グラフィックボードの故障と備えについて

グラフィックボード(グラボ)

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グラフィックボードの故障が起きると、モニターに深刻な問題がおきるため、ほとんどPCが使用できない状態になってしまいます。

こうなるとパニックになり、原因の特定や対処に手間取ってしまうこととなるでしょう。

日常から違和感を感じている人も要注意です。

今回は、そんなグラフィックボードの故障をテーマに、事前にできる備えや対処方法のご紹介を行います。



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グラフィックボードによるトラブルとは?

グラフィックボードにトラブルが起きると、

・画面にノイズが入る
・PC本体やスピーカーから音は出ていて正常起動しているようなのに、画面が真っ暗
・3Dゲームなどのプレイ中に、強制終了する
・グラフィックソフト/製図ソフトなどがフリーズする

こういった症状が起きるようになります。

そこで、症状が起きる前に何か確かめる術はないのでしょうか?



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ブザースピーカーがおすすめ

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最新のマザーボードには起動の異常を知らせるためのブザーがはじめからついてあることが多くありますが、古いモデルをお使いのかたはブザースピーカーを使ってみましょう。

その理由としては以下の通りです。

故障の原因を特定するために

本来、グラフィックカードというのは、PCとして機能するのに必要のないものです。

オンボードグラフィック機能というものがあり、それとは別個に描画計算をするために取り付けるのがグラフィックボードです。

そこで、グラフィックボードの故障が疑わしい場合、

・グラフィックボードを取り外す
・オンボード側の接続端子にモニタを取り付ける

これで起動してみましょう。

問題なく画面が移る場合は、グラフィックボードの故障の疑いがより濃厚になります。

そこで再度取り付けをしてみて、モニタの接続もグラフィックボード側に切り替え、起動を試してみましょう。

このときにブザースピーカーがあると、より原因を特定しやすくなります。

最新のブザースピーカーは「故障箇所を知らせる複数種類の音のパターン」を鳴らしてくれるものがあります。

つまり、音が鳴れば、ずばりどの箇所が異常起動または起動しないのか、はっきりとわかるのです。

是非、備えとして購入のご検討をしてみてください。

物理的故障への対処

基本は目視確認

グラフィックボードの物理的故障の原因は、大別してこの二つです。

・接触部の不良
・アルミコンデンサの膨張や破裂

特に後者の場合は熱が原因なので、日常からPCのモニタリングをされていて「高温状態が続いている」かたは、要注意です。

定期的にグラフィックボードの取り外しを試みたり、目視で変形や膨張をしていないか確かめたりしておきましょう。

物理的故障の前兆が現れたら、すぐに取り外す

以上の定期チェックで少しでも見た目に異常が見られたら、交換・修理を素早く行いましょう。

特に、変形・膨張が見られる場合は深刻です。

使い続けている場合、最悪の状態になると破裂して中の電解液が飛び散り、他のパーツの腐食・故障を招いてしまいます。

こうした物理的故障は、ある意味で「経年劣化」ともいえるので、寿命を意識しながら使用するのを忘れないようにしましょう。

大半のトラブルが「取り外し」で解決する

グラフィックボードが原因のトラブルの大半が、「認識不良」です。

そのため、一旦PCの電源を落として取り外しをすることで、あっさりと解決してしまうことが多いでしょう。

注意すべきなのは、トラブルが多発し・そのたびに取り外しをしているような場合です。

この場合、上記にあったような「物理的故障」が考えられます。

問題が、マザーボード側の端子の故障なのか・グラフィックボード側なのかという切り分けになってきます。

そこで、取り外しの際に一度

・できれば、別のポートにグラフィックボードを差してみる

のを試してみましょう。

それで改善がない場合は、グラフィックボード側の差込口の細かな故障と考えられます。

状態がおちついたのであれば、グラフィックボードではなく、マザーボード側の端子の故障でしょう。

モニタにブロックノイズが現れる

ドライバの再インストール

物理的な故障でない場合は、これで解決することが大半です。

再インストールする際は、かならずドライバのアンインストールを行ってからにしましょう。

そうしないと、不安定な状態のときのキャッシュが残ってしまい、トラブルが続投してしまうことも。

グラフィックボードが認識されていない

基本的なところから確認してみる

グラフィックボードの認識確認は、不調の原因を調べるにあたって、おそらくは最初にやることでしょう。

PC初心者の場合は、ここで以下のような基本的なミスを確認しておく必要があります。

・モニタが接続されているのは、グラフィックカードのポートか?

よくあるのが、マザーボード側のポートに接続してしまっているケースです。

最近パソコンの接続を切り替えたというかたや、BTOパソコンを購入したばかりというかた、パソコンの初期設定を業者に任せたという方は、この点を注意して確かめてみましょう。

接続方法を変えてみる

ケーブル・グラフィックボード本体に異常がある場合、接続方法を変えることで正常に認識されることがあります。

HDMI・DVI端子等、複数の接続方法がある場合は、別の方法に切り替えて認識を確かめてみましょう。

ゲームプレイ中に強制終了する

実はこれが、最も解決が困難なトラブルになります。

考えられる可能性が、上記物理的故障に加えて、いくつもあります。

グラフィックカードの熱暴走

一番よくあるのがこのパターン。

3DゲームなどでGPUに過負荷を与えてしまっている場合、この可能性を考えるべきでしょう。

手っ取り早く確認するのが、PCのモニタリングツールの導入です。

GPUのクロック数や温度を管理してくれるので、ここで温度が60度以上の状態が続いていたりすると、いわゆる「熱暴走」という状態になり描画機能を強制停止してしまいます。

一旦ゲームを落とすか、そもそもの冷却方法を検討してみましょう。

グラフィックカードの磨耗・性能不足

グラフィックカードにも寿命があると前述しましたが、とくにアップデートを繰り返されるオンラインゲームの場合は、画質の最適化・改善なども同時に行われることが多いため、推奨とされているグラフィックカードでも性能不足に陥ってしまうことになります。

こうなると、諦めて最新のものに買い換える他ありません。

その症状、グラフィックボードじゃないかも?

モニターや描画に関するトラブルはグラフィックボードを疑ってしまいがちですが、構造上他の部分の故障の可能性があります。

これまでに、

・マザーボード側の端子の故障の可能性
・ケーブルの故障の可能性

この2点を挙げてきました。

他にも、このようなことがあります。

アプリケーションがグラボに最適化されていない

グラフィックボードの規格として有名なのは、Geforce・AMDの2派です。

実は、アプリケーションごとに特定の規格に最適化されている場合があります。

この場合、多くはその規格でなくても動作は保証されますが、トラブルの元となることも。

一度開発元で、推奨環境を確認してみましょう。

CPUの異常

GPUに指令をだしているのは、PCの頭脳の部分にあたるCPU。

ここにトラブルが起きると、一見グラフィックボードの故障ではないかというような症状がおきることもあります。

自作PCの方は、できれば予備のCPUを用意しておくといいでしょう。

CPU故障の場合はほかに様々な症状を併発することがあり、とくにブルースクリーンが多発する場合は疑った方がいいでしょう。

まとめ

一概に画面が移らない・ノイズが入ると言っても、グラフィックボードの故障とは限りません。

突然問題が起きた時こそ、落ち着いて原因の特定・対処を行うのが肝要です。

また、ここに紹介した様々な故障のほかにも、「モニターの劣化」ということも考えられます。

あらゆる原因を考えて、できれば定期メンテナンス時にトラブルの元となるような状態がないか、一緒に確認しておきましょう。