものですから、真偽はともかく、どこか納得してしまうお話ではないでしょうか。

バーボンでシーフード

バーボンはシーフードとも相性はよく、ソテーのつや出し・香りづけに使われます。

代表はサーモン。

大きく切ったサーモンにバーボンソースを絡め、身がほぐれるまで火を通せば完成です。

盛りつけた後、さらにソースをたっぷりかけていただきましょう。

食材は他に、エビ、イカ、ホタテなどがおすすめです。

また、ケンタッキー州はミシシッピ川や五大湖からのアクセスも比較的よいため、淡水の魚介類もよい選択肢ですね。

名物煮込み料理、バーグー

ケンタッキー州では「バーグー」という煮込み料理も人気があります。

パーティーに参加者が食材を持ち寄って調理することもあるという、アメリカらしい家庭的な料理です。

必ずしもお酒は入らないこともありますが、バーボンを使うスタイルも好まれます。

作り方は、まずは骨付きの肉類だけを5時間ほど煮てから骨を外し、食材全てを入れてもう5時間煮る、というシンプルなものです。

肉は豚、鶏、羊が基本ですが、はっきりって何でもいける様子。

牛・仔牛、鹿や七面鳥なども使われます。

人参玉ねぎやキャベツなどをはじめ、思いつく野菜類や豆類を何でも入れてしまいましょう。

もちろん、バーボンを忘れずに。

時間がかかってしまうのが悩みどころですが、日本で手に入る食材でも十分おいしいごった煮料理ですから、気になった方はぜひ一度試してみることをおすすめします。

バーボン・スプレッド

以上のような豪快なメイン料理ばかりではなく、前菜で軽くいただくクラッカーやパンにも、バーボンの香りをつけたペースト・スプレッドはよく合います。

ミートパテ、ビアチーズ、レバームース、いずれもお酒の出番ですから、バーボンを使ったバリエーションも悪いはずはありません。

特に鶏のレバームースでは、おなじみのブランデーの代わりにバーボンを使うレパートリーがあり、メイカーズマークの公式レシピとしてホームページにも載っています。

まとめ

決して飛び道具ではなく、調味料としてのバーボンは頼れる味方。

比較的高いアルコール度数は、煮るときには食材を柔らかくし、フランベも得意です。

バーボンによる甘めの香りづけは、使ったブランドによってまた個性が変わります。

いろいろな銘柄を試してみるのもよし、お気に入りの香りを料理に移すもよし。

また、残念ながら気に入らなかったボトルにも、調味料としての役目を与えてあげられます。

そのまま飲む魅力は抗いがたいものなのですが……あの複雑なうまみの別の楽しみ方として、いくつかご紹介しました。

バーボン