入浴剤は重曹で手作りできる!オリジナル重曹入浴剤の効果と作り方
主婦の方なら特に、キッチン回りやお風呂などを掃除する時に重曹を使うという方も多いのではないでしょうか。
この重曹、実は入浴剤として使うのもとても効果的です。
現在市販されている入浴剤は、実はその主成分が重曹なのです。
入浴剤を購入するのも、度重なればなかなかの金額になりますので、どうせなら自分で入浴剤を作ってしまいましょう。
手作りの入浴剤というと難しそうに聞こえるかもしれませんが、重曹を使えば案外簡単に作ることができますよ。
重曹の特徴と効果
重曹ってどういう物質?
重曹とは炭酸水素ナトリウムのことです。
スーパーやドラッグストアなどですぐに手に入れることができますよね。
加熱すると二酸化炭素を発生させるので、クッキーやケーキなどの生地をふんわり、サクッと膨らませるためのベーキングパウダーにも含まれています。
クエン酸と混ぜて水に溶かすことで炭酸ガスが発生するため、炭酸飲料を作る際にも使用されます。
胃酸を抑える働きがあるので、胃薬としても古くから使われてきました。
重曹はこのように体内に摂取しても問題はない物質なのです。
では、この重曹を入浴剤として使う時、どんな効果が得られるのでしょうか。
その特徴が体に与える影響を見てみましょう。
体の表面のpHを調整する
重曹は弱アルカリ性を示す物質です。
人間の体は、通常中身が弱アルカリ性で、皮膚が弱酸性になっています。
このバランスが崩れたり、酸性に傾いたりすると、体の老化や不調を引き起こし、ニキビや肌荒れの原因にもなります。
重曹の弱アルカリ性の性質は、皮膚のpHバランスを整える働きがあります。
体臭の予防にも効果的
体が酸性に傾くと、体液や血液がイヤな臭いを作り出し、体臭の元になります。
体臭にはアルカリ性のものもあるのですが、主な臭いの元は酸性です。
弱アルカリ性の重曹には、酸性である臭い成分を中和することができるので、脱臭効果もあります。
さらに重曹には殺菌作用もありますので、臭いの原因となる雑菌の繁殖も抑えます。
靴の消臭剤にも使われることがありますね。
汗の臭いや加齢臭などに悩んでいる方は、ぜひ重曹の入浴剤を試してみてください。
皮膚の汚れや角質を落としてすべすべに
天然の温泉にも酸性とアルカリ性があるのを見たことがあるでしょうか。
アルカリ性の温泉は、お湯に浸かるとヌルヌルとするのが特徴的で、美肌にも効果があると唄われていることが多いです。
アルカリ性の温泉には、油脂と混ざり合った時に石鹸と同じ物質が作られる成分が含まれており、重曹にも同様の性質があります。
あのヌルヌルは皮膚の脂肪と反応して起こるものなのです。
この性質を乳化または鹸化と言いますが、体の表面の余分な皮脂や古い角質が柔らかくなって取れやすくなり、新陳代謝が促進されます。
重曹の入浴剤を使うと皮脂が落としやすくなりますので、脂性肌やニキビができやすい人にもおすすめです。
お肌がつるつるすべすべになることが期待できますよ。
キッチンの油汚れの掃除に重曹が使われるのは、このような性質を活かしているのですね。
なお、重曹の入浴剤は体の汚れだけではなく、浴槽に付着した汚れも浮かします。
重曹でお風呂に入った後は、お掃除もラクになりますから一石二鳥です。
体が温まる
重曹に含まれる炭酸成分によって血管が拡張されるため、入浴をしていると体がポカポカと温まります。
市販の入浴剤を使った時や、炭酸泉に入った時にも体の内側から温まるのが分かり気持ちいいですよね。
温まることでリラックスでき、血行が良くなるのでダイエットの効果も期待できます。
ただ、重曹の成分によって、入浴後は肌から水分が蒸発しやすくなるので、湯冷めしやすくなる恐れもあります。
冷え性の方や冬場は特に、入浴後には早めに保温、保湿するように気を付けましょう。
重曹の入浴剤を試してみましょう~基本
とっても簡単!重曹を浴槽に入れるだけ
「入浴剤」だと思ってと難しく考えなくても、実は浴槽に重曹を入れるだけで十分にその効果が得られるのです。
目安としては、一般的な浴槽であれば、重曹を大さじ2~3杯入れて溶かすだけ。
より入浴剤らしくしたければアロマオイルを数滴落とすのも良いでしょう。
効果を出そうとしてあまり重曹をたくさん入れてしまうと、アルカリ性が強まってしまい肌に刺激を与えることにもなるので、注意してください。
市販されている重曹には種類がありますが、食用のものを使うと安心です。
クエン酸との相乗効果!炭酸入浴剤
大さじ2杯の重曹と、大さじ1杯のクエン酸を浴槽に溶かして入浴しましょう。
シュワシュワと泡の出る炭酸入浴剤になります。
時間が経つと泡が出なくなってしまいますので、入浴する直前に溶かすと良いでしょう。
クエン酸にも重曹同様、消臭・殺菌作用があります。
炭酸でリラックスして温まることができますし、皮膚の保湿効果も高まります。
冷え性や乾燥肌の方には特におすすめです。
重曹の入浴剤を試してみましょう~応用
重曹を使ってワンランク上の入浴剤を作ってみましょう。
とは言っても誰でも簡単に作れるものばかりです。
キレイにラッピングしてプレゼントとして贈っても喜ばれますよ。
お店で買ったものと間違われるかも?
重曹バスソルト
重曹と天然塩を同量ずつ合わせ、アロマオイル数滴を混ぜるだけ。
香りは徐々に少なくなりますが、瓶に入れて保存もできます。
好みのハーブを加えても良いでしょう。
塩には発汗作用もあるので、老廃物の排出が促進されます。
重曹バスボム
市販されているかわいい形の入浴剤のひとつ、バスボムも重曹を使って作ることができます。
重曹:クエン酸:片栗粉=2:1:1の割合の量をよく混ぜてから、少しずつ水を加えます。
大量に水を入れてしまうと発泡するので注意してください。
色を付けたかったら、ここでほんの少しの食用色素を加えましょう。
アロマオイルで香り付けしたり、ポプリを混ぜ込んだりしても、お店で販売されているもののようになるので素敵です。
ぎゅっと握れる程度にまとまってきたら、シリコンのプチケーキ型や、クッキーの型抜き器を使って好きな形にします。
ガチャガチャのカプセルでまん丸の形にするのもかわいいですよ。
型のまま1日程度放置して乾燥させたらできあがり。
このバスボムもクエン酸が含まれているので、シュワっと泡が出るものになります。
重曹入浴剤の注意点
重曹入浴剤は、主な成分が食品として扱われるものなので人体にやさしく、刺激は少ないです。
ただし頻繁に使うと肌荒れの原因にもなります。
特に肌が敏感な方や、アトピー性皮膚炎の方は注意してください。
そうでない方でも、入浴剤として重曹を使うのは、様子を見ながら週2、3日程度にしておくのが良いでしょう。
風呂釜のメーカーによっては入浴剤の成分で浴槽が錆びたり、色素が付着しやすかったりすることも考えられますので、事前に確認をしてから使用するようにしてください。
また入浴剤を使用している時には追い炊きができない風呂釜が多いです。
ハーブやポプリなどの水に溶けないものを混ぜた場合には、そのまま排水溝に流してしまわないよう気を付けてくださいね。
まとめ
最近では、入浴剤は様々なものが市販されていますが、自分で作るとより愛着が沸いて、入浴タイムももっと楽しくなるのではないでしょうか。
色や香りも自分の好みに合わせてアレンジができるのが良いですよね。
安価で手に入る材料で作れて、体にうれしい効果もたくさんあるので、試してみる価値はありますよ。
ぜひ手作り重曹入浴剤でリラックスしましょう。