ショップからグラボが消えた? 原因は「マイニング」にある?

グラフィックボード(グラボ)

ここ数か月、ネット・実店舗問わずPCパーツを取り扱っているショップでグラボの在庫が大幅に減っていて、欲しいものが手に入らないという経験をした人も多いのではないでしょうか。

今回は、ショップからグラボの在庫の殆どが消えた原因、そして今後どうなるのかの展望、この状態でも手に入りやすいグラボについてまとめました。



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最近のグラボ在庫消失の原因は「マイニング」?

ここ数か月、グラボの在庫が大幅に減っている、もしくは完全になくなってしまった、という話を耳にしたことがある人も多いのではないしょうか。

本来、グラボが一度に大量に売れるという事はよほど期待感のある最新モデルとかでもない限りはありえない事ですが、実際にネットショップや実店舗でも大量に購入するユーザーが表れている事に合わせて、購入数制限などを設けている店舗も出てきています。

このような事が起きている事の背景の1つに暗号通貨の採掘、通称「マイニング」と呼ばれる作業の人気が原因のひとつであると考えられます。

このマイニングの方法の1つに「GPUマイニング」という方法があります。

その名称の通り、CPUではなくGPUで暗号通貨の採掘を行う方法で、CPUで採掘するよりも効率が良いとされている方法です。

今回のグラボの在庫が無くなってしまった原因の1つが、GPUマイニングで使用するためのグラボを大量に確保したいユーザーが無数に出てきた事が考えられます。



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マイニングはグラボの消費量が通常の比じゃない?

GPUマイニングの人気が原因で何故ここまでグラボの在庫が枯渇したのかというと、需要に対する供給の少なさという点がありますが、それ以上に本格的なGPUマイニングを行う場合に使用するグラボの数の多さが通常のPCの比ではない点があります。

個人でマイニングをする場合でも6~7枚のグラボを使う事が多く、それに対応した特殊なパーツなどもあります。

そして、電気代の安い地域に大規模な施設を構えて行う場合には数百枚単位で使用する事さえあります。

SLIやCrossFireなど、グラボを複数使う構成はゲーミングPCなどでも存在しますが、その場合でも最大で4枚である点を考えると、マイニングによるグラボの需要増加は一気にグラボを使うユーザーが数十~数百倍まで跳ね上がったと考えることも出来ます。

在庫が消えたグラボの種類は限られている?

マイニングの人気上昇に伴い在庫が一掃されたグラボですが、必ずしもすべてのグラボが買い占められている訳ではありません。

基本的には、コストパフォーマンスが良く、性能が高く、消費電力も大きすぎないものが良いとされるため、多くはミドルエンドクラスのグラボが多く購入されるようです。

現時点でグラボの在庫が消えやすいとされているのは、GPUマイニングとの相性が良く価格も安めなRadeonのRX480と470、RX580と570です。

GeForceのグラボについてはGPUマイニングとの相性があまり良くないためか、Radeonの一部モデルと比べると在庫が残っているショップが比較的多いですが、それでもCPUによるマイニングと比べるとはるかに効率が良いため、徐々になくなりつつあるモデルもあります。

逆に、性能が低いグラボや価格が高い過ぎるグラボに関しては、メーカー問わず比較的手に入りやすい状態ですが、これらのグラボについてもいつ消えてもおかしくない状態です。

マイニング人気によるグラボの買い占めはいつ頃まで続く?

はっきりと言ってしまえば、分からないです。

そもそも暗号通貨は1つではなく、現在のところマイナーなものを含めると200種類以上存在しています。

そのため、1つの人気が衰えても全体への影響は決して大きいとは言えません。

Radeonの製造元であるAMDも6月に「世界的に需要が高く、いつ供給が追い付けるようになるか分からない」と発表している状態で、この状態が日本に限った話ではなく、世界規模であることが解ります。

一方でグラボを作っている一部のベンダーでは、出力端子などが搭載されていない「マイニング専用グラボ」の発売を予定している所が出てきたため、ゲームを含む映像出力用のグラボへの影響が若干とはいえ減少しそうな様子もあります。

また、一部ショップではすでに一人当たりの購入数制限なども実施しているため、一時期のような「ある分が全て売れてしまう」といった激しい状態にはなり難いと思います。

マイニング人気終了後の中古市場に要注意?

仮にマイニング人気によるグラボの大幅な需要増加が終わった場合、これまでマイニングに使用されていた膨大な量のグラボが中古市場に流れる可能性があります。

一見すれば大量に流れるため買い時のようにも思えますが、マイニングに使用されたグラボの多くは24時間フルパワーで稼働している事が多いため、通常のグラボ以上に酷使されている可能性が高いため、通常の中古のグラボ以上に気にしておいた方がいいです。

マイニングに使われたと考えられるのは、基本的に同じグラボが多数同時に中古で出ている場合です。

中でも、RadeonのRXシリーズ全般やGeForceのGTX1050~1060などが同じモデルかつ大量に販売されている場合には中古で買うにせよある程度疑ってみた方が良いかもしれません。

マイニング人気の中でも買いやすいグラボはどれ?

先にも書いた通り、現状はマイニング人気によるグラボの需要増加によって在庫が枯渇している点は殆ど解消されていません。

ですが、マイニングに使われるグラボの種類はある程度絞られているため、それらのグラボを候補から外せば多少の選択肢は残されています。

マイニング用として購入されるグラボの多くはバランスに優れたミドルエンド帯のものであるため、ゲーム用ならばハイエンド付近、画面出力用ならローエンド帯の物を使う事でマイニング用のグラボの需要とすみ分ける事が出来ます。

また、ミドルエンド帯のグラボに関しては、現状は手に入らない、手に入っても割引などは得られないものと思った方が良いです。

ミドルエンド帯のグラボが欲しい場合、無理に今買うのではなく今はとりあえずローエンド帯のグラボで繋いでおき、後日供給が安定してから買うのが無難でおすすめです。

今でも比較的手に入るグラボ「GeForce GTX 1050Ti」

グラボの需要が急増している現在でもショップなどで比較的手に入りやすいグラボの1つに、nVidiaのGeForce GTX 1050Tiがあります。

GTX1050Tiは価格が安いメリットがありますが、性能も控えめなのでマイニング用としては不向きであるためか、今もある程度在庫が安定して残っています。

用途としては、画面出力用やライトなゲーマー向けのPC用など色々な用途の候補に入ります。

ゲーム用としては上位モデルである1060以降の製品と比べると見劣りしますが、遊び方によってはこのモデルでも十分遊べるため、自分が遊ぶタイトルに合わせて候補に考えてみるのがおすすめです。

また、ゲーム用としての一定の性能が見込めるため、ゲーム用のPCにミドルエンド帯のグラボを使いたいけど今は手に入らないという場合の繋ぎのグラボとしてもおすすめです。

今でも比較的手に入るグラボ「GeForce GTX 1070」

グラボの需要が急増している現在でもショップなどで比較的手に入りやすいグラボの1つに、nVidiaのGeForce GTX 1070があります。

高いコアクロックと豊富なVRAMを備えていますが、その分価格も5~6万円前後になる物が多いため、個数が必要なマイニング用としてはコストパフォーマンスに劣るためか、こちらもまだまだ在庫が残っているショップが多いようです。

グラボとしてみると高価な部類に入るGTX1070ですが、その分、当分の間は性能面で陳腐化する可能性は低いため、ゲーム用としてある程度長くグラボを使っていきたいのであればこのグラボもおすすめです。

性能面に関しては最高のモデルでこそ無いものの、実用的な面ではかなり充実しているため、予算に余裕があるという人は今手に入りづらいRX580やGTX1060を狙わずに多少値が張ってもこちらを狙ってみるのもおすすめです。

まとめ

現状はマイニング人気が落ち着く様子がないため、グラボの選択肢は当分の間制限されると考えた方がいいです。

チップメーカーをはじめとして、ベンダーやショップ側もある程度対策を行いつつあるため、欲しいグラボがすでに決まっていて、無理に今すぐに買わなくても良いという人は少し時期を待ってみるのもいいかもしれません。