椅子に座っての仕事で発症する腰痛、椅子の選び方で緩和は出来る?

椅子

椅子での座り仕事の腰痛というのは、あたかも贅沢病のように見られることがあります。

立ち仕事の過酷さに比べれば、座っていられるだけずっとマシではないか、と言われてしまうのです。

しかし座るという姿勢自体が、腰に負担をかけていることは間違いありません。

立っている時よりもかなり、腰に直接体重がかかり負担を与えているのです。



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椅子に座って楽なのは実は

誰でもそうですが、立ち仕事をしていると座って事務仕事の人が羨ましくなるものです。

1日立って仕事をしていると、脚はパンパンになってしまい、帰宅後にマッサージをしなくてはだるくてどう仕様もない、という人も多いですね。

そんな立ち仕事の人から見れば、椅子に座って仕事のできるデスクワーカーは楽でいいだろう、と思ってしまうのは仕方のないことです。

実際、座るという姿勢自体が休憩の姿勢なのは、間違いありません。

でも実は座るという姿勢で楽ができるのは、脚だけなのですね。

脚への負担は勿論、立っているときよりずっと少ないのは、誰でも同じことです。

しかし上半身への負担は、椅子に座って仕事をしているときのほうが、格段に大きいのです。



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立っている時の体重と座っている時の体重

立っている時の体重は、最終的に足の裏にかかります。

座っている時の体重は、一部は足裏にかかりますがほとんどの部分は、お尻にかかってきます。

つまり腰の部分に体重がかかるのですね。

低面積の足の裏で体重を支えている時には、全身が無意識に緊張して筋肉を使い、脚への負担を減らそうとしてくれます。

もしこれが、だらけた姿勢で立っていると、腰にも多く負担がかかってきますので、脚の疲れだけでなく腰痛も引き起こすことになります。

椅子に座っている時には、それこそ休んだ姿勢ですし広面積のお尻での支えですので、立っている時ほど身体が緊張してくれません。

それもあって、腰の部分に体重が集中してしまうのです。

どちらにしても最も問題なのは

立っている時でも座っている時でも、最も腰痛を引き起こしやすい姿勢というものがあります。

背骨のラインが乱れた時と、骨盤が歪んだ時です。

普通背骨は、ウエストの部分がえぐれた、柔らかなS字カーブを描いています。

骨盤の最も理想的な角度は、床に対して垂直の角度です。

この2つが崩れてしまうと、腰椎部分への負担が大きくなって、結果腰痛や肩こりなどを引き起こすことになるのです。

背骨から崩れていくこともありますし、骨盤のずれが背骨を歪めることもあります。

例を上げれば、電車などで座っている人で、骨盤を前に押し出すようにして座っている人がいますね。

お尻の辺りがちょうど、椅子の端に来る感じです。

これだと骨盤は前滑りして、それに引きずられて腰椎も丸くなります。

普段のS字が、逆S字になってしまうのです。

こういった姿勢が、最も腰痛の元になってしまいます。

立っている時も同じで、骨盤を前に突き出すような立ち姿勢だと、やはり腰痛の元になります。

また逆に、骨盤を後ろに引いた、いわゆる出っ尻姿勢でもこれまた腰椎への負担が増してしまいます。

椅子に座っている時には骨盤の位置がずれる

立っている時もですが、椅子に座っている時には特にこの骨盤の角度がずれやすくなります。

浅く座って背もたれにより掛かる

椅子に浅く座って背もたれに寄りかかった姿勢で書類を読む、などというのは最も腰痛を引き起こしやすい姿勢です。

この姿勢は、完全に体重が腰椎にかかってきますので、周辺に炎症を起こしやすくなります。

また腰椎の辺りには、他に骨はありません。

前側を支えてくれるのは、腹筋だけなのです。

しかしこの姿勢をとってしまうと、腹筋も休めの状態になってしまうので、結果腰椎への負担は増すことになります。

深く座って前傾してしまう

通常椅子に座って仕事をするときは、深く座った姿勢を勧められます。

そのほうが骨盤を垂直に保ちやすく、腰への負担が軽くなるからです。

また背もたれにしっかりと背をつけることで、背骨のS字カーブもキープしやすくなります。

しかし、これは特に視力の低い人に起きがちですが、深く座ったまま前のめりになって仕事をしていると、腰を突き出した出っ尻状態になってしまいます。

これも腰椎への負担の大きな姿勢です。

パソコンのモニターに集中しがちの場合、この姿勢になってしまうことが多いのですね。

椅子に座った時の姿勢のチェックポイント

椅子に座った時に、腰痛を避けるためにチェックしたいポイントが幾つかあります。

腰への負担を減らすためですので、これらを満たしているかのチェックをしてみて下さい。

まず座面の高さです。

座った時に、膝と足首と足の付け根の三点が、それぞれ垂直もしくはそれに近くなっていることが、理想的です。

これらを満たす座面の高さを維持できれば、血行不良もある程度避けられますのでおすすめです。

膝への負担もこの角度だと、軽減されます。

また足の裏にも注目して下さい。

足裏の全体で床を踏めているかどうかです。

かかとだけ浮いているとか、足首が詰まってしまっていたら、座面の高さの調節が必要です。

これらの条件を満たしていると、体重は足裏でもある程度支えられますし、また骨盤の垂直もキープできます。

腰痛を避けるために、これらの条件を出来るだけ満たして行きたいものですね。

どんな椅子が腰痛防止にはおすすめなのか

会社での仕事の場合いささか難しいのですが、家でのデスクワークなら自分で椅子を選ぶことが出来ます。

上記の条件を満たすための椅子選びをしてみましょう。

背もたれの高いもの

特にすでに腰痛に悩んでいる人の場合、背もたれは重要です。

折々に背中を休めるためにも、高い背もたれは必要です。

リクライニングさせることができれば、骨盤の角度を変えること無くリラックスできますので、理想的です。

勿論ランバーサポート機能がついていれば、最高です。

またヘッドレストもついていれば、それに越したことはありませんね。

座面の高さの調節ができるもの

座面の高さはその日のコンディションによっても、出来るだけこまめに変えたいものです。

また深く座って仕事をしたい背もたれに寄りかかっての姿勢の時と、浅く座って背もたれから背中を離した姿勢では、理想的な座面の高さにも差が出てきます。

そんな時にさくっと 座面の高さ調整の出来る椅子が、腰痛回避にも軽減にもおすすめになります。

アームレストのついているもの

アームレストのついているチェアというのは、ちょっと格好が良くて憧れ、という人もいるでしょう。

実際会社などだと、お偉いさんの椅子には立派なアームレストがついていますね。

しかしこれ、ただの飾りではありません。

腕や手首というのは、デスクワークでは結構酷使するものです。

それを緩和するためにも、アームレストは欲しいところですね。

また加えてこのアームレスト、腰痛持ちの場合椅子から立ち上がる時に必須になります。

腕でアームレストを押して立ち上がることで、立ち上がる時の腰への負担を減らすことが出来るからです。

健康への投資と思って

どうしても椅子に座っての長時間の作業、仕事が避けられない場合、腰痛を避けるためにも自分に合った椅子を用意することは、必須です。

とは言え実際以上のような、ある意味基本的な性能の椅子でも、かなりのお値段がしてしまいます。

しかし腰痛を楽にできたり、もしくは軽減したり避けられるなら、その分投資と思って購入してみるのがおすすめです。

仕事と健康を療法を保つためにも、理想的な椅子を探していって下さい。

まとめ

椅子に座った時に腰痛が、座り続けると腰痛が、座ろう立とうとすると腰痛が、と種類は様々です。

しかし一貫して言えるのが、椅子に座るという行動自体が、腰痛の元になっているということです。

座った時の姿勢が最も、その腰痛の元にもなり腰痛軽減にもなります。

そしてその姿勢をキープするためにも、専用の椅子が欲しいところです。

自分のタイプに合った椅子を、選んでいって下さい。






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