入浴剤は自分で作る!手軽にできる冷え性の対策とは
冷え性は、多くの人が抱える悩みであり、冬は特に辛いものです。
これを改善するためには、入浴剤などを使い、入浴を工夫することが有効な手段となります。
そのためには、冷え性に効果のあるものを使う必要がありますが、その際は、自宅にあるものを活用できる場合があります。
では、冷え性の対策に役立つものと、その活用法などを紹介しましょう。
冷え性に効く入浴剤とは
冷え性を改善するためには、入浴剤の中でも、血行促進と保温に優れたものを使うのがおすすめです。
まずは、その条件を満たす入浴剤がどのようなものか、詳しく説明します。
炭酸ガス系
炭酸ガス系は、血行促進に効果がある入浴剤であり、泡が多く出るのが特徴です。
血流には、酸素や栄養を運ぶ働きがありますが、血行不良になると、それが妨げられてしまいます。
すると、隅々まで酸素などが行き届かなくなり、手や足が冷えてしまうというわけです。
炭酸ガス系の入浴剤は、その炭酸ガスによって血管を拡げ、血の流れをよくすることができます。
炭酸ガスは二酸化炭素なので、これが皮膚から入ってくると、なんとか酸素を吸収しようとして、自然と血管が広がるのです。
スムーズに血が流れるようになれば、手足の先までしっかり熱を運ぶことができるので、冷えを解消することができます。
さらに、疲労回復の効果もあるので、疲れているときにも便利です。
バスソルト
塩を使った入浴剤であり、これも血行促進と保温の効果が高いです。
バスソルトは、かつては日本人に馴染みの薄いものだったこともあり、入浴剤とは別物と思われがちですが、これも入浴剤の一種となります。
これを使うと、塩の結晶が肌を守る膜の役割をするので、入浴後も温かさが続きます。
そのため、お風呂から上がるときは、あまり丁寧に洗い流さず、軽いシャワー程度にしておくとよいでしょう。
また、バスソルトの入浴は、非常に汗をかくのも特徴です。
これは、大量の汗と一緒に、体の中の不純物を出すこともできるので、保温だけでなく、デトックス効果も期待できます。
入浴剤は手作りできる
冷え性の対策では、上記の入浴剤を使うことが有効となりますが、これは、市販されたものを購入する以外に、自分で作る方法もあります。
ありふれたものを使って、誰でも簡単に作ることができるので、材料さえあれば、新たに購入しなくても済むでしょう。
炭酸入浴剤を作る方法
重曹、クエン酸、塩を混ぜ合わせれば、炭酸ガス系の入浴剤と同じ効果のある、入浴剤ができます。
分量としては、重曹大さじ3杯、クエン大さじ2杯、塩大さじ1杯が目安です。
混ぜたものをそのまま投入しても効果はありますが、固めて使いたい場合は、水を少量加えることで、固まりやすくなります。
ビニール袋などに入れて、おにぎりを作る要領で形を整えれば、丸い入浴剤を作ることも可能です。
ただし、水を入れすぎると、すぐに泡立ってしまい、入浴の前に炭酸が抜けることがあります。
固めるときは、様子を見ながら少しずつ水を足すようにしましょう。
また、食紅を少し入れると、色をつけることができるので、より楽しく入浴できます。
バスソルトを作る方法
バスソルトの作り方は、基本的には塩を入れるだけです。
大さじ1杯半~2杯の塩で、十分な効果を得ることができるでしょう。
これも、食紅で色をつけることができ、アロマオイルを入れれば、香りを楽しむこともできます。
特に、アロマオイルを入れると、癒しの効果が高まるので、リラックスしたいときはおすすめです。
ただし、作り置きしておく際は、香りがとんでしまうことが多いので、なるべくしっかり蓋を閉めて、冷暗所に保管するようにしましょう。
また、使用する塩は、普通のものよりも、ヒマラヤ岩塩や死海の塩の方が効果が高いです。
ヒマラヤ岩塩は発汗の効果が上がり、死海の塩はデトックス効果を促進することができます。
身近な物を入れてみる
冷え性の対策では、身近にあるものが入浴剤の代わりになることがあります。
どれも簡単に使えるものなので、入浴剤をすぐに用意できない場合は、とても役立ちます。
では、冷え性に効くものをいくつか紹介しましょう。
大根の葉
大根の葉に含まれているビタミンKは、血行促進の効果が高いので、冷え性を改善できます。
ただし、その効果が得られるのは、生の葉ではなく、乾燥させたものです。
日に当てて干してもよいですが、それだとかなり時間がかかってしまうので、時間をかけずに乾かすには、電子レンジを使うとよいでしょう。
そして、完全に乾いたら、それを直接入れるのではなく、煮出した汁の方を入れてください。
その方が濃厚なので、より効果が大きくなります。
これには、少し臭いが気なるというデメリットもありますが、柑橘系の皮などを一緒に入れれば、それを抑えることができます。
みかんの皮
みかんの皮には、血行をよくする「ヘスペリジン」という成分が含まれています。
それに加えて、「リモネン」が肌に膜を張ってくれることも、大きなメリットです。
肌が膜で保護されることで、湯冷めを防ぐ効果があり、あがった後も約50分は暖かさが持続するのです。
そのため、体を温めるには最適であり、昔からよく入浴に利用されています。
また、大根の葉と同じく、乾燥させた方が効果が高くなります。
みかん3~4個の皮があれば、十分に温まることができるでしょう。
さらに、柑橘系の香りには癒しの効果もあるので、リラックスして入浴できます。
生姜
生姜に含まれる「ショウガオール」という成分も、血行を促進する効果があります。
これは、上のふたつとは違い、乾かす必要はありません。
1~2かけら程度をすりおろし、それを直接お湯に入れるか、ガーゼや布の袋に入れた状態で浸してください。
10~15分程で成分が溶けだすので、そこで入浴すれば、しっかりと温まることができます。
また、タンパク質を分解する働きにより、汚れが落ちやすくなるというメリットもあります。
ただし、生姜の辛味成分は少し刺激が強いので、肌が弱い人は注意が必要です。
入浴時の注意点
入浴剤で温まるには、入れただけで安心してはいけません。
いくら入浴剤を使っていても、入浴方法が適切でなければ、あまり効果が得られないこともあるのです。
そのため、入浴時の注意点についてもしっておきましょう。
熱すぎるお湯は避ける
お風呂で温まるときは、入浴剤だけでなく、お湯の温度を上げることで保温しようとする場合もありますが、これはよい方法とは言えません。
なぜなら、熱すぎるお湯は、表面上は温まりますが、体の中まで熱が浸透しないからです。
肌が温まるので錯覚しやすいですが、実は、芯から温まっているわけではないのです。
しっかり温まろうと思えば、少し長く入る必要がありますが、熱いお湯では、のぼせる危険もあります。
したがって、温まるためには、少しぬるめのお湯にすることが大切です。
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かれば、体の中まで確実に温まることができるのです。
洗い流してはいけない
お風呂からあがるとき、丁寧に入浴剤を洗い落としてしまう人もいますが、これは、効果を半減させる行為です。
せっかく肌についた成分を流してしまうと、その効果もなくなってしまうのです。
そのため、流さずにそのまま出るか、流したとしても、軽く済ませておきましょう。
ただし、肌が弱い人や、成分が合わず、痒みなどが出る場合は例外です。
その場合は念入りに洗い落として、肌へのダメージを減らすようにしてください。
まとめ
入浴剤を使うとなれば、お店で選んで買うことも多いですが、自宅にあるものを使うならば、時間や手間がかからず、費用も節約できます。
それらは、活用方法も難しいものではないので、誰でも手軽に冷え性対策ができるのです。
また、自分で作る場合は、色や香りなどを好きなように加えたり、調節したりすることもできます。
これは、市販されたものにはない、手作りならではの楽しみです。
自分に合った入浴剤を作り、日々の入浴をより充実させましょう。