月経中の腰痛を治したい…原因とおすすめ入浴剤成分まとめ
女性ならではの悩みとして、月経に伴ってやってくる腰痛が挙げられます。
子宮内膜症などの病気が潜んでいることもありますが、そうではなく体質の問題である人がほとんど。
日常生活で解決するための一つの方法として、入浴に対する取り組み・工夫が挙げられます。
腰痛の原因とともに、おすすめの入浴法・入浴剤成分を紹介します。
月経で腰痛になる原因
月経のたびにくる辛い腰痛は、痛む時期や箇所によって少しずつ原因が異なります。
適切な入浴法を見つけるために、女性の腰痛の原因を解説していきます。
月経1週間前〜2日前から痛み出す
月経開始前、予兆のようにくる辛い腰痛。
最も多い原因が、骨盤内の血管膨張です。
月経前に分泌されているホルモンの影響で血流が滞り、筋肉の柔軟性が失われます。
加えて子宮の内膜が剥がれようとしており、このときに起こる炎症が痛みを悪化させます。
このタイプの腰痛のときは、下痢や便秘などの便通の問題を伴うことも。
無理に身体を動かすと炎症が悪化するため、体温維持効果の高い入浴剤を上手に使うのがポイントです。
月経中に痛む
月経開始後、最長で1週間も腰痛に苦しめられるかたがいます。
これは身体のバランスが強く影響していると言われています。
筋力の低下・反り腰などの姿勢の影響で子宮が背中側へと寄ってしまい、痛みもお尻〜腰へと集中してしまうのが主な原因です。
このタイプの人は、普段からインナーマッスルのトレーニングを行うこと・合わせて入浴により冷え性や筋肉のこわばりをとっておくことが大切です。
月経前〜月経中に痛む場合
最も症状がひどいと、月に10日ほど腰痛に悩まされてしまいます。
この場合、ここまで挙げてきた原因と合わせて、子宮内膜症やホルモンバランスの乱れも考えられます。
入浴によってさらに悪化することも考えられるので、早急に医師の指示を仰ぎましょう。
入浴剤の考え方
月経による腰痛を改善したい女性には、体温維持・血行促進効果の高い入浴剤がおすすめできます。
このような入浴剤の有効成分として、漢方や天然塩・ミネラルなど様々ありますが、シンプルで効果の高い成分はいくつか絞り込めます。
ここからは、ミョウバン・エプソムソルトの2種類について解説します。
ミョウバンの効果
ミョウバンといえば、消臭やスキンケアによく使われる成分として知られています。
一方で、腰痛や肩こり・冷え性や自律神経失調症、さらには月経痛にまで効果を期待されていることは、あまり知られていません。
その秘密は、体温維持効果にあります。
入浴剤なしのお湯・ミョウバン入りのお湯にそれぞれ15分ずつ浸かると、後者のほうが1〜2時間ものあいだ体温低下を防ぐことができた…という報告も。
月経前は体温が下がりやすく、腰痛以外にも様々な不調が出やすいので、注目に値する成分だと言えます。
また、ミョウバンに最も期待されている殺菌効果も、月経中の女性にとっては有用です。
匂いが気になる・月経中は汗ばみやすいという人にとっては、腰痛を改善しながらエチケットにも気を配れる、一石二鳥の有効成分だと言えます。
エプソムソルトの効果
聞きなれない成分ですが、「硫酸マグネシウム」とは言われています。
デトックス効果で注目を浴び、ダイエット中の女性に人気があります。
エプソムソルトの最も注目すべき点は、血流促進効果の高さです。
入浴中にお肌の表面から刺激を与え、細かい粒子が身体の内部へと浸透してマッサージのような作用をします。
こうすることで、表皮に近い血管からどんどん内側へと働きかけて血管を広げ、全身の血流を改善。
緊張したままの腰回りの筋肉・さらには子宮の出血に伴う骨盤内の鬱血にも優しく効いて、身体の回復力を高めます。
ほかにはピーリング効果などもあるため、美肌効果を狙った普段使い用の入浴剤成分としてもおすすめできます。
入浴剤を使うときに気をつけたいこと
月経時の腰痛を癒す目的で入浴する時、いくつか気を付けたいことがあります。
入浴剤の効果が減衰したり、あるいは逆効果になることもあるので、注意しましょう。
頭痛や肩こりも併発しているときは
月経時、腰痛に伴って肩こりや頭痛も発生することがあります。
こんなとき、入浴には慎重になる必要があります。
肩から頭にかけての血流が入浴で促進された場合、緊張している部分が強く刺激され、一時的にコリや頭痛が悪化する可能性があると指摘されています。
特に、偏頭痛持ちと意識されているかたは、注意が必要です。
腰回りだけ血流を促進する方法として考えられるのは、2種類です。
冬場におすすめなのは、お湯の温度を40度以下にして、10分〜15分の短時間で入浴を済ませること。
お風呂上りに肩から上の軽いストレッチをして、腰より上の部分には刺激を与えないようにします。
このとき、入浴剤の量は少なめにするのがポイントです。
もう一つの入浴法としておすすめなのは、40度以上の熱めのお湯で「足湯」を20分程度行うことです。
足元からじんわりと、下半身だけ血行促進することができます。
入浴剤を使う場合は、香りの強いアロマオイルも併用すると、リラックス効果が高まります。
月経2日目の入浴法
出血量がピークに達している時は、足湯だけで済ませましょう。
腰回りを直接温めると出血量が多くなってしまい、貧血の原因になることも。
発汗を強く促す入浴剤も、使用を控える必要があります。
子宮内膜症と診断されている場合
子宮内膜症は珍しい病気ではありません。
診断をうけていない「隠れ患者」を含めると、日本人女性の2割に症状が認められるとも言われています。
もし正式な診断を受けているのであれば、入浴法も医師の指示に従いましょう。
年齢や病状によって、月経中に入浴したほうがいい人・そうでない人がいます。
また、バスソルトなどの塩分がメインの入浴剤も、服薬状況によっては禁物です。
おすすめの入浴剤
ここまで紹介してきた内容を踏まえて、注目されている市販の入浴剤をご紹介します。
きき湯・ミョウバン炭酸湯
きき湯シリーズから出ている、紫のパッケージが目印の入浴剤です。
効果は「にきび・しっしん」とされていますが、血行促進・体温維持効果も高いと人気です。
ほんのりとした森のような香りがわずかに感じられる程度で、嗅覚も敏感になってしまいがちな月経中の女性にも優しい一品。
主成分は炭酸ガス・ミョウバンで、ピーリング効果も高いものになります。
吹き出物や肌荒れにも十分な効果を示し、月経前後の美容トラブルにもしっかり効いてくれます。
愛用者には、普段から肩こりや腰痛に悩んでいるかたはもちろんのこと、月経中に腰痛を強く感じる人も多くいます。
お湯はさらっとしており、ぬめりが肌に残らないのも魅力的です。
この入浴剤の唯一のデメリットとしては、Amazon・楽天市場などでは入手しづらいことです。
生産ラインが限られているので、ドラッグストア販売が主流となっています。
2017年末にパッケージリニューアルされ、流通量が増えてくるという情報もあります。
オンラインストアに格安で並ぶ日が待たれる名品です。
まとめ
腰痛の原因はタイプによって異なりますが、月経中の身体の上位を良くする方法は同じです。
血流を良くすること・体温を高めに維持することの2点です。
これらに強い効能を示す、2種の入浴剤成分を示しました。
入浴法やタイミングに注意して入浴剤を活用し、どうしても治らない・耐えきれない痛みだと感じた場合は、迷わず医師の診断を受けましょう。