z170というチップセットが載ったマザーボードってどういうものなの?
マザーボードにはいろいろな種類がありますが、店頭でよく見かけるのがz170というチップセットが使われているマザーボードです。
このチップセットが載ったマザーボードを選ぶことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
また、z170のマザーボードは、どのような人におすすめできるのでしょうか。
簡単に説明していきましょう。
skylakeが使用できるチップセットでは最上級のもの
z170チップセットは、インテルの最新型cpuであるskylakeに対応しています。
この中でも最上級に位置しているのがz170なのです。
z170にはh170など、それ以外のチップセットとくらべていろいろなアドバンテージがあります。
まず、グラフィックボードを2枚使って高い性能を出す「SLI」や「CFX」などに対応していることです。
ゲームを快適にできるかどうかはグラフィックボードの性能に左右されますから、pcの購入動機のひとつにゲームを考えているのでしたら、z170のマザーボードはおすすめだといっていいでしょう。
GPU演算を使用した動画エンコード速度もアップしますので、動画編集をしたいと考えている人もz170のマザーボードはおすすめでしょう。
pci expressのレーン数が20と多くなっているのも、z170チップセットの特徴です。
これを生かして、高速で読み書きができるm.2タイプのssdが取り付けられるマザーボードもあります。
このように拡張性が高いのもz170チップセットのメリットですが、z170の最も大きな特徴は、オーバークロックができることです。
オーバークロックがしたいならz170しかない
skylakeのcpuのうち、core i5 6600kやcore i7 6700kのように末尾に「k」がついている製品は、オーバークロックが可能です。
オーバークロックとはcpuを本来よりも速いクロックで動かすもので、電力は必要になるものの、性能は確実に上がります。
このオーバークロックを公式でサポートしているのは、z170チップセットのマザーボードだけなのです。
オーバークロックによって性能をアップさせようと考えているのでしたら、k付きのcpuとz170チップセットのマザーボード以外のおすすめはないということになります。
ちなみに、オーバークロックは電力消費量が多くなりますので、cpuの発熱量は増えます。
このため、冷却力の高いクーラーを使用する必要があります。
特にk付きのcpuにはリテールクーラーが付属していませんので、クーラーは自力で選ぶしかありません。
冷却力が高いものは基本的にサイズも大きくなるのですが、skylakeはcpuの基盤がこれまでに比べて薄めで、大型cpuクーラーによって曲がってしまったという例も報告されています。
msiから補強パーツが販売されていますので、何らかの対策は立てた方がいいかもしれませんね。
それ以外にz170のマザーボードを選ぶメリットは
自分はk付きのcpuを買う予定はないし、オーバークロックにも興味はない、ゲームも動画エンコードもしないという人にとって、z170のマザーボードを選ぶメリットはなさそうに見えますが、実はそうでもないのです。
z170のマザーボードは、基本的にハイエンド製品で、それなりに高価です。
高価な製品の場合、コンデンサーに高価なものを使用しているため、経年によって壊れる可能性が低くなるというメリットがあります。
内蔵LANに評価の高いインテル製を積んでいるのも、メリットといっていいでしょう。
また、z170を使用しているハイエンド製品の中には、転送速度の高いusb3.1に対応しているものもあります。
現在はまだ対応機器が多くないものの、外部ストレージの読み書きはusb3.1によってスピードアップする可能性があります。
ハイエンド製品は、拡張性に富んでいるのです。
まとめ
z170のマザーボードは、ある程度安価にpcを組みたいという人にはおすすめできません。
そういう人はh110のようなローエンドチップセットや、h170のようなミドルエンドのチップセットが載ったマザーボードの方がいいかもしれません。
少しくらいお金がかかっても長持ちするpcや、拡張性の高いpcを作りたいと考えている人にとっては、z170のマザーボードがおすすめだといっていいのではないでしょうか。