漫画家・小説家さんの職業病を防ぐ!腰痛防止の方法やおすすめの椅子とは
Twitter上で、「漫画家さんの作業環境がみたい」というハッシュタグが大流行したことがあります。
コメントに多かったのが、「椅子に気を配っている」というものでした。
休載の続く連載作家さんの多くが、腰痛との闘いに苦しんでいるとも言います。
仕事が軌道に乗り出した在宅デスクワーカーさんには、一体どんな環境がいいのでしょうか。
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デスクワークで腰痛を防ぐコツ
漫画家や作家さんに限らず、デスクワーカーの職業病とも言える「腰痛」。
場合によっては、日に10時間以上も机に向かうこともあり、腰痛防止・ケアは健康管理の一環として義務にもなりつつあるようです。
おすすめの椅子の紹介に入る前に、まずは「腰痛の仕組みと防ぎ方」について語ります。
前傾姿勢に気を付ける
PC仕事と、描きモノ仕事では、気を付けたいポイントが違います。
いずれにも共通して起こりがちなのが、「ストレートネック」俗にスマホ首と呼ばれる症状でしょう。
具体的に言うと、本来は反っているはずの首もとの頸椎がまっすぐになり、頭が全体的に前に突き出た状態になることです。
一旦この姿勢がクセづいてしまうと、肩甲骨回りから腰へと負担が広がっていきます。
もう一つが、座っているときに骨盤が前傾してしまうこと。
大腿部~胴体のインナーマッスルに無理な力がかかり、慢性的な筋肉の緊張を起こします。
これが曲者で、ひどくなるとヘルニアなどに発展することもあります。
「最近になって、デスクから立ち上がるときにギックリ腰が起きるようになった」という方も要注意。
そのまま放置していると、下半身のしびれなどが発生し、椅子に腰かけることすらままならないことになり得ます。
全体として注意したいポイントは、・首だけを突き出したり、下を向いたままの作業を見直す・骨盤は太ももに対して直角に立つようにし、椅子の座面もやや斜めのものがよい一般的なポイントとしては、この点でしょうか。
ストレッチ・マイクロ交代浴がおすすめ
上手な椅子選びをしたとしても、やはり同じ姿勢を継続すると、血流が悪くなり身体を壊すことがあります。
現状の椅子に満足している・していないに関わらずおすすめしたいのは、ストレッチの習慣。
ストレッチの種類ですが、意外にも、肩こりや肩甲骨はがしなどの体操が腰に効きます。
筆者がとりわけおすすめするのは、交代浴。
暖かいタオル(もしくは湯たんぽ)と、冷たいタオル(冷えピタや氷枕でもOK)を用意します。
辛い場所に、それぞれ5秒ずつ充てるだけ。
血行がすぐによくなるのを実感できます。
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漫画家・小説家に人気の椅子って?
作家に圧倒的な支持を得ている、海外製の椅子があります。
ナイロン製にもかかわらず、お値段は最安モデルでも11万円。
それでもアツい支持を得る理由とは何でしょうか。
絶対にアーロンチェアをおすすめする理由
商品名を行っただけで「あれだ!」と思いつく人もたくさんいる、有名高級椅子・アーロンチェア。
その良さとはなんでしょうか。
まず驚くのが、12年という驚異的な保証の長さ。
これだけでも購入する価値がありそうですよね。
アーロンチェアの座面・背もたれ部分は、薄めのメッシュ素材になっています。
汚れに強く、掃除も簡単。
人間工学を徹底的に研究して作った椅子とのことで、一番のポイントになるのが
- 腰かけてデスクワークの体制に入ると、自然に座面が斜めになって前傾姿勢になる
ということです。
座面下に複雑な機構があり、標準体型~やせ型の人でも、この仕組みが働くのだとか。
また、最下位モデルを除き、すべての製品に「腰椎をサポートする機能」がついています。
これは、「立っている状態の腰椎の形=理想形」という考えのもと作られており、腰にフィットして自然に形を矯正する機能です。
こうすることで上半身の負荷を分散し、作業がはかどるようになります。
もう一つ特徴的なのが、
- 細かい上下/左右の調整機構
です。
座面の高さはもちろんのこと、ひじ掛けも上下・左右と自由に調整することが出来ます。
PC作業の多い方には特に人気の気候で、キーボードを近づけ・腕を休めながら無理なく作業ができます。
アーロンチェアの作家さん採用率は最も高いようで、一世を風靡しているといっても過言ではないでしょう。
残念ながらお試しできる家具店は限られますが、ご予算に余裕があるなら、自分へのご褒美として是非検討してみてください。
今評判の「座骨座り」って?
背もたれのない椅子といえば、安っぽい事務所にあるあれか…と想像する人がほとんどではないでしょうか。
実は、東洋医学の考えに基づき「あえて背もたれを撤廃した椅子」があります。
なんでも、子供の学習机に添えたところ、勉強の効率や夜の寝付き・その他運動能力が上がったのだとか・出不精になりがちな作家さんにとっては、気になるところではないでしょうか。
日本人におすすめ?アーユルチェアー
東急ハンズ・ロフトなどで見かけることが出てきた、人気商品の一つ。
この椅子の特長は、座面が二つに割れている・片方ずつ太ももを乗せて座る…とのことです。
なんでも、欧米人と日本人の筋力の違いに着目したのだとか。
椅子の由来はもちろん西洋ですが、欧米人は伝統的に身体の後ろ側の筋肉が発達していて、
- 椅子に深く腰掛け、骨盤を立たせて座る
というのが習慣づいているのだそうです。
一方で日本人は、前傾姿勢になることが多く、欧米人とは逆に身体の前側が発達しているといわれています。
そのため重心が自然と前に流れて、座面に対して骨盤が後ろ向きに倒れ、これが腰痛・猫背の原因になる…というのが開発者の提唱するところ。
そこで、腰かける部分をあえてシンプルに作り、太ももの裏側に沿った構造の座面にすることで、支えをなくして骨盤が自ら働くように作った…というのが、この商品のテーマ。
さっそく筆者も試してみましたが、これがすごい。
背筋がピンとなります。
足がやや開いて男座りになるので、女性がどこかオフィスなどに持ち込む…となると、少し恥ずかしいかもしれませんね。
背もたれから解放されたことにより、椅子の上でのゆったりしたヨガポーズやストレッチなども、楽々行えます。
ただ一点問題に感じたのが、作業する分には全く問題ないものの、リラックスはできないな…というところ。
しかし、「いい椅子にしたばっかりに、机でだらだらして作業がはかどらなくなった」という作家さんもいるようなので、こういった椅子で気持ちを引き締めるのもいいかもしれませんね。
いっそのこと立ち仕事もおすすめ!
椅子のご紹介ばかりしてきましたが、いさぎよく立ち仕事にしているかたも多いようです。
特に、液晶ペンタブレットでのクリエイト活動や、マルチモニタを使った作業をする人に多いんだとか。
集中して作業をして、短時間睡眠で疲れをとる…という手法をとっているそうです。
ワーキングチェアはどれも高級なので、DIYなどの手間が惜しくなければ、腰痛防止のためにこういった「立ち仕事の環境」を作ってみるのも、奇策ではありますが良いと思われます。
まとめ
アマチュア・プロに関わらず、作家さんとして大量にデスクワークをこなすための腰痛防止について考えてみました。
椅子選びと日々のストレッチ、身体の状態の定期チェックは欠かさないようにしましょう。
ここで紹介した商品や方法にかかわらず、職業病との付き合い方を述べている作家さんは沢山います。
ぜひ参考にしてみて下さい。