機能と用途で選ぶ!自作PC初心者におすすめのマザーボード8選
マザーボードには製造するメーカーによって様々な特色があります。
自分が満足するマザーボードを見つける最良の手段は、自分が自作PCに何を求めているのかを明確に把握する事です。
やりたい事がはっきりと分かれば、製品選びはそれほど難しくはありません。
今回は自作PC初心者に向けたおすすめのマザーボードをご紹介します。
目次
PRIME Z270-A
ASUSが製造する「使いやすさ」を重視したマザーボードです。
Z270のチップセットを搭載し、intelのCPUを使用する事が出来ます。
「PRIME」シリーズはASUSが培ってきた技術力を元に、全てのシーンで活躍できるように調整されたモデルのブランド名で、マザーボードとしての基本的な性能と互換性が充実しているのが特徴です。
OCやファンの制御は自動で最適な値を設定してくれるので、BIOSをいじるのが怖いという方も安心して利用する事が出来ます。
またPCI Expressスロットの一部に金属パーツを使用して耐久性を向上させるなど、製品全体のクオリティにも配慮が行き届いた設計は嬉しいポイントです。
ユーザーのフィードバックや自社内のノウハウの集積を詰め込んだ使い勝手の良いこのマザーボードは、自作PC初心者が安心して使う事が出来るエントリーモデルだと言えるでしょう。
TUF Z270 MARK 1
こちらもASUSが製造する耐久性重視のマザーボードです。
TUFとは「The Ultimate Force」の略称で、最大の特徴は長時間稼働における安定性の向上にあります。
通常のマザーボードでよく目にする「基板剥き出し状態」とは一線を画した装甲車を思わせる保護パーツで覆われた本製品は、実物を見ると非常にインパクトがあります。
マザーボードでは通常基板に直接触れることが推奨されていない為、パーツの装着や配線を行う際には特に気を遣いますが、本製品は保護パーツが基盤を守っているのでその心配は大幅に軽減されます。
そしてもう一つの特徴は、マザーボード単体で温度を監視する専用プロセッサー「TUF ICe」を搭載している点です。
合計11箇所に散りばめられたこのセンサーが稼働中に随時適切な温度管理を行うので、CPUには余計な負担が一切掛かりません。
さらに本製品の外観の特徴でもある装甲板「TUF Thermal Armor」はグラボからの熱を遮断する機能を有しているので、スロット付近の基盤は熱による被害から守られます。
常時OCを行い、かつハイエンドのグラボを長時間運用する事が想定される場合、本製品は頼もしい味方となってくれる事でしょう。
X299 GAMING M7 ACK
ゲーマーが選ぶマザーボードの主流と言えばMSIが製造する「GAMING」シリーズ。
その最新版マザーボードが本製品です。
ソケットがLGA 2066なので、intelのCore i-5 7600番台からCore i-9 7900番代までの最新CPUがサポートされます。
以前のX99ソケットとは全く互換性が無いので、今後新規でCPUを買う人にはおすすめのマザーボードです。
MSIは製品開発において主要ゲーム制作会社やプロゲーマーにテストを依頼し、様々な条件をクリアした万全の状態で製品をリリースするので、一般ゲーマーも納得の製品が多いのが特徴です。
本製品はPCパーツ界の最新動向を確実に取り入れた堅実な仕上がりとなっており、DDR4メモリ対応は勿論の事、3Dプリントに正式対応する上、Intel Optaneメモリにも対応しています。
さらにゲーマーがマザーボードに求める大切な視覚的要素であるLED発色にも抜かりがなく、何と1680万色と17種類の異なった効果を組み合わせる事が可能という力の入れようです。
黒を基調にGAMINGシリーズの象徴色である赤を効果的に配色した本製品は、これからPCゲームを存分に楽しみたいユーザーにはうってつけのマザーボードとなっています。
X299 TOMAHAWK
こちらも同じくMSI製のマザーボードですが、少しユニークな名前を持っています。
本製品はGAMINGシリーズの中でも特に長時間ゲームをプレイするユーザーに向けて設計されたマザーボードです。
その象徴が「MSI STEEL ARMOR」と呼ばれる独自の技術で、マザーボード本体をパーツの発熱から守る他、ヘビーユーザーが使用しそうな重量級パーツとの組み合わせにも十分配慮して開発されており、PCI Expressには重いグラボが積まれても壊れる事が無いようハンダ箇所を増やすなどの工夫が施されています。
MSIは本製品の開発にあたって、eSportsのプロプレイヤーに24時間連続稼働をさせるテストを実地しており、耐久性や各種機能が的確に働いている事を立証済みなので、ユーザーは安心して長時間運用をさせる事が出来るでしょう。
最新のVR技術に対応した「VR Ready」モデルなので、今後一層需要が増えるであろうVRゲームも存分に遊べます。
こちらも前述の「X299 GAMING M7 ACK」と同じくIntel最新CPU対応、DDR4メモリ採用の最新型マザーボードなので、自作PCの世界へ初めて足を踏み入れるゲーマーにとって魅力的な選択肢となり得るでしょう。
Fatal1ty X99 Professional
2002年に設立したPCメーカーASRockが発表したウルトラハイエンド型マザーボードです。
ソケットはLGA2011-3で、Intelのi-7及びXeonの該当CPUを搭載する事が出来ます。
非常に幅広い拡張性を持っているのが最大の特徴で、DDR4メモリを最大で128GB搭載可能な他に、5ピンのThunderbolt端子をデイジーチェーンする事によって最大で6台のデバイスを接続する事が可能となっています。
また、グラボはNVIDIAとAMD共に4ウェイまでサポートし,1300Wまでの電源に対応しているので、カスタム次第ではモンスターマシンを作り上げる事も可能です。
通常ここまでのスペックになるとパーツを積んでいく段階でマザーボード本体の品質保持が難しくなってくるのですが、ASRockはコンデンサを耐久性に富んだニチコン製12Kプラチナにしたり、大型ヒートシンクを実装するなどの対策を取っているので、気兼ねなく高性能パーツを積む事が出来るでしょう。
また、ストレージにHDDを選択している場合は任意でシャットアウトして寿命を伸ばす「HDDセイバーテクノロジー」を利用する事が出来ます。
さらにASRockはモバイルとPCを繋ぐ「ASRock Cloud」を開発し、ファイル共有やリモートなどの諸機能も提供しています。
外出先でも自宅のPCを操作できるというのは大変嬉しい配慮です。
本製品はEATX規格なので大型ですが、最初から明確な拡張を考えているユーザーにとっては頼もしいマザーボードとなることでしょう。
Fatal1ty Z270 Gaming-ITX/ac
こちらもASRockのマザーボードですが、Mini-ITXという非常に小型な製品になります。
ほぼ正方形の面積なので、PCケースの小型化を考えている人にはうってつけのマザーボードだと言えるでしょう。
しかしながらASRockは通常のマザーボードの機能を切り捨てず、自社の技術をコンパクトに凝縮して詰め込む事に成功しています。
ソケットはLGA1151となり、Intelの第6世代及び第7世代のCPUが利用可能です。
メモリは最新のDDR4に対応しているので高速な処理が期待できます。
驚くべき点は上記のウルトラハイエンドマザーボード「Fatal1ty X99 Professional」と同じくThunderbolt端子を備えており、デイジーチェーンで最大6台のデバイスが接続できるという所。
小型ですが性能はハイエンドに引けを取らない豪華仕様となっています。
そしてマザーボード本体に使用しているパーツも高品質で、ニチコン製12Kコンデンサの採用やPCI-Expressにスチール部材を使用するなど耐久性への十分な配慮が伺えます。
このサイズなのでグラボの複数挿しは出来ませんが、何と本製品は水冷に対応したウォーターポンプヘッダーを搭載しているので、ハイエンドのグラボ一本で勝負する事も可能です。
さらにIntel OptaneメモリとウルトラM.2SSDが搭載可能、そしてVRへの対応まで果たしているので、この先数年は頑張れるマザーボードだと言えるでしょう。
GA-Z170X Ultra Gaming(rev 1.0 )
こちらは日本においてマザーボード販売数2位のシェアを誇る老舗メーカーGIGABYTEの製品です。
特徴は長年の技術力が生み出したGIGABYTE独自の様々な機能。
前後で二重にロックする事によってスロットの堅牢性を実現したダブル・ロック・ブラケットや、BIOS起動失敗のリスクを半減した新機能UEFI Dual BIOSは、GIGABYTE製のマザーボードにしか搭載されていない機能です。
さらにはThunderbolt3端子への無料アップグレードが保証されているなど、あくまでユーザーの利便性を考慮した細やかな配慮が親和性を増加させてくれます。
そしてMSIのマザーボードほどではありませんが、LEDによる発光ギミックも持ち合わせています。
最新規格のSSDも各種搭載可能なので、オールラウンダーな活躍が見込める上、安心して運用する事が出来る万人向けの高品質なマザーボードだと言えます。
TB250-BTC PRO
こちらはちょっと異色なマザーボードで、仮想通貨マイニング用途の為にBIOSTARが開発して発表した製品になります。
ソケットはLGA1151で、Intelの第6世代及び第7世代のCPUが利用可能です。
最大の特徴はマイニング効率を上げる為にグラボ用スロットが6基搭載されている点です。
ゲーミングPCではどんなにハイエンドな機種でも4枚挿しが最高なので、このスロット数の多さには驚愕します。
とは言うものの、ほぼマイニング用途にしか使えないので、汎用性は全くありません。
BTCという型番はビットコインの略称系ではないかと思われますが、ともあれ昨今の仮想通貨への需要が生み出したマザーボードであることだけは間違いありません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
マザーボードは各社ごとに特徴があり、一つに絞るのは難しいとは思いますが、自分がどの程度の期間運用するかを考えれば、機能と合わせて考えやすくなる筈です。
現在高価な最新規格のSSDもしばらくしたら一般的な普及価格帯まで下がるかもしれません。
自分が数年先にどのような自作PCを操っているかを想像しながら選んでみるのもまた一つの楽しみです。