グラフィックボードを選ぶ時に知っておくべき8つの項目

グラフィックボード(グラボ)

玄人志向 グラフィックボード NVIDIA GeForce GTX750Ti PCI-Ex16 LowProfile 2GB 補助電源なし GF-GTX750TI-LE2GHD

グラフィックボードを買おう!

と思った時に、グラフィックボードの性能表を見るとたくさん項目があってどれが何なのかよく分からん、という人は多いと思います(私も最初の自作PCを組む時はそうでした)。

今回は、グラフィックボードを選ぶ際に判断基準となる性能についてご説明いたします。

少なくともこれからご説明する項目を理解していれば、ショップでグラフィックボードを選ぶ時に好みで選べるようになるはずです!



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グラフィックボードの役割とその行程

グラフィックボードはパソコンの様々なパーツの内、映像処理を担う役割があります。

パソコンのCPUでも映像を処理できますが、映像処理は負荷が大きく、CPUはパソコン内のその他の処理も行っているので映像処理をしながら他の処理もして…ってなると、処理しきれなくなってしまいます。

処理しきれなくなると、動画の途中でコマ送りになったり、映像が停滞してしまったりします。

そうならない為に、グラフィックボードが映像の処理をCPUの代わりに行う事でCPUの負担を減らし、また映像処理を円滑に行う(映像を速く滑らかに表示する)というのが役割です。

会社で例えると、社長(CPU)一人では映像処理まで手が回らないので、「映像処理部(GPU)」を作って映像処理に関する業務を社長(CPU)の代わりに映像処理部(GPU)の社員に仕事を任せよう!

という仕組みです。



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GPUの種類

玄人志向 グラフィックボード NVIDIA GeForce GTX750Ti PCI-Ex16 LowProfile 2GB 補助電源なし GF-GTX750TI-LE2GHD

現在、市場ではほぼGeForceかRADEONかの2種類です。

このどちらかのメーカーが作ったGPUを使って様々なメーカーがグラフィックボードを作り、それを売っています。

それぞれ、昔は「GeForceはゲームの映像処理に強い」「RADEONは動画再生処理に強い」といった特徴があったのですが、現在ではお互いにほぼ同じような性能になっているので差はあまりないと見てOKです。

世界的なシェアで見ると、GeForceの方が圧倒的に多く、PCゲームの開発時にGeForceが使われていることが多いため、ゲーム目的で選ぶならGeForceの方がより安定しているとも言えます。

その分、RADEONと比べると同性能でもやや価格が高くなっています。

RADEONが悪いというわけではないので、ヘビーにゲームをプレイするというわけでなければ、RADEONで安く済ませるというのもアリです。

ゲームをメインに考えているならば、GeForceがおすすめです。

コアクロック数(ベースクロック)

この値が大きいほど、GPUの処理速度が速くなります。

映像処理を速く行ってくれるわけです。

「映像処理部」に「1時間に2つの仕事をこなす社員」と「1時間に同じクオリティで5つの仕事をテキパキとこなす社員」がいたらどっちが有能か。

一目瞭然ですね。

クロック数が低いと、負荷の大きい処理を行う際に処理しきれずに映像が遅延、停滞したりする原因となるので、より高いクロック数のGPUが良いとなるわけです。

ただ、クロック数が高ければそれだけ値段もお高くなってしまいますので、ご自身が必要なスペックとお財布とを比較して選ぶようにしましょう。

ブーストクロック数

GPUクロック数をベースクロック以上の値で動作させます。

「映像処理部」の「1時間に2つの仕事しかこなせない社員」にやる気を出させ「1時間に4つの仕事をこなせるようにした」というのがブースト(オーバークロック)に当たります。

これを行うにはPC側で設定が必要になってきますが、この値はそのグラフィックカードがブーストした際にどれだけ性能を引き上げられるかの参考値となります。

ブーストをするとそれだけPC全体への負荷が高くなるため、消費電力が高くなったり、動作を保証したりしているベースクロック以上で処理させるが故に動作が不安定になることもあります。

1時間に2つの仕事ならちゃんとこなせる社員に、ちんたらしてんなー!

4つこなせやー!

と無理に働かせると、急いでこなそうとするので社員は疲れるし仕事のクオリティも落ちちゃう可能性がある。

一長一短ですね。

メモリ容量

蓄積できるメモリの容量です。

多ければ、より大きくたくさんのデータを受け入れる事ができます。

映像処理を行う場合、それに伴うデータは一旦メモリに保存されます。

会社に例えると「映像処理部の社員が受け入れられる仕事量の大きさ」になります。

50の仕事までしか受け入れられない大きさなのに、一気に100の仕事を任せるなんてことはできませんよね。

こうなると、メモリが足りなくて円滑な仕事が行えない、つまりは処理が滞ってしまうまたは処理されないといった事態になってしまいます。

このメモリはあくまでもグラフィックボードの映像処理専用メモリなので、場合によってはPCのメインメモリで不足を補うなんていうこともできますが、それでPCの処理全体が遅くなってしまっては元も子もありません。

ある程度必要だと思っておきましょう。

メモリクロック

メモリがデータを処理する速度です。

コアクロックはGPUそのものの周波数で、メモリクロックはメモリの周波数です。

どちらも高ければ高性能であるという認識で問題ありません。

会社に例えると「映像処理部」にメモリにデータを出し入れする係の「メモリ課」があるとイメージして下さい。

社長(CPU)から仕事(映像の処理)お願い!

と「映像処理部メモリ課」に指示します。

メモリ課の社員はそれを受け入れ「映像処理部」の「処理課」に仕事を回します。

このメモリ課の社員の仕事の速さがメモリクロックです。

いくら社長(CPU)やコアクロック(映像処理部処理課)が有能だったとしてもその仕事の受け渡しをする社員(メモリ課)がどんくさいと仕事は停滞してしまいますよね。

メモリバス幅

メモリが一度にデータを転送できる量です。

「映像処理部メモリ課」の社員が一度に「処理課」に仕事を渡せる量です。

社長(CPU)からたくさんの仕事(データ)を送られても、「メモリ課」の社員が有能でバス幅が高いと、それらを一気にたくさん「処理課」に送る事ができるので、遅延が少なくなるというわけです。

つまり、メモリ容量が大きくメモリバス幅も大きければ、社長(CPU)から処理課(GPU)への仕事の受け渡しがとてもスムーズになります。

役所の手続きもこんな風にスムーズだと良いですね。

解像度

対応している最大解像度。

数字が大きければ大きいほど、きめ細かい映像を描写することができます。

「映像処理部」に「1920×1080サイズの映像を作ってくれ!」という仕事が舞い込んできたとします。

グラフィックボードが1920×1080サイズの処理に対応できるならば、映像処理部はその映像を描写する仕事をこなせますが、1920×1080までしか対応していないグラフィックボードの場合、それ以上のサイズ…例えば4096×2160サイズの映像を描写してくれ!

という仕事をお願いしても、描写ができないので仕事ができず、そのサイズでの描写ができません!

となります。

ちなみに、一時期話題になっていた「4K」というのは3840×2160サイズのことを指します。

4K対応ディスプレイで4Kの解像度の映像を描写したい場合は、3840×2160に対応したグラフィックボードが必要となるわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

これらの項目を理解できていれば、パソコンショップでグラフィックボードを選ぶ時に性能差で判断してご自身に合ったグラフィックボード選びができるようになると思います。

ショップの店員さんに「こんな風にPCを使いたいのだけれど、どれ位の性能が必要ですか?」と聞くのもアリですよ。

用途に合った性能のグラフィックボードを買って、無駄のないパソコンライフを送って下さいね。