腰痛のため湯治した温泉の泉質を求めて購入した入浴剤「温素」
北海道の十勝地方には良い温泉がたくさんあります。
腰痛持ちの私が数ある温泉の中で一番のお気に入りの温泉が「オソウシ温泉」です。
強アルカリ性温泉で、お湯がまろっとしています。
時々、白いものが浮いていますが、いわゆる湯の華と呼ばれる自然の産物です。
市販の入浴剤では、なかなか出会えない泉質ですが、アルカリ性を一押ししていた「温素」を発見、購入、そして入浴した体験をまとめました。
腰椎椎間板ヘルニアという病気になった私
腰痛の原因は腰椎周辺の筋肉が血行不良や緊張によって引き起こされる痛みの症状全般を指す言葉です。
多くの人が抱える、厄介な痛みです。
私も10代後半になったある日、右側のお尻と付け根と太ももに痛みと違和感があり、2〜3日後経過した朝、ついに寝床から起き上がれなくなりました。
寝返りもうてず、整形外科を受診したところ「腰椎椎間板ヘルニア」という診断を受けました。
私は思い当たるケガの原因がないと医師に話したところ、「老化を伴う病気とお考えください」との回答をいただきました。
まだ若いので、治るものだと思っていたのですが、30代後半になった今もこの痛みとはお付き合いしております。
症状の改善はあっても再発を繰り返し、新たな箇所にもヘルニアは増えていきました。
私は厄介な腰痛を抱え込んでしまいました。
腰痛は内臓疾患のサインで現れることもあります
ヘルニアが悪化すると、肝炎や腎盂腎炎も併発することもあった私は、なぜ内臓疾患も患うのか知りたくて家庭向けの西洋医学書を手にとりました。
腎臓が炎症を起こすときに背中や腰に筋肉痛のような痛みが出ると書かれていましたが、その痛みが起こるメカニズムとヘルニアが再発する関係については触れられていませんでした。
そこで、今度は東洋医学の入門書や整体の本を読みました。
東洋医学の基本的は「気の流れ」を正常に保つための根本治療でした。
その「気の流れ」が滞ったり、流れが悪くなったりすると病気になるということでした。
私の理解では「気の流れ」は「血の巡り」や「リンパの流れ」のことで、日常生活で自らその流れを改善できなくなったときに病気のサインが出るそうです。
驚きなのは皮膚の発疹の出る場所がぴったり当たっていたことでした。
鎖骨の下あたりから両胸にかけて赤くただれていたのですが、それは腎臓の機能が落ちているサインと書かれていました。
私は腰椎の5番と4番の間と4番と3番の間にヘルニアができていたのですが、東洋医学の本では腎臓や肝臓の気の巡りが悪くなると腰椎の4番3番にヘルニアが出ると書かれていました。
とにかく驚きました。
科学的裏付けがはっきりしてはいませんが、1,000年以上人体の病気を観察した昔の人たちが残したデータが東洋医学と言われています。
なぜか、それを知ってから体に起きる症状に疑問や不安を感じることが少なくなっていきました。
東洋医学の知識で私の場合は漠然とした精神的不安は小さくなりました。
オソウシ温泉はどこにあるのか
オソウシ温泉は北海道上川郡新得町の国有林の中にある秘湯です。
新得町は大雪山のすぐ近くにある町で、大雪山の一つ、トムラウシ登山口から一番近いトムラウシ温泉の方がよく知られていると思います。
オソウシ温泉は新得駅から車でトムラウシ温泉方向に40キロくらいの場所にあり、実はトムラウシ温泉より町の近くにあるのですが、知らない人が多いです。
エゾシカ猟にきた猟銃会の方や地元の方、湯治で泊まっている方が利用していることが多いです。
舗装されていない林道を通るので、雨の日、雪の日はたどり着けないこともあります。
天気の悪い日には事前にオソウシ温泉に電話で確認してから向かうことをおすすめします。
オソウシ温泉のウワサを聞くまでの私
椎間板ヘルニアを患った私は、歳が若く、再発を繰り返していることから手術ではなくリハビリ入院をしていました。
退院後も、リハビリやブロック注射で通院が続いていましたが、とにかく体力と筋力が落ちて、体調も崩しがちでした。
入院中の患者さんとの会話で、「どこの温泉はどんな効能で何に効くか」といった話をよくしていたので、車の運転ができそうな体調の日に温泉へ出かけることにしました。
はじめは近場の温泉に行っていたのですが、歴史のある施設だったため浴槽と足場の段差が高く腰の痛みを増幅させ、帰りに車が運転できず家族に迎えに来てもらうといったこともありました。
温泉のお湯は良くても、洗い場の足場が悪くてうっかり転んだり、洗い場の椅子が低くて腰がおろせなかったりすることもありました。
だんだん、温泉に行くのが怖くなりはじめました。
オソウシ温泉のウワサを聞いてからの私
いろいろな温泉に行くと、入院患者さんと同じように温泉話をします。
そこでオソウシ温泉のウワサを聞きました。
神経痛やリウマチ、皮膚病にも良いとのことでした。
さっそく、行ってみると、かなり、歴史のある建物で、浴槽と床の高さはあるのですが、帰りに痛みで動けないということはなく、むしろ体が軽くなった感覚がありました。
肌も今までにないくらいツルツルで、気分も良く、厄介な痛みのことも忘れるくらいです。
通い始めると浴室から出たくなくなるくらい、私の体に合うお湯でした。
ゆで卵のようなニオイがしますが、飲むことができる温泉水です。
行くと必ず浴室で飲んで、長風呂をしました。
通い始めると顔色も良くなりました。
オソウシ温泉の効能を求めて入浴剤を探す私
オソウシ温泉の効能が合う私ですが、毎日入ることは難しいです。
自宅でもオソウシ温泉のような効能を得られる入浴剤はないものかといろいろな商品を試しました。
炭酸ガスを強化した医療用バブは確かに体を芯まで温めて気分も軽くしてくれましたが、あのまろっとしたお湯の感覚で同じくらい体に効果が出る入浴剤はないものかと考えました。
オソウシ温泉の泉質は「アルカリ性単純硫黄泉」で、pH値が「10.06」と非常に高いです。
泉質が同じでもpH値が低いとまろっとした感触がありません。
とりあえず「アルカリ性」やpH値に注目して商品を探していたときに、アース製薬の「温素」を見つけました。
アルカリ性入浴剤「温素」を見つけて使って見た感想
「温素」の効能は、疲労回復、あせも、しっしん、にきび、ひび、あかぎれ、しもやけ、荒れ性、うちみ、くじき、肩のこり、神経痛、リウマチ、腰痛、冷え症、痔、産前産後の冷え症、とかなり期待が持てました。
内容量は30gが15包入っていました。
金額は購入したドラッグストアでは約1,000円でした。
「温素」でもpH9.5~9.6のアルカリの湯独特の湯ざわりが楽しめた
ワクワクしながら「温素」の入浴剤入り湯船に浸かってみました。
まろやかな手触りで「美肌の湯」と書かれた通りでした。
しかし、あのオソウシ温泉のまろっとした感覚よりさらっとしていました。
硫黄臭さがない無色で爽やかな「温素」の湯
オソウシ温泉もそうなのですが、アルカリ性の泉質のお湯は無色透明なところが多いです。
「温素」も本物志向で着色されていませんでした。
オソウシ温泉は強烈なゆで卵のような硫黄臭がしていましたが、「温素」は「つつみこむ大樹の香り」、「ほっとする柚子の香り」の2種類の香り付きで販売されています。
私はあの林道を思い出して「つつみこむ大樹の香り」を選びました。
「つつみこむ大樹の香り」は、本当にささやかでほんのりと爽やかな香りがするだけでした。
パッケージを見ると、「浴槽をいためるおそれのあるイオウは使っていない」と書かれていました。
オソウシ温泉の香りは決していい香りではなかったものの、あの香りは私を元気にしてくれた刺激臭だったせいか、爽やかで良い香りの森林の香りに物足りなさを感じてしまいました。
「温素」の有効成分は乾燥硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム
血流をよくして体を温める成分は入浴剤には複数入っていることが多いのですが、「温素」は乾燥硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウムの2種類です。
商品のコンセプト通り「美肌」をつくるお湯を目指したのだなという印象を受けました。
なぜかというとほんのりと温まる印象だったからです。
オソウシ温泉のような力強く芯まで温めてくる勢いは感じませんでした。
まとめ
「温素」のお湯にまろやかさや爽やかな香り、肌に優しいほんのりとした温まり方は、「美肌」を目指す女性に本当におすすめの商品だと感じました。
お湯の手触りは本当に最高でした。
「温素」を使うと、腰痛の症状によくあるズシンとした鈍痛と筋肉の強張りが私も軽くなりました。
普通の入浴剤よりも少し良い値段がするので、安くてパワフルな回復力のバブに私は戻りましたが、お金があれば毎日使いたかったです。