グラフィックボード(グラボ)の用途別選び方は何?
グラフィックボード(グラボ)のおすすめは、用途によって変わってきます。
ゲームをやりたい人、画像編集をやりたい人、ゲームや画像編集をやらない人など、要求されるスペックは変わってくるからです。
それぞれの用途に合わせたグラフィックボードのおすすめについて説明していきましょう。
ゲームをやりたい人の場合
あなたが3Dゲームを高画質で楽しみたいと考えているような場合は、可能な限り高性能なグラフィックボードを使用するのがいいでしょう。
NVIDIAならばGeForce GTX980Ti、AMDならばRADEON R9 Fury Xといったハイエンドクラスが理想的です。
ただ、ハイエンドクラスのグラフィックボードの欠点は、コストがかさんでしまうことです。
PCの部品1つに10万円近いお金を出せるかどうかとなると、判断の分かれるところでしょう。
また、消費電力も大きいため、エコとはいえないマシンになってしまうという難点があります。
そういう場合はどこまで妥協できるかです。
5万円超クラスならばGeForce GTX980やRADEON R9 390Xあたり、5万円弱クラスならばGeForceGTX970やRADEON R9 390あたりでしょうか。
もちろん、コストが安くなれば性能もそれ相応になってくるのは仕方がないところです。
画像編集をやりたい人の場合
動画やDTPをはじめとする画像編集や、CADをやりたいという人の場合も、グラフィックボードは必須です。
ただ、ゲームと違うのは単に高価なハイスペック品であればいいというのではなく、10ビットカラーに対応しているような特別なグラフィックボードが必要になるということです。
選択肢としては、NVIDIAのQuadro以外に考えられません。
このQuadroもいろいろなグレードがあり、性能の高いものほど高価になっています。
また、AdobeなどのソフトはGPGPUといって、グラフィックボードにCPUと同じような演算をさせる機能に対応しています。
グラフィックボードをつけていれば、CPUだけの時よりも負荷のかかる作業が可能になるというわけです。
GPGPUの性能も、基本的に高価なものほど良くなりますので、重い作業の多いCADをやりたい人の場合、そのあたりも考慮した方がいいでしょう。
音楽をやりたい人の場合
音楽をやりたい人の場合も、可能であればグラフィックボードをつけた方がいいです。
オーケストラアレンジなど、サンプラーなどを使用するとかなりメモリを食います。
ソフトによっては、メモリを32GB積んでいても苦しくなってしまうケースがあることが報告されています。
CPU内蔵グラフィックはメモリを消費してしまいますので、メモリ不足になりやすくなってしまいます。
可能な限りソフトにメモリを割けるようにするためにも、専用のメモリを持つグラフィックボードがあった方がいいのです。
ただ、この場合は「ついていればいい」のですから、性能自体はそれほど高くなくていいでしょう。
ローエンドクラスのGeForce GTX 750Tiや、RADEON R7 360クラスで十分です。
こんな場合はグラフィックボードをおすすめしない
最近のCPU内蔵グラフィックは、一昔前と比べて格段に性能がアップしています。
Officeをはじめとする事務系の一般的な用法でしたら、グラフィックボードを装着する必要性は低いです。
むしろグラフィックボードを装着しない方が、消費電力が低くなるくらいです。
特に、リビングPCなど静音性を必要としている場合は、グラフィックボードはおすすめできません。
静音性を求める場合、いかに発熱を減らすかが重要なのですが、発熱を減らすためには消費電力を落とすしかありません。
IntelのAtom系のように、性能的には低くても消費電力の極めて低いCPUがあるのはこうした用途を考慮してのことで、この場合はグラフィックボードによって発熱が増えるという逆効果になってしまいます。
まとめ
用途別のおすすめグラフィックボードは、こんな感じです。
あなたも自分の用途と予算に合わせて、グラフィックボードを選んでみてはいかがでしょうか。