椅子に座る時に深く座るか浅く座るか、それによって腰痛も変わる?

椅子

椅子に座れば腰とお尻に体重がかかってきます。

腰椎や仙骨に体重がかかって、負担もかかってくるわけです。

これで腰痛にならないわけがない、と言っては言いすぎかもしれませんが、腰痛になる人は多いはずです。

そんな時どういった座り方をすれば、少しでも腰痛という名の危険から遠ざかることが出来るのでしょうか。

特に、椅子には浅く腰掛けたほうがいいのか、深く腰掛けたほうが良いのか、意見が分かれるところです。



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椅子に腰掛けて長時間ということの危険

筆者も椅子に長時間腰掛けての仕事をしたせいで、いささか腰を傷めてしまいました。

ちゃんと骨盤を立てて、腹筋も背筋も使っていたと思うのですが、やはり長時間の仕事のための座位というのは、腰への負担は避けられなかったようです。

またある知人の場合、やたら身体が硬く見えたことがあったので、何か心当たりはと聞いた所、観劇で長時間椅子に座ったままだと言う答えが返ってきました。

混んでいたので立ち上がることもなく、座り続けたのだそうです。

また別の知人の場合、何となく腹筋が強くなった感じがしたのでこれも聞いてみた所、椅子に座っての仕事だったのが立ち仕事になったのだそうです。

そのために脚が疲れるので、一生懸命身体を引き上げて立っているそうで、結果腹筋も背筋も強くなったそうです。

休憩のための椅子に座るという姿勢が、場合によっては身体を休ませすぎるという見本が、目の前にいましたね。



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とはいえ椅子に座って腰痛というのは避けたい

勿論椅子に座れば、坐骨や仙骨に腰椎と、多くの骨に体重をかけてしまいます。

しかも座った姿勢なので、筋肉も休みがちです。

そのために関節部にも負担が多くかかり、どうしても腰痛という結果が出てしまいます。

これを何とかしたいというのは、椅子に座って仕事をする人に共通の悩みですね。

合間合間にストレッチをしたり、出来るだけ姿勢を変えてみたり、座ったままでいないで立ち上がってみたりも勿論、おすすめです。

しかし肝心の座り方も、やはり考えなくてはなりません。

基本的には骨盤と背骨を整えて座りたい

立った時の一番いい姿勢は、骨盤が床に対して垂直で、背骨はS字カーブという形です。

腰椎、ウエストの辺りが軽くえぐれている形ですね。

これが最も、身体に優しい立ち方です。

この立った時の姿勢がすでに崩れている場合、こちらから治さなくてはいけないというのは言うまでもありません。

座った時にもこの骨盤から上のフォルムは、できるだけ崩したくないものです。

座ってある程度筋肉が休憩していても、この形をキープしようとすることによって、完全休憩にはならずに働いてくれます。

ついでに軽い筋トレしている感じにもなりますね。

こういった座り方を心得ておけば、腰痛もかなり軽減されるはずです。

座る時には深く腰掛けるか浅く腰掛けるか

さて意見が分かれるのはこの2つです。

椅子に深く腰掛けたほうが身体にいいのか、それとも浅く腰掛けたほうがアライメントを崩さずに済むのかです。

大方の意見としては、深く腰掛けたほうが良いというものが多数でした。

しかし状況によってこれも変化しますので、何が何でも深く腰掛けたほうが腰痛を避けられるということではありません。

浅く腰掛けたほうが、楽に過ごせることもあるのです。

特にすでに腰痛を抱えてしまった場合、深く腰掛けること自体ができないこともあるのです。

そういった事も踏まえて、筆者の経験も加えて、この深く腰掛けるか浅く腰掛けるかについて、少々検証してみました。

深く腰掛けることのメリット・デメリット

まずは深く腰掛ける場合です。

深く腰掛けることによって背骨のラインをキープ

座面深くにしっかりとお尻を載せて、体重分散もして座る方法です。

この座り方ならお尻全体に体重が分散されますので、その分一点集中を免れます。

特に坐骨の部分が痛む場合、こういった座り方のほうが楽に座れます。

また背もたれが時に背骨を休ませてくれますので、腹筋や背筋が疲れた時にもそれなりに安心して任せられます。

仕事だけでなく休憩時にも、この座り方なら脚も充分に休ませることが出来ますね。

深く腰掛けるのにはいい椅子も必要

深く腰掛けて姿勢をキープするためには、何より背骨のカーブに合ったラインの背もたれが必要になります。

また座面も、柔らかすぎず硬すぎない体重分散できる座面の椅子が、好ましいことになります。

結果、少々椅子自体を選ぶ必要がありますので、会社などの支給品の椅子の場合はクッションとかを使用して、自分に合わせる必要も出てきます。

背中が丸くならないようにデスクとの関係を

このタイプの座り方をする場合、仕事で使用するならまずデスクとの位置関係の調整が必要です。

デスクとの距離が遠いと、結局背中を丸くして大きく前傾してしまうのです。

そうなるとせっかくの背骨のS字カーブが崩れてしまうので、その辺りには注意してください。

また背もたれに頼りすぎて、段々と骨盤がずれていかないようにすることも、忘れないでくださいね。

浅く腰掛けることのメリット・デメリット

椅子に浅く腰掛けることは、ちょっと大変なことでもあります。

浅く腰掛けることで腹筋と背筋は働き続ける

背筋を伸ばして座るというのは、腰痛を起こさないための基本条件です。

椅子に浅く腰掛けた場合、背もたれなどのヘルプがありませんので、自分の腹筋と背筋で背筋を伸ばす事になります。

そのために筋トレし続けている感じにもなりますね。

実際に腰痛をすでに抱えている人の場合、浅くしか座れないという問題も実はあるのです。

また浅く座ることによって、立ち上がる時に腰を曲げずに垂直に立ち上がることが出来ます。

すでに腰痛を起こしている場合、これが結構助かるのは筆者が経験済みです。

終始緊張しているので疲れてしまう

正直な所この浅く腰掛ける姿勢、非常に筋肉を使うのでその分疲れてしまうのは事実です。

休憩のための座るという行動が、休憩ではなく筋トレになってしまっているようなものです。

なので、休憩のために座る時にはこの姿勢、あまりおすすめはできません。

しかも浅く座ったままで背もたれにより掛かると、骨盤が前にずれて腰椎に体重がかかってきます。

腰痛を起こしやすくなるわけです。

デスクワークの場合はきついかも

デスクワークでこの姿勢を取ると、特に目の悪い人などデスクに覆いかぶさる姿勢になりがちです。

それこそ丸い背中になってしまいますね。

デスクとの位置関係をかなり調整する必要が出てきます。

また椅子の座面の高さにも、注意しなくてはなりません。

足首と膝、股関節がほぼ直角になるように椅子の高さの調節をしたいところです。

どちらも一長一短あるということなので

圧倒的に深く座るほうが腰痛が起きにくい、という意見が多いのは事実です。

しかし浅く座って筋肉を緊張させておいたほうが、腰痛が起きにくいという意見もあります。

どちらを選ぶか、大変に難しいところですね。

筆者的におすすめなのは、腰痛が起きている時には浅めに座っておくことです。

と言うか、場合によっては浅くしか座れませんので、無理せずに座れる位置を見つけてください。

まだ腰痛が起きていない、もしくは軽くて座ること自体に問題がなければ、身体に合った椅子に深く座ることがおすすめです。

いずれにせよ、骨盤を垂直に背中のS字カーブを崩さないように座ることだけは、守っていってください。

まとめ

座り方というのは結構難しいものです。

最初椅子に座った時には、きちんとした姿勢で座っていても、仕事や遊びに夢中になっているうちに崩れていってしまうことも、珍しくありません。

しかしそれが原因で腰痛になってしまっては、元も子もありませんね。

座り方も人それぞれです。

自分の身体にフィットした座り方を見つけて、少しでも腰痛を遠ざけてください。






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