脂性肌を改善するために知っておきたい原因と化粧水に含まれる成分の働き

脂性肌

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肌状態には普通肌・乾燥肌・脂性肌・混合肌と4種類の肌質があります。

脂性肌はこの中でも肌トラブルが起きやすく、顔がテカってしまったり毛穴汚れが目立ってしまう、ニキビができやすいなどの悩みの原因となります。

この記事ではオイリー肌になる原因と一般的に化粧水に含まれている成分がどういった働きをするのかを詳しく解説します。

また脂性肌を改善するポイントも最後にまとめていますので参考にしていただけると嬉しいです。




どうして脂性肌になっちゃうの?

脂性肌になる原因や悪化する原因には以下のようなものがあげられます。

遺伝性

脂性肌の人は、皮脂が通常よりも多く分泌されています。

皮脂の分泌には男性ホルモンの「テストステロン」やステロイドの「アンドロゲン」が関係しています。

これらは皮脂腺を増やして皮脂腺の分泌を活性化させる役割を持っているため、分泌が過剰になると脂性肌となってしまうのです。

ホルモンの量は代々受け継いできた遺伝的な要因が大きく関係します。

また遺伝的に皮脂腺が大きい場合も脂性の原因となります。

肌の乾燥

肌は乾燥すると、皮膚のバリア機能を保つために皮脂を多く分泌するようになります。

日頃のケアで保湿が不足していたり、間違ったケアで肌に刺激を与えたりすると皮脂はより多く分泌されるようになります。

脂性肌の人によくありがちなケアの間違いは、皮脂がどんどん出てくるのでそれをとにかく取り除こうとすることにあります。

皮脂を取り除けば取り除くほど、肌は皮脂が足りないという指令を出してより多くの皮脂を分泌させるようになってしまいます。

テカリを抑えるためにこまめにあぶらとり紙を使用する人もいますが、逆効果になってしまう可能性があります。

食べ物

毛穴は体からの老廃物を排出する役目も持っていますので、食生活が皮脂の分泌に大きく影響します。

ジャンクフードやスナック菓子には脂質や糖分が多く使われており、こういった食品を食べ過ぎると体の中からでる老廃物が多くなり肌からもどんどん排出されますのでよくありません。

またその中でも飽和脂肪酸は融点が高く毛穴詰まりの原因となりやすい物質です。

飽和脂肪酸はバターやラード、肉類などの動物性脂肪に多く含まれます。

食べ物が脂っこいものが多ければその分毛穴から排出される老廃物や皮脂が増えてしまいます。

ストレス

ストレスがどのように皮脂の分泌に影響しているのかについては少し説明が必要になります。

体はストレスを感じると自律神経が活発になり、同時に交感神経を刺激します。

交感神経が活発になると男性ホルモンがどんどん分泌されます。

その中には遺伝の項目であげた皮脂の分泌を活発にするホルモンも含まれていて結果皮脂の分泌が活性化されてしまうのです。

ストレスが多い現代社会においてストレスと無縁の生活は不可能ですが、うまくストレスを発散して溜め込まないようにしたいですね。




化粧水に入っている成分はこんな働きをする

化粧水にはしっとりタイプとさっぱりタイプがあります。

脂性肌の人にはさっぱりタイプの化粧水がおすすめです。

さっぱりタイプの中でも脂性肌の人専用に作られているものもありますが含まれている成分がどのような働きを持っているのでしょうか。

成分についていくつか掘り下げて調べてみたいと思います。

ビタミンC誘導体

ビタミンCが肌にいいのは知られていますが、ビタミンCそのものは肌に浸透しにくく壊れやすい性質を持っています。

そのため化粧水にそのまま入っていてもあまり効果がないことが多いのです。

そこで肌に浸透しやすく、壊れにくく改良されたものがビタミンC誘導体です。

ビタミンC誘導体は皮脂分泌をコントロールする役割と、メラニンを還元する役割があるため色素沈着を防ぐ作用もあります。

ビタミンC誘導体には水溶性・油溶性・両方の性質を持つものの3種類があります。

化粧水に入っている成分で「リン酸型ビタミンC」や「アスコルビン酸グルコシド」「アスコルビルエチル」などが水溶性のビタミンC誘導体です。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸の主な役目は肌のうるおいを保つことです。

ヒアルロン酸はもともと肌の保湿と弾力を保つため、真皮という部分に存在しています。

しかし実は一般的に化粧品に入っているヒアルロン酸は分子が大きいため真皮まで浸透することはありません。

化粧水に入っているヒアルロン酸の役目は角質層の水分と結びついて、蒸発しないように防いでくれる役割をします。

成分表にはヒアルロン酸Naと表示されています。

コラーゲン

コラーゲンは肌以外の場所(骨や血管など)にも存在しており、関節にある軟骨に弾力を持たせてクッションの役割を果たしています。

肌では真皮層に網状に張り巡らされていて肌の弾力とハリを持たせます。

しかしコラーゲンもヒアルロン酸と同様、肌に塗っても浸透して本来のコラーゲンと同じ働きをするというのはなかなか難しいです。

そのため化粧水に含まれているコラーゲンは肌表面のうるおいを保つ役割と肌表面に膜を張って水分が蒸発するのを防ぐ役割が主な働きとなります。

成分表には「水溶性コラーゲン」や「加水分解コラーゲン」と表示されています。

セラミド

セラミドは皮膚の一番表面にある角質層や細胞と細胞の間に存在します。

細胞の間にあるセラミドは水分を蓄えて細胞間の隙間をなくし外部からの刺激から肌を守るバリアの役割をします。

セラミドは表面にあるので肌に塗れば効果を感じられそうですが、そのままの形では肌の奥には浸透しません。

セラミドをナノ化させたものを選ぶことでより浸透しやすくなります。

また化粧水に含まれているセラミドは自然由来のものと合成のものがあります。

肌にとって一番負担がないのは人の肌と同じ構造のヒト型セラミドで、植物性セラミドや疑似セラミドなどは肌とは構造が違うのでなるべく避けた方がいいです。

セラミドは脂溶性なので化粧水というよりかは、クリームや乳液に含まれていることが多いです。

ノンコメドジェニック製品ってなに?

脂性肌の人はニキビなどの肌トラブルを抱えやすい肌状態にあり、中にはニキビ肌用の化粧水を使っている人もいるかと思います。

お店に置いてある商品のパッケージに「ノンコメドジェニック」と書いてある商品があり目にした事があるかもしれません。

一般的にノンコメドジェニック製品はニキビに効くと思われていますが、実はそうではありません。

コメドとはニキビになる一歩手前の段階の、毛穴に汚れが詰まって膨らんでいる状態のことを言い、ノンコメドジェニックテストでは皮脂腺が多い人の背中に化粧品を数回塗ってコメドができるかどうかのチェックを受けます。

このテストをクリアした商品はコメドが誘発しにくい化粧品という証明を受けることになります。

しかしテスト済みであるからといって必ずしもすべての人にコメドが作られないというわけではなく、肌質によってはコメドができてしまう場合もありますし、ニキビの原因そのものであるストレスや生活習慣によっては効果を感じられないケースもあります。

もし使ってみる時は肌の調子を見ながら使用しましょう。

脂性肌を改善するポイント

皮脂を取りすぎない

皮脂が多いからといってしょっちゅう洗顔をしたり、テカリ防止のためにあぶらとり紙を頻繁につかっては逆効果となってしまいます。

ティッシュでも十分にテカリを抑えることができますのでテカリが気になるときはあぶらとり紙ではなくティッシュなどを使って軽く抑える程度にしましょう。

保湿をしっかり

保湿は皮脂の分泌を抑えるためには必要不可欠です。

保湿に関しては保湿成分が含まれている化粧水を選び、肌の状態を見ながら水分の蒸発を防ぐための乳液も併用しましょう。

食生活を見直す

皮脂の分泌を活発にする食べ物は食べすぎないようにし、皮脂の分泌を抑える食べ物を選びましょう。

特にうなぎや海藻類、卵、ヨーグルトに含まれるビタミンB2や大豆、マグロやサバなどの魚に含まれるビタミンB6は積極的に取るようにしましょう。

まとめ

脂性肌を改善するためには化粧水などのコスメに頼るのではなく、生活習慣を見直すことから始めましょう。

肌は体の中の状態を顕著にあらわします。

体の中からキレイになれば自然と肌も正常な状態に保たれるものです。

一見回りくどい方法のように思えるかもしれませんが、根本的な原因をなくしていくことが一番手っ取り早い方法と言えます。






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