椅子に置く姿勢矯正グッズとは?腰痛への効果検証&人気商品2種の考察
慢性的な腰痛の原因は、現代人の生活習慣から起こる筋力低下・そしてそこからくる姿勢の歪みが一因だとされています。
そこでにわかに人気が出たのが、椅子に置くタイプの姿勢矯正グッズ。
椅子そのものを変えるべきかと悩んでいる腰痛持ちの方には、低コストでじっくりと痛みを治せるひとつの可能性として示すことができます。
腰痛改善に焦点をあてて、姿勢矯正グッズが腰痛に効く仕組み・おすすめ商品をご紹介します。
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椅子に置く骨盤サポートとは
長時間のオフィスワークのお供に選ばれる、姿勢矯正グッズ。
東急ハンズやLOFTなどでは多くの商品が取り扱われており、実際に試してみた人もすくなくありません。
しかし、まだ未体験の人には「これで本当に効くのか」という印象があるのも事実。
椅子に置くタイプの骨盤や姿勢サポートが効果を示す理由と、どんな人におすすめできるかを検証していきます。
腰痛に効く仕組み
椅子に置くタイプとひとくちに言っても、座面シートタイプ・背もたれに置くクッションタイプのものがあります。
流行しているのは前者ですが、結論から言うと、直接腰痛を治すものではありません。
背中のS字カーブの崩れや骨盤の歪みなどを、正しい位置にするのが目的です。
そのため、使い始めにかえって違和感や痛みを感じ、やめてしまう人も多くいます。
普段とは違う姿勢のため、使わない/衰えた筋肉を使うことになるためです。
これが鍛えられるまでは、姿勢矯正グッズによる副作用がでる可能性がある…ということを念頭におきましょう。
継続することで身体が正しい姿勢を記憶し、それに合わせて腰回りの筋力が回復します。
しかし、筋力のつきづらい女性のかたや太り気味のかたは、なかなかこの効果がでないとの報告があります。
確実に姿勢矯正グッズの効果を出すのであれば、身体の歪みを治すストレッチや筋トレ・整体院でのマッサージ治療を併用するのがおすすめです。
効くのは”慢性的な腰痛”
椅子に置く姿勢サポートによって治るのは、筋力の衰え・姿勢のクセからくる慢性的な腰痛のみです。
肉体労働で過負荷をかけていたり、骨が弱っていたりするのが原因となる腰痛については、かえって深刻な状態を引き起こすことがあります。
湿気の多い日に酷く痛む・ぎっくり腰を起こしやすい・日に日に痛みが増しているという場合は、整形外科を受診して適宜コルセットを作ってもらいましょう。
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材質と形状
次に、椅子に置くタイプの姿勢矯正グッズの材質や形状を、腰痛を治すという観点で考えていきます。
座面シート型
最も流行しているのがこのタイプです。
小さな座椅子のような形をしたシートで、座面が硬めの椅子に置いて深く座ることを推奨されています。
主な働きとしては、座面に対して骨盤が立つように・なおかつ背中のS字カーブもサポートするように…というものになります。
中には太ももの位置を強制する凹みつきのものもあり、こちらのほうが骨盤の矯正力は高いとされています。
用途は様々で、整体院で受けた骨盤矯正治療の効果を継続させる目的のかた・筋トレが趣味の男性にも人気があります。
普段から運動習慣のない方も利用することが多いのですが、前述したように痛みや座りづらさを強く感じることも。
また、男女の体格差や個々の体格差に合わせるのが難しいのもデメリットのひとつです。
おすすめするひとつの使い方としては、まずは購入後1〜2時間の使用から始めて、徐々に座る時間を延ばしていくことです。
また、筋力の低いかただと、これだけでは腰痛改善の目的を果たしきれるとは言えません。
姿勢への効果が十分に現れる頃には摩耗している可能性もあります。
日に10分程度のウォーキング・股関節の十分なストレッチを組み合わせるのが有効です。
多少体力に自信があるなら、「体幹トレーニング」を組み合わせましょう。
背もたれクッション
こちらは姿勢サポートというよりも、背もたれの感触をカスタマイズするためのものです。
これを置くことで腰のカーブにフィットするようになり、もたれかかった時に痛みをやわらげる効果があります。
腰だけではなく全身の疲労感が特に強い人・肉体労働などで身体に過負荷が及んでいる人に向いています。
ただし、ある程度背もたれの高さが必要となるため、オフィス向けの椅子に置くのはやや困難。
背もたれの高さが肩より上にある椅子に向いています。
そのほか、座椅子に置くリラックスグッズとしてもおすすめです。
低反発素材かゲルか
それぞれの姿勢矯正グッズにも、様々な素材感があります。
最も多いのが多重構造の低反発素材で、耐久力・矯正力ともに優れているとされています。
格安のものが多いのも嬉しいところですが、寿命が半年〜1年程度のものも少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、ゲル素材の製品です。
1〜2万円代とはなるものの、身体にフィットするものなら2〜3年は使えるとの口コミも。
腰痛への効果や姿勢矯正力にはほとんど差がなく、耐久性の違いが値段に現れているものと考えて間違いありません。
定番の”ボディメイクシート”の実力
座面シートタイプの定番姿勢矯正グッズと言えばコレ。
可愛らしい形状で、女性がオフィスで使っても抵抗感のない見た目が魅力的です。
素材はウレタンと強度の高いポリエステル生地で、全体的に薄さが目立つフォルムながら、矯正力はしっかりとある作りとなっています。
実際に使ってみた人からの評価によると、「朝方の眠気や軽い腰痛などに効果があった」との声がたくさん。
一方で、硬さや大きさを指摘する人もいます。
座面が硬く・太ももに向かって反り返る形をしているため、痩せ気味の人はお尻に痛みを感じやすいとのこと。
大きさも160cmの標準体型のかただと、少しゆとりがあって安定感なく感じられることがあるそうです。
しかし、軽く違和感を覚える程度の腰痛・肩こりに対しては、おおむね良く効くとのこと。
類似品が多いので、購入の際は気をつけましょう。
女性で「ちょっと背中全体のだるさや姿勢が気になる」というかたにおすすめできます。
Amazonベストセラー”Mkicesky”
こちらも座面シートタイプで、多重構造のウレタン製です。
背中のS字サポートはついておらず、お尻・太ももの位置を集中的に矯正します。
商品のコンセプトとしては「尾てい骨が座面に触れることなく座れる」というもの。
姿勢矯正や腰痛だけでなく、産後の痛みやヒップメイクにも効果ありとされています。
利用者は男女ともに多く、最もよく聞かれるのが「耐久性が極めて高い」ということ。
買い替えのコストを節約したい場合はおすすめできます。
また、軽度ヘルニア・中程度の腰痛の人からも好評を博しており、「腰やお尻にかかる重さが消えた」との口コミも。
その一方で、柔らかめで復元力がなく・ぽっちゃり体型だと効果を感じられないとの指摘もあります。
痩せ型〜標準体型の人に向いていると言えます。
お値段は3,500円前後とお得なので、気軽に試せるのはメリット。
ひとまず姿勢矯正グッズを試してみたい方・座り心地を大切にしたいかたにおすすめできます。
まとめ
姿勢を矯正して腰痛を治すというコンセプトの製品は、痛みの程度や原因によっては、かえって悪化したように感じられます。
短時間の使用から始めつつ、運動やストレッチ習慣を取り入れて姿勢改善を促進するのが、椅子に置くタイプのグッズの効果を引き出すコツです。
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まずは気軽に購入してみてください。