入浴剤は使い分けよう!入浴剤の種類と特徴と効果について
1日の疲れを癒す入浴には様々な効果があります。
そして、湯船に入浴剤をいれることによって、温泉に入っている気分を味わえたり、入浴効果を高めたりすることができます。
そのようなことから、1日頑張った自分のご褒美に毎日入浴したいものです。
入浴剤は入浴効果を高めてくれるものですが、その種類は色々あり、特徴や効果は変わってきます。
それでは、特徴や効果はどのように違うのでしょうか?
ここでは、そのことについて詳細に紹介していきます。
無機塩類系入浴剤の特徴
無機塩類系と聞くと理解しにくい言葉ですが、分かりやすく説明するとミネラル系の入浴剤になります。
無機塩類系の入浴剤は、炭酸カルシウムや炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの成分が含まれています。
その成分は温泉に近いもので、温泉気分を味わえる入浴剤といえます。
そのままの温泉の成分では、自宅の湯船を傷めたり劣化させたりする恐れがあることから、自宅で本当の温泉を実現することは難しいことになります。
したがって、一般の入浴剤は、自宅の湯船で実際の温泉を完全に再現するのではなく、匂いや効果や肌ざわりなどの良いところをできるだけ近くなるよう再現したものになります。
日本各地には様々な温泉があり、その温泉名を使用した入浴剤は多くあります。
その入浴剤は、その温泉を完全に再現したものではなく、匂いや効果や肌触りにより、その温泉に入っているかのような雰囲気を作るためのものになっています。
そのようなことから、入浴剤はただの雰囲気づくりだと思ってしまいますが、入用剤には効果などがちゃんとあり、その効果や匂いや成分などは種類やメーカーによって違ってきます。
無機塩類系入浴剤の効果
無機塩類系は保温効果に優れた入浴剤になります。
そのため、身体の芯から温まることができ、湯冷めしにくいといえます。
その保温効果以外に、筋肉痛や関節痛、神経痛や冷え性に効きます。
また、働きが低下した消化器官の回復や疲労回復効果も期待できます。
そして、無機塩類系の成分によって効果は違ってきます。
炭酸水素ナトリウムが含まれている入浴剤は、肌を柔らかくする効果があることから汚れを落としやすく、美肌効果が期待できます。
硫酸ナトリウムが含まれている入浴剤は、血管を広げる効果があることから高血圧の改善に期待できます。
また、炭酸水素ナトリウムと硫酸ナトリウムは、肌へ与える刺激が少ないことから、肌が弱い人でも安心して使用することができます。
それと、湯船を傷めることがないので、ほとんどの無機塩類の入浴剤には炭酸水素ナトリウムと硫酸ナトリウムが含まれています。
炭酸ガス系入浴剤の特徴
湯船に入浴剤を入れると、泡がシュワシュワ出てくるのが炭酸ガス系の入浴剤になります。
その泡が身体に当たるととても気持ち良いものですが、しっかりと溶かしてから入ったほうが十分に効果を得ることができるので、入浴する前にしっかりと溶かしてから入ることをおすすめします。
炭酸ガス系には炭酸塩という成分が使用されており、その他に含まれているコハク酸やクエン酸やフマル酸と合わせることにより炭酸ガスが発生します。
シュワシュワと発生する炭酸ガスが完全に出なくなったら、炭酸ガスがお湯に溶けたことになります。
炭酸ガス系は入浴剤の種類によって、完全に溶けてから2時間くらいはまでは炭酸ガスが十分に溶け込んだ状態になります。
そのため、完全に溶けてから2時間以内に入ると、入浴剤の効果を十分に得ることができます。
炭酸ガス系入浴剤の効果
炭酸ガス系入浴剤は、医術で高血圧や動脈硬化や怪我などを治すために使用されている炭酸泉の働きに注目して作られたもので、主に血液の流れを良くすることを目指したものです。
そのため、炭酸ガス系の入浴剤の主な効果は血行促進作用になります。
血液の流れが良くなる仕組みは、入浴剤から発生した炭酸ガスがお湯に溶け、その炭酸ガスを皮膚が吸収します。
そうすると、炭酸ガスは体内に溜まっていきます。
炭酸ガスは二酸化炭素でもあるので、そのことは二酸化炭素が溜まるということになります。
そして、体内は二酸化炭素に違和感があり、酸素を取り込もうとするため毛細血管が拡張します。
血管が拡張するので、血液の流れは良くなるのです。
血流が良くなっている状態で温かい湯船に浸かっているので、身体の芯から温まることができます。
そのため、高血圧や女性に多い冷え性や肩こりなどを改善する効果が期待できます。
漢方系入浴剤の特徴
漢方系の入浴剤とは、漢方薬の成分が含まれている入浴剤になります。
漢方薬とは中国から伝わったもので、主に医療で使用されています。
漢方薬という名前のイメージ通り、クセのある匂いをしている物が多くあり、そのことが特徴となっています。
そのため、漢方薬系入浴剤も漢方薬独特の匂いがするものが多くあります。
漢方系の入浴剤は、種類によって含まれている漢方薬が違ってきますので、自分好みのものを見つけるようにしましょう。
漢方系入浴剤の効果
漢方系入浴剤の効果は、使用されている漢方によって違ってきます。
その効果の内容は、保温効果・血行促進効果・疲労回復効果・リラックス効果・発汗作用・あせもや冷え性や腰痛の改善効果・痒みを抑える効果などになります。
基本的には、どの漢方系入浴剤にも血行促進効果とリラックス効果が期待できます。
漢方薬の使用方法や働きなどは奥が深く、どの漢方が効果的ということは一概にいうことはできません。
そのため、色々な漢方系の入浴剤を使用して、どれが合うのか試してみるのが一番になります。
また、漢方に詳しい人は、自分で漢方を混ぜ合わせて入浴剤を作ってみてはいかがでしょうか。
酵素系入浴剤の特徴と効果
酵素系入浴剤というのは、果物のパイナップルなどに含まれているタンパク質を分解する働きのある酵素が含まれているものになります。
人間の体は、皮膚の溝や毛穴に入って落としにくくなった汚れがある場合があります。
その汚れは、普通に洗って落とすことは困難ですが、酵素の働きで汚れを落としやすくしてくれます。
そのため、肌を清潔にする効果が期待できるわけです。
また、刺激が少ないので、肌に負担をかけることなく汚れを落とすことができます。
これらのことにより、肌の汚れが気になる方は、酵素系入浴剤を使用すると良いでしょう。
清涼系入浴剤とスキンケア系入浴剤の特徴と効果
清涼系入浴剤はお風呂から上がった後、爽やかな感じにしてくれます。
ミントやハッカのオイルが含まれており、清涼感を高めてくれます。
また、炭酸水素ナトリウムや硫酸アルミニウムカリウムにより、お風呂上がりの肌を爽快にしてくれます。
このような働きから、清涼系入浴剤は暑い夏におすすめのものとなります。
そして、爽やかな感じを表現するため、清涼系入浴剤は青い色のものが多くなっています。
次に、スキンケア系の入浴剤は、その名の通り、肌を綺麗にすることが期待できるものになります。
保湿効果に優れた成分が含まれており、皮膚に吸着浸透させることによって美肌効果を促すことができます。
寒い冬は乾燥しやすく、肌がカサカサになりがちです。
特に女性は乾燥に気を使うことから、加湿器を使用する人は多くいます。
そのような方におすすめなのがスキンケア系の入浴剤になり、肌に潤いを与え、乾燥することを防ぎます。
まとめ
以上のように、入浴剤と一言でいっても種類や効果は様々になります。
そのため、今の自分が求めている効果のある入浴剤を使用すると良いでしょう。
暑い夏は清涼系を使用し、寒い冬は無機塩類系を使用することをおすすめします。
また、冬の乾燥が気になる場合はスキンケア系を使用し、毛穴の汚れが気になる場合は酵素系を使用すると良いでしょう。
このように、その時の状況によって入浴剤を選ぶようにすることが、入浴剤の正しい選び方になります。