椅子に座って腰痛って何故起きるの?その予防法はある?

椅子

椅子に座ると言う行動自体は、どちらかと言えば休むためのものです。

勿論椅子に座って仕事をすると言う事もありますが、立ったままでの仕事より楽に感じるのは事実です。

なのに何故、椅子に座る時間が長いことから腰痛が発生するのでしょう。

例えば飛行機などで、長時間椅子に座った後に、腰痛を感じたりするのはどうしてなのでしょう。

椅子に座ることが原因の腰痛、防ぐ術は無いでしょうか。



12年間腰痛の私が絶対おすすめする腰痛によい椅子ランキングはこちら




椅子に座ることで腰痛になる原因は?

椅子に座ると言う姿勢で腰に負担のかかる状態は、幾つかあります。

代表的なものを上げておきましょう。

背中の上の方を背もたれに寄りかからせた姿勢

肩甲骨の辺りを背もたれに寄りかからせた姿勢です。

この姿勢をとるとどうしても、お尻の部分が座面の端の方に移動します。

結果、腰椎の辺りに体重がかかって、ウエストの辺りに大きな負担がかかってしまいます。

元々腰椎、ウエストの辺りの骨はS字カーブになっていますが、この姿勢だと逆S字になってしまいますので、骨格的にも不自然な姿勢となるわけです。

加えて腹筋と背筋が休憩の状態になってしまいますので、直接骨と関節に体重がかかってしまうのです。

下手をすると、関節部の軟骨がすり減ってヘルニアを起こしてしまう危険性もあります。

椅子の高さが高すぎもしくは机が低すぎる場合

作業するのに熱中していると、特にこの状態の場合、机に覆いかぶさるような姿勢になります。

結果として、いわゆる猫背と呼ばれる姿勢になってしまうわけです。

肩甲骨の辺り、背中の上部の筋肉が前側にかぶさる感じです。

この猫背と言うのは立っている時にも起こりやすい姿勢ですし、元々日本人の肩の骨が内に閉じている骨格では、なりやすい姿勢なのです。

猫背の場合身体の上部なので、腰痛とは関係なく感じるかもしれませんが、これもまた続けると特に腹筋が弱ってしまい、結果腰痛に繋がっていきます。

ウエスト辺り、腰椎の部分には他に大きな骨が無いので、前側のカバーは腹筋が行うしかありません。

これが弱ると、結局腰椎への負担が増すと言う事になります。

椅子の背もたれに常に寄りかかっている姿勢

休憩で座る時には勿論、ゆったりと背もたれに背を預けて、脚も身体もリラックスしたいものです。

しかし何時でもこの、背もたれに寄りかかるのを常態としていると、骨盤が段々と前傾してきてしまう危険性があります。

骨盤が前滑りしていく感じと言えば、見当がつくでしょうか。

この骨盤の正常な角度は、床と垂直になるのが正しい位置となります。

特に立っている時には、この骨盤が垂直であると言う状態が非常に大切になってきます。

骨盤が垂直であって初めて、インナーマッスルが使えるからなのです。

椅子に座る時にこの、前傾骨盤が当たり前で常にそうなっていると、立った時にも段々と骨盤の角度が狂ってきてしまいます。

インナーマッスルがしっかりと使えない場合、今度は骨盤と仙骨への負担が増加してしまい、腰痛を引き起こすと言う事になるのです。



12年間腰痛の私が絶対おすすめする腰痛によい椅子ランキングはこちら




アライメントを理解しておきましょう

身体全体のアライメントをまず、理解しておきましょう。

背骨は緩やかなS字カーブを描いています。

特にウエストの辺りは、Sの引っ込んだ部分の頂点です。

ここの形が正常な位置から逸脱すると、身体に不調が現れます。

腰痛もその一つで、しかも他の不調よりもわかりやすく、痛みも大きく日常生活にも支障をきたしかねません。

座って仕事をしていただけなのに腰痛がひどい、と言う方の場合まずはこのアライメントをしっかりとイメージする必要があります。

アライメントに沿った姿勢で座れば脚も楽ですし、また座っているだけで上体の筋肉もキープできるのです。

骨盤から頸椎に至るまでのアライメント、正しい背中のカーブをまず心にとめておいてください。

具体的にどう座ればまた工夫すれば腰痛は軽減される?

椅子に座ると言う行動には色々な目的があるでしょう。

ですので一概にこれ、と言う座り方はありませんが、どんな理由で座るにしろ予防法は幾つかあります。

特に仕事や勉強で机に向かって椅子に座る場合

まず最初に、椅子と机の高さをしっかりと調整しましょう。

先に書きましたように、机が低すぎるもしくは椅子が高すぎる場合、覆いかぶさる姿勢になってしまいます。

これは出来るだけ避けたいものですが、学校や会社の机や椅子の場合、高さ調節は難しいケースが多いのも事実です。

座り心地を考えて、座面クッションを利用している場合、その分椅子の高さは高くなります。

場合によってはクッションは取り外した方が、高さ調節の面ではメリットがあるかもしれません。

学校では中々難しいでしょうが、会社の椅子でしたらある程度の調節は出来るはずですし、家の自分のデスクなら勿論調節は可能なはずです。

うつむき過ぎないような姿勢をとれる高さに、出来るだけ調整してみてください。

腰もだけど肩もこると言う方は、この高さの問題があると思われますので、椅子の高さの調節はおすすめです。

飛行機など長時間椅子に座る場合

狭い飛行機の内部で出来るだけリラックスして長時間、座ったままで過ごすと言うのは、かなり難しいことです。

何とか少しでも寝ている体勢にしたいと、ついつい腰を前に突き出した姿勢をとってしまいがちですが、これがその後の腰痛に繋がりますので注意しましょう。

とは言え、長時間しっかりと座っていることは勿論不可能です。

機内で配られる枕や、もしくは自分で持ち込む空気を入れて膨らませるタイプの、枕やクッションでアライメントの調整をしましょう。

難しいことは大してありません。

ウエストの後ろあたりにこの、枕などを置くだけです。

つまりウエストの後ろのS字カーブを、筋肉をリラックスさせながらでもキープすると言うわけです。

軽く反った姿勢になりますので、腰椎やウエストへの負担がこれで少々減ってくれるのです。

リラックスしたいために座るためには、この手のクッションを使用するのがおすすめですね。

普段の生活で座る場合

電車の中で、家の中で、お店の中でと、座る機会は多くあるものです。

この、日常生活の中での椅子に座ると言う行動にも、ちょっと注意して見ましょう。

家の中やお店の中で座ると言う場合、飲食のためにと言うのが多いでしょう。

友だちとお昼を一緒して、ちょっと長い時間おしゃべりしてたら、立った時に腰が痛かったと言う事はありませんか。

そんな時にも少しだけアライメントに注意して、少し座面に浅く腰掛けて腿の後ろ側で座る感じで、骨盤を垂直にして座ってみてください。

勿論長時間のお喋りの時など、ずっとこの姿勢を維持するのは困難です。

時々はしっかりと、背もたれに寄りかかって腹筋も背筋も休ませてあげてください。

この姿勢だとかなり腹筋と背筋に、インナーマッスルまで使用しますので、ダイエット中の方にもおすすめの座り方です。

注意するポイントは、お尻の後ろ側を座面につけないように注意する、と言う一点です。

腹筋と背筋が使えていますし、アライメントもしっかりとキープ出来た座り方ですので、これを続けると座って腰痛と言う問題もかなり改善されます。

時に座り心地の良すぎる椅子も問題に

座ると自分の身体に合わせてクッションが変形して、まるでふわっと抱き留められるような感覚のあるソファ、素敵ですね。

しかしこれもまた、いささか罠があるので注意しましょう。

勿論1日の疲れを癒すために、帰宅してそこに寝転がるのは、大変に気持ちのいいものです。

しかし長時間その状態を続けると、今度は筋肉がリラックスし過ぎて弱ってしまうこともあるのです。

筋肉が弱れば、腰痛の元が出来ると言う事は先にもお話しました。

素敵に座り心地の良い椅子と言うのも、時には腰痛の元もなってしまうことも、お忘れなくお心にとめておいてください。

まとめ

特に休むと言う行動が、筋肉を弱くしてしまうことは、残念ながら無いとは言えません。

人間は動物の一種です。

動物とは、動くものと書きます。

つまり長時間のじっとして動かない、座り続けると言う事自体がいささか不自然だとも言えるのです。

椅子に座って腰痛の場合、勿論上記しました座り方などにも注意が必要ですが、出来れば時々立ち上がるだけでもしてみてください。

ある意味これが、一番腰痛を防ぐ手段とも言えるでしょう。






椅子