骨盤は歪んでないと言われたけど腰痛が、この原因って何?
骨盤の歪みによる腰痛と言うのは、整骨院や整体でも指摘されることと思います。
実際身体の中央にある、屋台骨のような意味を持つ骨盤が歪んだりすれば、身体全体に影響が及んで全身のバランスも崩れてしまうものです。
では骨盤が歪むのではなく、緩んで開いてしまうとどうなのでしょう。
これもまた、腰痛に繋がるのでしょうか。
目次
骨盤と言うのは硬くて1枚の骨のようだけど?
骨盤の形を写真などで見ますと、蝶々のような形の1枚の骨のようにも見えます。
しかし実際には、蝶々なら胴体に当たる部分、中央の部分には仙骨と言う骨が並んでいるのです。
この仙骨が骨盤を支える要であることは、言うまでもありません。
仙骨に異常があれば、骨盤自体に影響が及んでしまうのです。
本をイメージしてもらうと解りやすいと思いますが、1冊の本を開いた形が骨盤で、その本の中央のページをまとめる部分の背が仙骨、と言う感じです。
もし本の背が緩んだり、また壊れてしまったりすれば、本のページはバラバラになってしまいます。
同じことが骨盤にも言えます。
仙骨がずれたり歪んだりすれば、ページがばらばらになるように骨盤も歪んでしまうのです。
逆もまたありで、骨盤にトラブルが起きれば仙骨も歪んだりずれたりしてしまいます。
見た目は1枚の大きなしっかりした骨に見えますが、実はかなり繊細に出来ているのです。
骨盤の形って人種とかで違う?
民族によって個体差があるように、骨盤の形状も白人種と日本人では差があります。
日本人の骨盤は多くは、お尻の側から抱え込むような感じで、身体の正面側まで達しています。
仰向けに寝た場合、骨盤の前側が天井に向く形です。
白人種の場合、この骨盤がもっと開いた感じで、骨盤の前側が身体の真横になっている人も少なくありません。
欧米人で腰が大きい人が多いのは、この骨盤の形に由来しているのかもしれません。
骨盤が開くと言うのはどういうこと?
この日本人の骨盤の形が、仙骨を起点として本を開くように開いてしまうこともあります。
本ならば、背の所に手を当てた状態で、ページはだらんと垂れ下がった状態と言う感じでしょうか。
原因は色々とありますが、女性の場合出産で開いてしまうことが多々あります。
また腹筋や大腿四頭筋の使い方の問題で、骨盤を開かせてしまうこともあります。
簡単に言うと、要の骨の形が少し内向きだったのが外開きになってしまうと言う事ですので、色々と弊害も出てきます。
骨盤が開いた場合の弊害とは?
個人差はありますが、一般的な弊害としては腰痛も含めて幾つかあります。
腰回りに肉がついて全体的に太る
骨盤が開いてくると、要が緩むわけですので骨盤周り、丁度お腹の辺りの筋肉がそれまでとは違う方向に引っ張られたり、また上手く使えなくなったりします。
しかもお腹周りと言うのは、骨盤以外に骨はありませんので頼っていた筋肉が上手く働いてくれないと、肉が直接ついてしまう場所です。
これは私事ですが、ちょっと油断して緩い服ばかり着ていた時に骨盤が開いてしまい、1週間で腰回り5cm体重5キロ増えてしまったことがあります。
幸い早めに気が付いたので、何時もより2サイズ大きなGパンを購入して、それを履くこと2週間でほぼ元のGパンサイズに戻れました。
体重はしばらく増えたままでしたので、かなり危ない所でした。
白人種に太った人が多いのも、この骨盤の形状のせいかもしれませんね。
腹筋群背筋群が弱くなる
骨の形状が変わるわけですので、腹筋群や背筋は今までとは違う場所に追いやられます。
たとえそれがほんの数ミリだったとしても、身体の中での違いは大きなものです。
その為に、一時的であっても筋肉が上手く働いてくれなくなるのです。
そして筋肉と言うのは使われていないと、すぐに弱ってしまいます。
腹部の手術後などに腰痛を感じるのは、この腹筋の弱体によるものです。
切ったのは腹なのに痛むのは腰、というのはつまりはこう言う事なのです。
つまり上記2つの弊害から腰痛も起きるわけです
一番の大本から言えば、元々人間は四足歩行の動物だったのが、二足歩行に進化した生き物なわけです。
その進化の段階で、骨の形状や筋肉が変化していき、二足歩行でも無理のかからない身体になっていったのです。
しかしこの、特に身体の中心部にあって全身をサポートすべき、腹筋群や背筋群が弱ってしまうと、つけはこれも身体の中心である腰の辺りへの負担となって現れます。
つまり腰痛が起きてしまうわけです。
それに加えて体重が増えたら、下半身への負担も増加するわけですので、腰の痛みが出て当然と言う事になるわけです。
体重が何となく増えて腰痛もいささか、となったらこの骨盤の開きを疑ってみましょう。
骨盤の緩み開きを改善するには?
骨盤が開いてしまっているのですから、締めなおしてあげればいいわけです。
簡単に言えば、骨盤の辺りを軽く締めるような、Gパンなどの服がおすすめになります。
出来ればあまりストレッチの効かない素材の方が、この場合は効き目があります。
腰回りが大きくなってしまっている場合、今まで着ていたパンツ類が入らない場合は、一時的に新しいものを購入するか骨盤ベルトで対応しましょう。
出産による骨盤の開きは、これは回避の出来ないものですし、骨盤ベルトなど使用して徐々に元の位置に戻していく事が望ましいです。
骨盤ベルトは腰のサポートと、骨盤の開きを戻すと言う役目と、2つの効果がありますので非常にお役立ちです。
ただ急激に、特に出産後の方の場合、締め付けることはしないようにしてください。
骨盤の開きや緩みを回避するには?
元々骨盤が妙に開いたりしなければ、こういった弊害は出ないものです。
要は原因が解っていれば、それなりの対処が出来るわけです。
急に太って何時の間にか腰痛持ちになっていた場合、しかも別に暴飲暴食もしていないしちゃんと運動もしていた、なのにどうして?
実はその運動が引き金になっているかもしれませんので、ちょっと思い返してみてください。
少々きつめの筋トレなどした時、特に腹筋や背筋もしくは大腿四頭筋当たりの部分的な筋トレ、頑張りすぎると骨盤に影響を及ぼすことがあります。
集中的に一部の筋肉を使ったりすると、そっちの方に骨まで引っ張られてしまうわけです。
運動していない人の場合はそれこそ、緩んだ筋肉のせいで骨も緩んでしまうと言う事です。
この骨盤の開きや緩みを回避するには、適度な運動で一極集中過ぎない筋トレをすることが大事になります。
一番大事なことは
腰痛と言うのは辛いものですので、出来ればお付き合いしたくないと言うのが誰しもの本音でしょう。
腰痛の起きる一番の原因は何と言っても、腹筋や背筋の弱体にあります。
姿勢の悪さやだらけた座り方、普段の生活の身体の動かし方の小さな癖、そんなものが重なって気が付くと弱ってしまうのが筋肉です。
骨盤や他の骨は、それ自体では大きく歪んだりはしません。
骨折や大きなショックでもない限り、骨が先に形状を崩すと言う事は稀なのです。
きちんとした筋肉を維持することで、骨盤の形も維持できるはずです。
そこをお忘れなく、適度な運動といい姿勢で腰痛に別れを告げてください。
まとめ
整体院などで、骨盤の歪みはよく見てくれますが、骨盤の開きについてはあまり言及されないと思います。
意外と盲点である、骨盤の開きですがこれが一旦開いてしまって、しかもご自分で気が付かない場合はその後治すのに結構難しい事にもなりかねません。
腰回りが少々太くなってきて、しかも腰痛を感じた場合は、この骨盤の開きが原因と言う事もあります。
軽く骨盤ベルトなどで調整してみてはいかがでしょうか。