初心者向け!道具から考えるおいしいブランデーの飲み方

ブランデー

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ブランデーと聞くと、ちょっとバーでカッコつけているような、そんなイメージを持たれているかたもいらっしゃるでしょう。

実のところ、海外の蒸留酒のなかでは甘く・飲みやすく、女性やお酒初心者のかたでもおいしく飲めるのがこのお酒の特徴です。

今回は、簡単にブランデーの紹介をするとともに、道具や紅茶との合わせ技などからいろいろな提案をしていきたいと思います。



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ブランデーの基本

「焼いたワイン」が語源であると言われる通り、ワインの近種である果実・蒸留酒です。

香りが芳醇で、ほのかな苦みの中に甘さが隠れているのがブランデーの特徴。

気温が下がりやすく湿度の低い環境で愛飲されていましたが、アメリカにわたると氷で冷やして飲むスタイルが確立されました。

ちなみに、ブランデーの水割りは、ウイスキーの水割りよりも上品とされるそうです。

イギリスでは、ソーダ割りにするのが王侯貴族の飲み方とされていました。



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近年のブランデーの品質向上とは?

ブランデーはその特質上、温度管理が非常に重要なお酒でした。

原産国でも、熟成から実際に口に運ぶまで、百パーセントの香りを楽しめるように温度に注意するのが作法でしたが、近年の酒造技術の向上により、どんな環境下でもおいしく飲めるブランデーが増えています。

おいしい飲み方の作法

原産国・また本来の飲み方では、以下のような条件が付されていました。

●飲むときは室温で
●氷を入れずに、ストレートで
●30分で飲みきれる量(少量)を心掛ける
●グラスを手で囲うように持ち、お酒を温めながら香りを楽しむ

いずれも近年のブランデーに通じることですが、一点だけ注意があります。

前述したように、近年のブランデーはどんな環境下でも香りが楽しめるように――つまり、温めて香りたたせる必要がないように配慮されて作られています。

そのため、体温で温めるようにしてしまうと、かえって香りが飛んでしまい、本来の味わいが楽しめないことも。

では、どのようなシチュエーションで・どんなグラスで楽しめばよいのでしょうか?

後述したいと思います。

ブランデーグラスの選び方

ブランデーグラスと一般に言われているのは、脚付き・入口が窄まった丸いフォルムの物になります。

脚付きのものであれば内容物を直接体温で温める心配がないため、これでも十分にお酒の味わいを楽しめるでしょう。

ちびちびと呑むのが楽しみ、という方は、グラスの途中で一旦くびれている、ひょうたん型のようなフォルムのものをおすすめします。

くびれの部分にアロマが閉じ込められて、長く香りを楽しむことができます。

ただし、このフォルムのグラスはカクテルには不向きなので、ソーダ割り・アマレットやジュースなどを添えて楽しみたい人は、シャンパングラスかカクテルグラスをおすすめします。

また、ハイボール用のタンブラーで提供するお店もあるようです。

さてお話はもどりますが、ブランデーの本場・ヨーロッパではどのようなグラスが好まれているのでしょうか?

これが本場のブランデーグラス!

ヨーロッパのブランデーグラスは、上記に「おいしく飲む条件」を満たすように、脚付きでも少し変わった形をしています。

日本で流通しているブランデーグラスと比べると脚は長く、先端が窄まり、少しシャンパングラスにも近い風体のものが一般的であるようです。

ブランデーを注ぐ量も「グラスの一番太い部分まで」が適量とされ、立ち昇る香りを楽しみながらスッと呑み切ってしまうのが粋だとか。

海外のブランドのグラスを購入してしまうのも、良いかもしれませんね。

アロマを楽しんで

ブランデーの最大の特徴は、ゆっくりと引き立つ果実の甘い香りです。

これを利用して、紅茶をおいしく飲むことも。

ティーロイヤル

まずはあたたかい紅茶を一杯いれてから、角砂糖をスプーンに乗せてブランデーに浸します。

ここで角砂糖に火を点火。

ゆっくりとゆらめく青い炎が幻想的で、火が消える頃にはアルコールも飛んでいます。

それから砂糖を紅茶に浸して、混ぜ合わせてみましょう。

一風変わった味わいのお茶を楽しむことができます。

林檎が原料のカルドバス

果実酒の一種と解説しましたが、なかでも女性に人気があるのがカルドバス。

ケーキ作り・紅茶へのブレンドにも人気が高く、お酒とは思えない甘くて優しい香りが特徴です。

ちなみに、ブランデーの発祥の地・コニャック地方で作られたものだけが「カルドバス」の命名を許されており、他の地方で作られた林檎原料のブランデーは、単に「アップルブランデー」と呼称されています。

温めても冷やしてもおいしく、温度もさほど問わないので、是非お試しください。

氷にも注意を

蒸留酒全般に共通することですが、残念ながら、氷が溶けだしたときに薄まって風合いが落ちることもあります。

これを防ぐには、どんなことに気を付ければいいのでしょうか?

よく飲む人は純氷がおすすめ

業務用メインで生産されているのが「純氷」。

ブランデーやウイスキーには、ボールアイスが人気です。

純氷は、単に透明度が高いだけが特徴ではなく、マイナス10度以下の液体窒素で48時間以上にわたってゆっくりと凍らせているものを指します。

それだけに、固く溶けづらく・ブランデーを飲み切る目安と言われている30分程度では、家庭で作った氷よりもお酒が薄まりにくくなります。

前述したように、業務用のものが多く流通していますが、一般消費者向けの純氷通販も多くあるので、利用してみてはいかがでしょうか。

溶けない氷を使ってみる

アイスキューブ・アイスボールと呼ばれ、冷凍庫で冷やしておくことで室温でも長く冷たさを維持できるものになります。

見た目も氷然としたものから、岩をイメージしたオシャレなものもあり、近年は選ぶ幅も広がってきました。

デメリットとしては、飲むたびにグラス同様一旦洗浄する必要があるところですが、これであればお酒が薄まる心配は全くないので、ゆっくりと呑むことができます。

ブランデーの保管の仕方

ブランデーの保管にあたっては、

●直射日光や冷暖房が当たらない
●常に一定の温度が保てる場所

を選びましょう。

ブランデーの香りは、温度変化に敏感です。

出来ればワインセラーのようなものに入れておくと安心ですが、一般のご家庭で用意するのは難しいので、いつも過ごしているお部屋の片隅などに置いておくといいでしょう。

インテリアにもなるボトルが増えているので、お部屋のアクセントにもなります。

カクテルにするときの注意

ジュース類とカクテルにするときは、出来るだけレシピ通りに作るようにしましょう。

お互いの風味と香りが喧嘩しあうときがあるので、要注意です。

最低でもメジャーカップを持っていれば、正確にブランデーの量を図ることができるので便利です。

はちみつや紅茶・ソーダなどで割る際は、一番おいしいと感じるブレンド量が個人によって異なるので、少しずつ混ぜ合わせながら確かめるのがベスト。

ソーダを含む炭酸飲料の場合、かき混ぜるときに炭酸と香りが抜けてしまうので、グラスの底からゆっくりとスプーン等で持ち上げるようにブレンドしてあげましょう。

まとめ

初めに述べたように、ブランデーはとても飲みやすいお酒です。

アルコール度数が高い代わりにアロマ効果・グラスにいれたときの見た目の美しさなどがあり、適切な量を保ちながら楽しんで飲めるのが最大の強み。

そのためにも、おいしい飲み方と便利な道具などをここでご参考にしていただき、素敵なバータイムを過ごしていただければと存じます。

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