GTX1080はMMORPG「ファイナルファンタジー14」を快適に遊ぶことが可能?

GeForce GTX1080

ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック

旧版からの新生以降も現在までサービスが継続しているFF14ですが、2017年6月には大規模な拡張を含めたパック「紅蓮の解放者」が発売され、必要動作環境が僅かに変更されました。

今回はグラフィックにGTX1080を搭載したPCで紅蓮の解放者実装以降のFF14をプレイする場合には、どの程度の描画設定や解像度に設定する事が可能なのかまとめました。






解像度よりも品質設定による部分が大きい

GTX1080はかなりのスペックを持っている事から余裕もあるのか、解像度の設定に関してはフルHDから4Kまで大きな差は生まれ辛くなっています。

それに対して描画の品質設定に関しては設定の差による負荷の違いが目に見えて大きくなっており、常に快適な状態で遊べる事を求めつつ、描画の品質も高めたい場合には解像度を落とすか、SLIなどを利用したマルチGPUによる処理能力の強化が必要になっています。

特に最新の拡張パッケージである紅蓮の解放者では新たに水面などの反射がオブジェクトやキャラクターに写り込むのを再現する「照り返しの表現」が追加されたため、描画の品質を上げた時の負荷がこれまで以上に大きくなっているため、これまで以上に描画設定による負荷の差が大きくなっているため、注意が必要になっています。

ベンチマークの目安はスコア7,000以上

FF14のベンチマークソフトでは、快適に遊べるラインとしてスコア7,000以上が1つの目安として設定されています。

ただし、このスコアはあくまでもベンチマークの結果によって総合的に見た際のスコアであり、実際にはスコアが7,000を超えている場合でも最小フレームレートは60を下回るという事が珍しくありません。

特に高解像度に設定した環境下ではフレームレートを上げるのが難しくなっており、後述する4Kに設定した際には、GTX1080を超える性能を持っているGTX1080Tiでさえも最小フレームレートが60を下回る結果になってしまっています。

そういった事を加味すると、スコア7,000というのはあくまでもプレイに障害が出ないというだけであり、最小フレームレートなどを含めて快適に遊べる環境を求める場合に必要なスコアは13,000~18,000程度必要になる点には注意が必要です。






フルHD環境なら最高品質でも安定感抜群

現在の主流の解像度の1つとなっている1920×1080のフルHD環境下では通常品質でのプレイはもちろんの事、描画処理の品質を最大に設定した場合でも十分なスコアを得る事が出来るため、快適かつ円滑なプレイが可能です。

GTX1080の動作クロックをリファレンス相当に設定した場合でも、フルHDかつ最高品質設定の場合にはベンチマークのスコアは17,000~18,000前後、フレームレートも平均fpsが120を超えるほどになり、最小フレームレートも60前後になるため、常に安定してfps60で表示することが可能です。

GTX1080のスペックを考えるとこの解像度以下ではかなりの余裕があるため、GTX1080搭載のPCでFF14を常に最高品質の画面で遊びたいという人は、フルHD環境を基準にしたプレイ環境を想定するのがおすすめです。

WQHD環境かつ高品質にするとフレームレートが若干気になる形に

フルHDよりも綺麗な描写が可能でありながら、4Kのように負荷が大きくなりすぎないという事から人気の高い解像度である、WQHD(2560×1440)環境下でも、GTX1080のスペックでは十分快適な動作が可能になっています。

FF14のベンチマークのスコアにおいてもWQHDの利点の1つである4Kと比べて負荷が低いという点が良く現れており、最高品質に設定した場合でも快適に遊ぶための下限ラインである7,000を大幅に上回る13,000前後を記録します。

一方でフレームレートに関しては平均フレームレートは80オーバーと安定しているものの、最小フレームレートに関しては50前後になるため、体感でそこまで大きな差があるわけではないものの、フレームレートの基準の1つである60fpsを割り込む形に形になるため、常に60fps以上出したい人には若干気になる点になるかと思います。

WQHD環境でも品質を下げればフレームレートが安定

WQHD環境下で最高品質に設定すると、スコア的には問題ないもののフレームレートが落ち込むタイミングが数度存在することについては先にも触れましたが、この点についても品質設定を落とす事でほぼ改善されます。

例えば、前述の設定と同様に解像度はWQHDとした場合でも、品質設定を標準品質まで落とすと、フレームレートは常時60以上に張り付く形になり、平均フレームレートに関しても最高品質設定時の80前後から標準設定では平均120オーバーと1.5倍以上になるなど、気になる点の1つだったフレームレートがかなり改善する形になります。

また、ベンチマークのスコアに関しても最高品質設定時の13,000前後から、こちらも1.5倍近い19,000へと上昇し、全体的なプレイの快適具合がかなり上昇します。

4K画質+最高設定は厳しい

負荷が大きい反面、非常に細かい描画が可能であるとしてハイエンドユーザーに人気なのが4K(3840×2160)ですが、この解像度に設定した状態で更に品質設定を最高にすると、GTX1080を搭載したPCでも、ベンチマークのスコアが6,500程度になり、快適な動作の目安である7,000を下回ってしまいます。

スコアの低さから分かるようにフレームレートも最小フレームレートは20前後、平均フレームレートも40前後まで落ち込むなど、若干遊びづらい環境になるため、GTX1080を搭載したPCで快適に遊ぶのはかなり難しい設定になります。

解像度を4Kに設定した状態で、なおかつ最高品質のまま常にプレイしたいという場合には、GTX1080を搭載したグラボでは力不足になる可能性が高いため、ワンランク上位のモデルであるGTX1080Tiを搭載したグラボを選ぶのがおすすめです。

4K画質での動作自体は可能

GTX1080搭載のPCで4K画質かつ最高品質設定でFF14を遊ぶことはかなり難しいとしましたが、品質設定を標準まで落とすとベンチマークのスコア、フレームレートと共にかなり改善されます。

解像度を4Kのままに、描画の品質のみを標準に設定した場合、ベンチマークのスコアは14,000程度とWQHD以下の解像度に匹敵するレベルまで上昇するため、プレイの快適さもかなり増します。

注意したい点としてスコアはかなり上昇する反面、フレームレートに関しては平均が90fps前後、最小は30fps前後とWQHD以下の解像度で動作させる場合と比べると大幅に落ち込む点には注意が必要です(極端にアクション性の強いタイトルではないのでそれほど大きなネックにはなりません)。

GTX1080でのプレイはWQHD以下がおすすめ

ここまでのスコアやフレームレートの変化などを考慮すると、GTX1080を搭載したPCでFF14を快適に遊ぶことは十分過ぎるほど可能です。

しかし、4Kなどの高解像度設定に代表されるような例外的な環境下では、快適に遊べるという保証はないという点には注意が必要だと思います。

また、GTX1080でFF14を遊ぶ際の適正な設定の範囲としては、描画の品質を重視しつつ、快適なプレイが可能な事を目指す場合、解像度の上限はWQHDまでが妥当な範囲になります。

フルHD~WQHDまでの解像度であれば、描画品質を最高にすることで遊びやすさと描画の綺麗さを両立するのはもちろんの事、敢えて描画の品質を少し妥協する事でGPUにかかる負担を軽減したり、消費電力を抑える事も可能です。

まとめ

FF14は現在も継続したバージョンアップが行われているタイトルで、サービス提供期間の中で動作環境が変更されるという中々珍しい方策をとったタイトルではありますが、GTX1080を搭載したPCならば、動作環境変更後のFF14でもよほどの高解像度設定をしない限りは殆ど対応可能です。

また、今後FF14の動作環境に更なる修正が入る可能性を加味しても、GTX1080ならば当面の間は快適なプレイが可能と言っていいと思います。







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