スローフードの国イタリア発祥のエコなブランデー、グラッパを味わってみよう!

ブランデー

リアルト・グラッパ【Rialto Grappa 】グラッパ40度700ml

一般的なブランデーは褐色をしていますが、中には無色透明や黄金色、琥珀色をしたブランデーも見かけることがあるかと思います。

これらの淡い色をした洋酒は、イタリアで誕生したグラッパと呼ばれるブランデーで、一般のものとはまたひと味違った味わいを楽しむことができます。

今回はまだ一度も口にしたことがないという人のために、イタリアの代表的なブランデー、グラッパについて紹介していこうかと思います。



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一般的なブランデーとどう違うのか?

ブランデーはフランスのコニャック、アルマニャック、カルヴァドスが代表的な産地として知られていますが、グラッパはイタリアが特産地として知られています。

一般的なブランデーはブドウやリンゴ、サクランボが主原料で、樽で長い間熟成させて造られます。

それに対してグラッパはブランデーの一種ではありますが、ワインを製造した後に残ったポマースと呼ばれるブドウの搾りかすを原材料とし、樽熟成させないでそのまま蒸留して造られるのが主流です。

中には樽熟成させて作られるものもありますが、イタリアでは搾りかすだけをそのまま蒸留させて造ったお酒のみをグラッパと表記できるという定めがあります。



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グラッパは環境に優しいエコなブランデー!

イタリア産のワインを作った後のブドウの搾りかすを再利用して作られるグラッパは、この時点でもエコなブランデーであると言えますが、さらにイタリアのメーカーによってはグラッパを製造した後の残ったかすを、種からは食用油として、残りはブドウの樹の肥料や燃料として再々利用されるなど、環境にとても優しく活用されているのです。

ちなみに日本でグラッパが登場した当初は、ブドウの搾りかすから造られるということで、かす取りとか火酒などと呼ばれ、品質的に低く荒々しい酒というイメージが持たれていました。

ところがおいしくてクオリティの高い有名銘柄のグラッパが普及されると共に、このような悪いイメージが払しょくされ、今ではイタリアの特産ブランデーとして日本国内にもグラッパファンが増えてきています。

赤ワインと白ワインの搾りかすによって造り方が変わる

グラッパは赤ワインで使用されたブドウの搾りかすと、白ワインやロゼワインで使用されたブドウの搾りかすによって製造方法が違います。

赤ワインの場合は果汁と皮・種なども一緒に発酵させて造るため、搾りかすにもワイン、つまりアルコールが含まれています。

それに対して白ワインの場合は皮・種を除いた果汁のみを発酵させて造るため、搾りかすは発酵していないのでアルコールは含みません。

ちなみにロゼワインの場合は若干のアルコールが含まれていますが、赤ワインの搾りかすと比べるとかなり少ないものです。

従って赤ワインのブドウの搾りかすを使用したグラッパはそのまま蒸留器に入れて蒸留しますが、白ワインやロゼワインのブドウの搾りかすを使用したグラッパの場合は、発酵させてアルコールを作ってから蒸留します。

グラッパと一般の褐色ブランデーの味の違いは?

グラッパもブランデーの一種ですが樽熟成されていないものは色が無色透明で、味もブランデーとはまったく違います。

一般の褐色ブランデーと比べてみると、ブドウっぽさがストレートに出ていてフルーティーでありながらアルコールのパンチがかなり効いていますので、ブランデーをストレートで飲める人でもグラッパはちょっときついという人も結構多いようです。

お値段のほうはブランデーに比べれば少しばかり安く、何かで割ったり混ぜたりして飲むのであればコストパフォーマンスが良く魅力的な洋酒であるといえます。

グラッパをストレートでおいしく飲む方法とは?

グラッパはイタリアでは、食後酒としてストレートで飲まれることが多いようです。

アルコールの刺激が強いグラッパをストレートで飲む場合は、グラッパ専用のブランデーグラスで飲むと、アルコールの刺激が抑えられて独特の甘みや香りを楽しむことができます。

またグラッパを冷凍室でキンキンに冷やして飲むと、食後でもたれ気味の胃袋が引き締められるような、さわやかでスッキリとした味わいが楽しめます。

一方、ひと味違った飲み方としては、エスプレッソと一緒に楽しむのもおすすめです。

ちなみにイタリア人は食後の楽しみとしてエスプレッソを飲む習慣がありますが、これと一緒にグラッパを味わうというレゼンティンという飲み方も楽しんでいます。

この飲み方はまずエスプレッソにたっぷりと砂糖を入れてグイッと一息に飲みし、飲んだ後のカップにグラッパを注いでこれまたグイッと飲むというもので、食後ならではの濃い飲み方です。

グラッパを何かに割っておいしく飲む方法とは?

グラッパは他の洋酒と同じく、水割りやお湯割り、ソーダ割りなどの飲み方もあります。

他にもカクテルにして飲んだりコーヒーに数滴たらしたりして風味を味わうなど、アルコールに弱い人でもグラッパを楽しむ方法があります。

グラッパの水割りはグラッパ1に対して水が2から3、お湯割りの場合はグラッパ1に対してお湯が3、ソーダ割りの場合はグラッパ1に対してソーダが3.5から4くらいの割合で割るのがおすすめです。

またどうしてもアルコール度数が高くて苦手という人は、エスプレッソに数滴たらすと褐色ブランデーとはまたひと味違った、甘くてフルーティーな風味を楽しむことができます。

さらにカクテルでは次のような飲み方があります。

バックス・フィズ

バックス・フィズはグラッパとお好みのフルーツジュースを1対1の割合で割るカクテルのことです。

作り方は氷を多めに入れたグラスかタンブラーに、グラッパとフルーツジュースを各60㏄ずつ加えて軽くかき混ぜればできあがり。

使用するグラッパはフルーツジュースと相性が良い、フレッシュなフレーバーテイストが魅力のカルソ・グラッパがおすすめ。

夏の暑い季節にはビタミンB1やB6、Cなどのビタミン類やクエン酸など身体に良い栄養成分が豊富に含まれている、パイナップルジュースで作るバックス・フィズが疲れた身体をやさしく癒してくれます。

ホット・バタード・グラッパ

洋酒好きなら誰でもご存知の、「ホット・バタード・ラム」のラムをグラッパに替えたバージョンで、アルコール度数が比較的押さえられているので飲みやすいカクテルです。

寒い時の寝酒としても好んで飲まれています。

作り方はグラッパ30mlから45mlに対して、お湯150mlとバターが5g、角砂糖1個の割合でカクテルにします。

さらりと飲みたい時はグラッパ30ml、少々パンチが効いた味わいで飲みたい時はグラッパ40~45mlくらいがおすすめです。

グラッパの種類や銘柄を問わず、この割り方でおいしく飲むことができます。

バターをしっかり混ぜて溶かしきるのがコツです。

グラッパ初心者におすすめの飲み方

グラッパはブランデーよりもアルコールの刺激が強いので、初心者の場合はたとえアルコールに強いという人でもいきなりストレートで飲むのはあまりおすすめできません。

最初は水割りやお湯割り、ソーダ―割りやカクテルなどでアルコールの刺激を緩和し、食後に味わうのが望ましいでしょう。

そして割る濃度を徐々に濃くしてから、ストレートで味わうようにしましょう。

グラッパはブランデーの一種ですが、一般の褐色ブランデーと比べると強く感じますので、濃度を薄めても薄めた感がそれほど感じないお酒です。

自分の身体に合ったグラッパの飲み方を見つけて、健康的に嗜むのが望ましいでしょう。

まとめ

グラッパはもともとワインの原料となるブドウを栽培していた農民が、ワインを作った時にできたブドウの絞りかすを蒸留して造ったお酒だと言われています当時ワインは上流階級の人だけが飲める高級品とされていて、ブドウ農家の農民たちには手に入れることができなかったのです。

当時グラッパは大衆酒として飲まれていましたが、最近では褐色ブランデーとさほど変わらない価格のものも登場するなど、その地位とクオリティはますます高まりつつあります。

グラッパはイタリアの特産品で、料理もイタリアンによく合います。

イタリアンを食べる時には食後のお酒に、グラッパを味わってみてはいかがでしょうか?

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