安定を求めるならグラフィックボードのリファレンス版
グラフィックボードにはリファレンスモデルというものが存在し、その対となるものとしてオリジナルモデルがあります。
こうしたパソコンのパーツというのは専門用語が頻出するため一見しただけでは分からないものです。
ですが一から見ていけば分かるものなので、難しく考えなくても大丈夫です。
今回はこうしたリファレンスモデルのグラフィックボードを中心に見ていきましょう。
デザインを参考にして作られる製品
リファレンスというのは英語のReference(照合、参考、参照文)という意味の英単語の事です。
グラフィックボード界隈では「参考」という意味で使われています。
つまりリファレンスのグラフィックボードというのは「何かを参考にして作ったグラフィックボード」という事なのです。
何を参考にしているかというと、それはGPUメーカーの提供するリファレンスデザインを指します。
GPUメーカーがデザインしている
グラフィックボードはGPUと呼ばれる独自の演算装置に性能が左右されます。
中心的なパーツなので、そのGPUを生産するメーカーもグラフィックボードの中心的なメーカーとなります。
そのため、GPUメーカーは新しいGPUを生産できるようになるとリファレンスデザインと言うものをグラフィックボード生産メーカーへと受け渡すのです。
これを元にしてGPUを組み込んだグラフィックボードを各グラフィックボードのメーカーが作ることになります。
そして特にGPUメーカーのリファレンスデザイン通りに作ったものがリファレンスのグラフィックボードと呼ばれているのです。
改善の余地があるリファレンスモデル
こういったリファレンスモデルのグラフィックボードに対して、グラフィックボードオリジナルのデザインによる製品も存在しています。
なぜそのような製品を開発するのかというと、リファレンスモデルのものは改善の余地があるからです。
リファレンスデザインはあくまで安定的な動作を求めたものなので過剰な性能の向上を目的とはしていません。
ではオリジナルモデルにはどのような違いがあるのでしょうか。
オリジナルモデルの優れている点
優れている点はグラフィックボードの設計によって色々とあります。
付属のファンを大きくすれば回転数を抑えることができ静音性が上昇し静かなグラフィックボードになります。
よく冷えるファンやヒートシンクを取り付けているなら、冷却性がアップするので高負荷に耐えられるようになるでしょう。
また、メモリをリファレンスモデルより多く積めば様々な描画処理がより快適になります。
こうした各メーカーの設計によってリファレンスモデルよりも性能の向上が見込まれます。
ですがもちろんリファレンスモデルの安定性を損なっているため、下手な設計をした場合にはパソコンの動作を不安定にさせてしまいます。
オリジナルモデルには多少のリスクはありますが、上手く動作してくれればオリジナルモデルよりも性能は上です。
特にメモリの量が多い場合は性能が上昇していると考えて良いでしょう。
安定性をとるか性能をとるか
リファレンスモデルは何と言っても安定しています。
対してオリジナルモデルは高性能が期待できます。
どちらをとるかは用途によります。
確実な運用が必要ならリファレンスモデルを選ぶべきですし、リスクが少ないと判断できたらメモリ量の多いオリジナルモデルを選ぶのも良い選択です。
まとめ
グラフィックボードのリファレンスモデルを中心に見てきました。
リファレンスモデルはGPUメーカーのリファレンスデザイン通りにメーカーが作ったものなので安定性があります。
また、オリジナルモデルは各特色を伸ばしたものなので、目的に合致したものを選ぶことで快適にパソコンを使うことができる可能性が高いです。
最初に導入する際は安定性の高いリファレンスモデルを選ぶと良いでしょう。