長時間のデスクワークに、腰痛軽減できるような椅子はある?
長時間椅子に座っての仕事と言うのは、ある意味立ち仕事よりも腰に負担をかけると言っていい、そんな姿勢での仕事です。
座ると言う姿勢自体が、腰に体重をかけているのですから腰痛が起きても不思議ではありません。
特に夢中になって仕事や趣味を、椅子に座ったまましていると時間が経つのも忘れ、姿勢が崩れるのも放置することになって今います。
では出来るだけ腰痛を起こさないで済む、そんな椅子はどう選んだらよいのでしょう。
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まず最初に気を付けたいこと
椅子だけで腰痛が起きなくなるなら、こんなに簡単なことはありませんが、それはまず無理と言うものです。
椅子に座る時の座り方も大きく関係してきますし、悲しいことですが体重も実は関係してきます。
まず最大の問題は座り方が悪いと言う事、つまりは悪い姿勢で長時間座っていれば、筋肉がだらけてしまって全体重が無防備に腰にかかってきます。
背中をだらっと椅子の背もたれにかけて座った時の姿勢など、悪い姿勢の代表です。
これを続ければ、立っている時の姿勢にまで影響してきまし、骨盤の歪みにも関係してきますので、充分に注意が必要です。
そして体重に関してですが、これは本当に気の毒ながらある程度体重を落とすしかありません。
同じ身長で体重50キロの人と70キロの人の場合、骨格的にも大して違いはないので、その20キロの差が直接腰にかかってしまうのです。
50キロの人が、10キロのお米を2袋背負って座っていると考えてみてください。
腰痛になりやすくないはずが、ありません。
余談ですが、内臓などのサイズも身長150センチの人も190センチの人も変わらないのですから、長身で体重の多い人は身体の全てに対して負担が大きいと言う事になりますね。
そう言う方は特に、立っている時も座っている時も姿勢に気をつけて、腰痛を起こさないようにすることが大事です。
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どんな椅子を使用するのが腰痛を起こさないで済むのか
椅子もまた、腰痛の直接の原因になります。
会社などで支給された椅子の場合は、まあそれを使うしかないのですが、家での仕事の時に使用する椅子はご自分で選ぶわけですので、少し注意して選んでみましょう。
身体に沿って変形する椅子の場合
一時問題になりました、ビーズを詰めた椅子と言うかソファがありました。
座ると身体の形に添って変形してくれるので、大変に気持ち良くリラックスできるのですが、その為に全身脱力状態になってしまうのです。
つまり筋肉のサポートの無い状態で、長時間座っていると言うか半分寝転がっている状態になってしまうわけです。
家でタブレットなど使用する時に、この手の柔らかいもしくは変形する素材の椅子で長時間過ごすと、一番重くまた出っ張った腰の部分が無抵抗に沈んでしまい、体重がもろにかかってしまいます。
普通の椅子でもそうですが、あまりに身体の形に添って変形してくれる椅子と言うのは、逆に座ると言う姿勢で一番体重のかかる腰の部分に、一点集中の様に負担がかかるので注意しましょう。
勿論、休憩時などに短時間使ったり、昼寝などに使うには問題ありません。
ちょっと意外ですが寝ている時の方が無意識に寝返りを打って体勢を変えていますので、腰だけに負担がかかると言う事が無いのです。
集中して何かをやる時には身体を動かさない状態が多いので、そういう時にはこの手の椅子は使用しないほうが、腰のためになるかもしれないと言う事です。
硬めの椅子、事務用の椅子など
会社勤めの方の場合は、嫌でも使用することになる椅子のタイプです。
自宅でのPC作業でも、このタイプの椅子を使っている人は多いでしょう。
座面も硬いタイプの物が多いので、長時間座っているとお尻が痛くなってしまうと言う人は、決して少なくないはずです。
ただしこの、お尻が痛くなってしまうと言うのは、腰痛とは一線を画した症状ですし腰の為には実はいい事でもあるのです。
お尻が痛いので、ちょっと立ち上がるとか用事を見つけて数歩でも歩けば、その分負担をかけていた腰を休めることが出来るわけです。
ほんの少しですが、運動不足も解消できます。
結果意識せずに、腰痛を避けることが出来ることになります。
しかも座面が硬くて居心地悪そうな椅子と言う事は、どっかり座って休めの状態でリラックスしきることがまず無いわけで、体重を全部腰の部分に預ける状態が減ると言う事です。
そのおかげで、自然に姿勢も良くなるしかないと言う結果になります。
つまり仕事用の、会社などの事務用の椅子と言うのは、ある意味とても座っての仕事に対しての、身体の負担を減らすように出来ていると言う事です。
疲れるように見えて、実はちゃんと筋肉を使用できている、だから疲れた感じのする椅子とでも言いましょうか。
機能性チェアの場合
専門店に行くと、椅子に座っての仕事用の機能性チェアが多く見られるようになってきました。
長時間のデスクワークやPCワークでも、疲れを軽減できると言う椅子が機能性のデスクワークチェアです。
人間工学に基づいて、背骨や骨盤の形にフィットした背面で、しかも体重を受け止める座面に関しても負担を減らせるように設計されています。
会社に持ち込むのは無理でしょうが、自宅で長時間デスクワークする人にとっては、かなりの助っ人と言えましょう。
ただ問題点としては、お値段がかなり高い事です。
高機能のものですと7万から20万が大体の相場になっていますが、椅子一つにこのお値段と言うのはちょっと壁になってしまうでしょう。
そして、長時間座っていることに負担が減ると言う事は、それだけ立ったり歩いたりの運動が減ってしまうことになります。
それをまた予防するような機能の付いたチェアもありますが、それでも座りっぱなしと言うのは動くのが当たり前の人間にとって、あまりいいものではありません。
高機能すぎるのも、逆に長時間動かずにいると言うデメリットを生んでしまうので、こちらも少々注意が必要です。
硬い椅子の方が腰痛回避に良さそうだけど問題は?
こうして見てきますと、結局普通の事務用の椅子が一番、デスクワークに適しているし腰痛の危険も少ないように見えます。
ただやはり、座面は硬く、背もたれは休憩の時にもリラックスを許してくれる余裕も無く、実用一点張りの椅子であることもまた事実です。
ちょっと工夫して、もう少しだけこの手の椅子の座り心地を良くしてみましょう。
座面をクッションでカバー
私物としてクッションを会社に持ち込むのは、まあ昔ながらの日本の会社の当たり前でもあります。
可愛いクッションや、ちょっと座り心地を良くしてくれるクッションなど、持ち込んでいる人も多いでしょう。
ただありがたいことに近頃では、このクッションを使って座っている時の姿勢を良くして、腰痛を予防しようと言うそんな形状のクッションも出ています。
円座クッションなど、結構どこでも購入できるクッションもありますし、高反発や低反発ウレタンの素材で腰と体重を受け止めてくれるクッションもあります。
またちょっと見にはどうと言うことの無い普通のクッションに見えて、微妙に角度調節をしてあるので姿勢を正してくれる、そんなクッションも出ています。
ネットでの購入も出来ますが、専門店で色々試してみるのも楽しいかもしれません。
背もたれで腰椎と骨盤のカーブをキープ
事務用の椅子の背もたれは、リラックス用には勿論作られていません。
なのでせいぜい仕事の合間に軽く背を預けて、伸びをするのが精いっぱいと言う事でしょう。
しかしこれに、背中のカーブを崩さないように設計された、持ち運びできる背もたれをとり付ければ、背骨や腰椎などのカーブを歪めることなく一休みが出来ます。
ご自分での姿勢矯正が中々出来ないと言う方には、これはおすすめの品だと思われます。
背もたれに寄りかかると言う行動自体が、背骨を整える形になりますので姿勢矯正が自然に出来るわけです。
まとめ
椅子と腰痛、座ると言う事自体が腰痛を呼ぶと言っても過言ではありません。
少しでもそれを軽減したり、また座っている時の姿勢による悪化を減らすための椅子の選び方や手段をご紹介しましたが、最終的にはご自分の意識にかかってくるわけです。
長時間のデスクワークの時は意識して、立ち上がるだけでも構わないので、自分を動かすようにしましょう。
腰痛だけでなく、エコノミークラスシンドロームのような怖い結果も出てしまったりします。
動いて腰痛を減らす、このことをどうぞお忘れ無く。