ママチャリに幼児を乗せるのは危険?幼児との二人乗りで気をつけるべきポイントとは

ママチャリ・シティサイクル

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街を歩いていると、保育園の送り迎えなどでママチャリに幼児を乗せて走っているお母さんをよく見かけます。

安全に配慮しているお母さんもいますが、中には「え?その状態で走ると子供が危ないのんじゃない?」と思うような適当な装備で走っている方も…ママチャリに幼児を乗せて走るのは悪いことではありませんが、決して安全な行為ではありません。

大切な我が子を守るために、幼児との二人乗りをする上で知っておくべきポイントを確認しておきましょう。



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そもそもママチャリに幼児を乗せて走るのは法律的にセーフなの?

子供をママチャリに乗せて保育園や幼稚園の送り迎えをするお母さんは昔からいました。

ありふれた光景だけに、自転車に幼児を乗せて走ることの危険性は軽視されがちで、いつまで経っても幼児を乗せた自転車が死亡事故に関わるといった悲しいニュースは絶えません。

数年前には、危険な現状を打破するため、幼児を自転車に乗せることを禁止する条例を提案する自治体も登場し、ニュースなどでも話題になりました。

では現在、自転車に幼児を乗せて走ることは法律的にどう規定されているのでしょうか。

幼児乗せ自転車には法律で細かい規定がある

2016年現在、幼児を乗せて自転車に乗る行為は法律で禁止されていません。

しかし全くルールが無いというわけではなく、自転車に幼児を乗せて走行するために守らなくてはならない法律が細かく規定されています。

第一に、幼児を乗せて走る自転車の運転手は16歳以上でなくてはなりません。

自転車は法律で軽車両ということになっており、16歳以下の人が自転車に幼児を乗せて走ることは道路交通法違反にあたります。

例えば、中学2年生のお兄ちゃんが保育園生の弟を自転車で迎えに行き、そのまま乗せて帰ってくるとアウトですね。

次に、自転車に乗せても良い幼児の年齢は6歳未満までと定められています。

道路交通法では自転車の二人乗りを禁じており、6歳以上の子供を自転車に乗せて走ることは二人乗りと見なされます。

幼児を乗せて自転車に乗る場合、自転車の運転手は16歳以上、幼児は6歳未満まで。

ここまでが法律で定められた最低限のルールです。

罰則は無いが守るべき義務も

これは幼児を乗せる場合に限りませんが、13歳以下の子供が自転車に乗るときはヘルメットの着用が義務付けられています。

義務とはいっても着用努力義務、つまり出来る限りヘルメットをかぶるようにしなさい、ということなので、もしヘルメットをかぶらずに自転車に乗っている子供がいても罰則はありません。

罰則がないからかぶらなくても良い、というわけでは当然ありません。

むしろヘルメットの着用こそが、自転車に幼児を乗せる場合には最も気をつけるポイントであるといえます。

自転車という不安定な乗り物で移動する以上、絶対に事故に合わない、転ばない、なんて言える人間はどこにもいません。

大人1人ならたいした怪我もしないような転倒も、幼児を乗せた状態なら大事故につながる可能性があるのです。

あの時ヘルメットさえかぶせてあげていたら…なんて後悔しても遅いのです。

万が一に備えて、子供の命を守るヘルメットを着用させてあげましょう。



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ママチャリに幼児を乗せる時に必要なもの

以前、ママチャリのカゴに小さな子供を乗せて走っているお母さんを見かけたことがあります。

いくら自転車に幼児を乗せることが法律で認められた行為といっても、この走り方は当然アウトです。

ママチャリに幼児を乗せる時には、安全のために必要な装備を用意しておきましょう。

自転車用のチャイルドシートは必須条件!

最近では、自転車に取り付ける専用のチャイルドシートが販売されています。

ママチャリのカゴや荷台部分に子供を乗せて走るのは大変危険な行為です。

幼児を乗せる場合は、絶対に自転車用チャイルドシートを用意してください。

自転車用のチャイルドシートには様々な種類がありますが、いずれのチャイルドシートも幼児の体を自転車にしっかりと固定してくれるので、事故に遭った衝撃で幼児が遠くに飛ばされることを防いでくれます。

また、自転車用チャイルドシートはデコボコ道を走るときの衝撃を吸収してくれるので、幼児にとっても乗り心地が良いというメリットがあります。

幼児用チャイルドシートには3000円ほどで買えるものから、1万円を超えるものまでありますが、値段にかかわらず、しっかりとリサーチしてお子さんの安全と快適性を保てるものを選ぶのがおすすめです。

万が一に備えてヘルメットを用意しよう!

自転車の事故で死亡した子供のほとんどは、転倒時に頭を打ったことが原因だそうです。

つまり万が一の転倒に備えて、子供にヘルメットをかぶせておくことは、子供の命を守ることに直結する大事な心がけなのです。

ヘルメットの未着用に罰則はありませんが、事故が起きたときに降りかかる不幸は、罰金の比ではありませんよ。

備えあれば憂いなし。

幼児を自転車に乗せるときは絶対にヘルメットをかぶせましょう!

幼児を乗せた自転車も車道を走るべき?

数年前まではほとんどの自転車が歩道を走っていましたが、近年になって自転車と歩行者の接触事故が多発したことが問題となりました。

そもそも自転車は道路交通法で軽車両に指定されていますから、本来なら歩道を走ってはいけない乗り物なのです。

メディアに取り上げられたことをきっかけに、最近では多くの人に自転車は車道を走るべきだと伝わり、自転車乗りのマナーが改善されてきました。

法律では13歳未満の子供が運転する自転車は歩道を走っても良いとされています。

しかし幼児を乗せた自転車に関しては細かい規定がありません。

つまり、幼児を乗せた自転車であっても運転手が大人である限り、車道を走るべきだというのが現在の法律です。

客観的にみると、幼児を乗せたママチャリがフラフラと車道を走るのは恐怖そのものですが…ただし自転車が歩道を走ってよい場合もあります。

自転車の歩道通行可能標識がある場所は堂々とママチャリで走行してOKです。

ただし歩行者優先なのでスピードは落としましょう。

保育園の送り迎えなどで幼児を自転車に乗せるときは、自宅から保育園までの自転車通行可能道路をあらかじめ確認しておきたいですね。

車道の状況により自転車での通行が困難だと判断した場合も、歩道を走ることができます。

たとえば、渋滞などで自転車の走行に必要なスペースが確保できないときや、見通しが悪く走行が危険な道路などは車道を避けて歩道に入りましょう。

歩道を走ってもいい状況は自己判断に委ねられますが、安全を守るための判断であれば自転車の歩道走行で罰せられることはありません。

まずは安全を第一に考えましょう。

幼児を乗せた自転車の事故は本当に多い

幼児を乗せた自転車の事故は毎年のように発生しています。

交通事故総合分析センターの統計によると、自転車同乗中に起こる6歳未満の子供の死傷事故は1年間で2000件を超えるといいます。

幼児を自転車に乗せて移動する家庭での自転車用チャイルドシートの普及率は現在90%を超えていますが、未だにチャイルドシートすら着用していない家庭が存在するようです。

東京都内の幼稚園に通う子供の保護者に向けて行われたアンケートでは、チャイルドシートを利用している家庭でも30%を超える保護者が「自転車の同乗中に子供に怪我をさせてしまった経験がある」と答えたそうです。

そもそも自転車は2人以上で乗れるように設計されていない

自転車の二人乗りは法律で禁止されており、幼児を乗せての走行も特例のような形で認められているに過ぎません。

そもそも、自転車は1人乗りを想定して開発された乗り物であり、2人以上の乗せての走行で安全を認められたものではないからです。

それでも育児をする母親に移動手段がなく、危険と知りつつ自転車に幼児を乗せる家庭が多いことから、国もやむを得ず禁止していないというのが現状です。

幼児との自転車同乗は危険にも関わらず容認されている、という現状をしっかり頭に入れ、幼児を自転車に乗せる時には様々なリスクを覚悟しなくてはなりません。

まとめ

ママチャリに子供を乗せて保育園に向かう母親は昔からいました。

しかし道ゆく車の少なかった昔と違い、現代の道路はたくさんの車にあふれています。

自転車用チャイルドシートやヘルメットなどの安全対策も進化していますが、全ての危険を回避できるわけではありません。

それでも我が子を自転車に乗せるなら、可能な限り最大限の安全対策を施し、周囲への注意を怠らないようにしましょう。