NVIDIAから新型グラボGTX 1070 Tiが登場!その実力は?

グラフィックボード(グラボ)

玄人志向 ビデオカード 新シリーズGALAKURO Whiteモデル GEFORCE GTX 1070搭載 GK-GTX1070-E8GB/WHITE

NVIDIAが新型グラボ「GeForce GTX 1070 Ti」を発表しました。

大型ゲームの新作が相次いで発表されている今日この頃、所有するグラボの買い替えを検討しているユーザーにとっては気になるニュースです。

果たしてその実力はどれくらいで、旧モデルからの買い替えに適したモデルなのでしょうか。

NVIDIAから発表されたデータを元に、これから探っていきます。



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GTX GeForce 1070 Tiの概要と比較

「GeForce GTX 1070 Ti」がNVIDIAによって正式に発表されたのは2017年10月26日です。

Titaniumの略称である「Ti」を冠している本モデルは、これまでのNVIDIAの製品発表の法則に従うと既発の「GeForce GTX 1070」の最終形にして完成形ということになります。

各メーカーから大型ゲームが続々と登場し、徐々にグラボへの要求スペック底上げが始まっている現在、買い替えを検討しているユーザーにとっては魅力的に映るモデルであることは間違いありません。

NVIDIAが現在展開している「10シリーズ」には「GeForce GTX 1080 Ti」「GeForce GTX 1080」「GeForce GTX 1070」「GeForce GTX 1060」「GeForce GTX 1050 Ti」「GeForce GTX 1050」の6種類が存在しますが、今回ご紹介する「GeForce GTX 1070 Ti」は「GeForce GTX 1070」と「GeForce GTX 1080」の中間に位置付けられる7番目のモデルとなっています。

ここでは前モデルにあたる「GeForce GTX 1070」及びハイエンドモデル「GeForce GTX 1080」との比較を見ていきます。



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GeForce GTX 1070との比較

「GeForce GTX 1070 Ti」が採用しているGPUコアは「GeForce GTX 1080」及び「GeForce GTX 1070」と同じ「GP104」で、GPUアーキテクチャが「Pascal」、製造プロセスが「16mm FinFET」、そして「Direct X 12.0」をサポートしている点などは3機種とも全く同じです。

スペックに明確な違いが現れるのは「CUDAコア数」と「演算ユニット数」で、「GeForce GTX 1070」では1,920基だったCUDAコア数は「GeForce GTX 1070 Ti」で2,432基に増え、「GeForce GTX 1070」で15基だった演算ユニット数も「GeForce GTX 1070 Ti」では19基に増えています。

GeForce GTX 1080との比較

ここで気になるのが現行のハイエンドモデル「GeForce GTX 1080」との性能差ですが、「GeForce GTX 1070 Ti」のCUDAコア数が2,432基、演算ユニット数が19基であるのに対し、「GeForce GTX 1080」のCUDAコア数は2560基、演算ユニット数は20基です。

やはりナンバリングの法則通り、ハイエンドモデル「GeForce GTX 1080」を凌駕する数値には達していませんが、ここまでの数値を見る限りでは「GeForce GTX 1070 Ti」は「GeForce GTX 1070」を超える基本性能を持ち、「GeForce GTX 1080」に限りなく近付いているモデルだと言うことができます。

メモリと帯域幅の比較

次に気になるメモリと帯域幅を見てみましょう。

「GeForce GTX 1070 Ti」のメモリ容量は8GBで、これは「GeForce GTX 1080」及び「GeForce GTX 1070」と全く同じです。

メモリバス帯域幅は「GeForce GTX 1070 Ti」が256GB/sで「GeForce GTX 1080」が320GB/s、「GeForce GTX 1070」が256GB/sとなっているので、「GeForce GTX 1080」が頭一つ出ている印象です。

ちなみに「GeForce GTX 1080」の場合はメモリタイプも他の2モデルとは異なる「GDDR5X」です。

コアベースクロックとブーストクロックの比較

ここで3モデルのコアベースクロックを見てみましょう。

「GeForce GTX 1070」のコアベースクロックは1,506MHzで、「GeForce GTX 1080」のコアベースクロックは1,607MHzです。

対する「GeForce GTX 1070 Ti」のコアベースクロックは1,607MHzなので、この数値を見ると「GTX GeForce 1080」のコアベースクロックと肩を並べていることが分かります。

一方のブーストクロックでは「GeForce GTX 1070」が1,683MHzで「GeForce GTX 1080」が1,733MHz、「GeForce GTX 1070 Ti」は1,683MHzとなっており、「GTX GeForce 1080」が頭一つ出ている結果となっています。

ゲームでの性能差は

NVIDIAの公式ホームページでは「GeForce GTX 1070」及び「GeForce GTX 1070 Ti」と、置き換え対象となる旧モデル「GeForce GTX 970」のゲームプレイ時の性能比較表が掲載されています。

これによると「GeForce GTX 1070 Ti」は「Witcher 3」プレイ時に「GeForce GTX 970」の2倍近い性能を発揮しており、「Tomb Raider」をDX12でプレイした時にも1.8倍近い性能差を見せています。

3モデルの比較ではいずれも「GeForce GTX 1070 Ti」が突出した性能を見せているので、「GeForce GTX 1070 Ti」は旧モデル「GeForce GTX 970」の置き換えに適していると共に、前モデル「GeForce GTX 1070」も着実に上回るモデルに仕上がっていると言えるでしょう。

日本での販売状況

2017年11月から日本でも「GeForce GTX 1070 Ti 」のグラボが発売になります。

ここでは現時点で発売が決定している「ZOTAC」「ASUS」「玄人志向」の製品をご紹介していきます。

GTX 1070 Ti AMP Extreme

ZOTAC GTX 1070 Ti 8GM AMP Extreme グラフィックスボード VD6494 ZTGTX1070TI-8GDAMPEX001

「ZOTAC」製のグラボで、3連のオリジナルクーラー「IceStorm」の搭載が光ります。

「IceStorm」は従来のファンブレードよりも約30%の性能向上を果たした「EKOファン」と銅製のヒートパイプ、大型アルミファンアレイで構成されたヒートシンクを組み合わせた「ZOTAC」渾身のクーラーなので、クロック引き上げなどにも十分対応できるでしょう。

また、本製品にはファンの回転による振動を抑える「Carbon ExoArmor」が装着され、さらに電源変動の効率化に貢献する制御チップ「Power Boost」も内蔵されているので、高い負荷をかけた状態でも安定した運用が可能になるはずです。

尚、現時点での市場販売価格は72,800円前後と予想されています。

「GeForce GTX 1070 Ti AMP Extreme」は「ZOTAC」の最上位モデルですが、「ZOTAC」は本モデル以外にも価格が手頃な2種類の「GeForce GTX 1070 Ti」を発売するので、PCケースのサイズや予算と相談しながら決めることをおすすめします。

GTX1070 Ti-A8G-GAMING

「ASUS」から発売される2製品の中の最上位モデルです。

放熱面積を従来よりも40%広げるために2.5スロット分を占有する巨大なグラボになっていますが、その分安全性と安定性は高くなっていると言えるでしょう。

OCモードで使用した時のブーストクロックは1,759MHzに達するので、無印の「GeForce GTX 1080」のブーストクロック1,733MHzを上回ることができます。

GK-GTX 1070 Ti-E8GB

玄人志向 ビデオカード 新シリーズGALAKURO Whiteモデル GEFORCE GTX 1070搭載 GK-GTX1070-E8GB/WHITE

こちらは「GALAXY」と「玄人志向」のコラボレーションハイエンドブランド「GALAKURO」名義で販売されるグラボです。

2連ファンと真っ白なボディが印象的な本モデルは、自作PCユーザー向けのチューニングツール「Xtreme Tuner Plus」が利用できるので、クロック引き上げなどの管理がしやすくなるでしょう。

現時点での市場販売価格は63,000円前後と予想されています。 

まとめ

リファレンスモデルの「GeForce GTX 1070 Ti」は「GeForce GTX 1070」と「GeForce GTX 1080」の中間に位置するグラボですが、OC環境次第では無印の「GeForce GTX 1080」を超える能力を発揮することがあるかもしれません。

モデルによってはやや高額な価格帯がネックになるかもしれませんが、置き換え対象となる「GeForce GTX 970」を遥かに凌駕する性能を持っているので、これから買い替えを悩んでいる人には自信を持っておすすめできるグラボだと言えます。