スマホvs電子辞書!ネット時代の高校生に勧める電子辞書の魅力

CASIO Ex-word 電子辞書 XD-SP4800 85コンテンツ高校生学習 ネイティブ+7ヶ国TTS音声対応 メインパネル+手書きパネル搭載モデル

スマホやインターネットの普及した現代、調べたいことはネットで調べればわかる、と思われています。

そのため、わざわざ電子辞書を買うには及ばないと思っている高校生も多いのではないでしょうか。

しかし、ネット時代でも、いや、ネット時代だからこそ、電子辞書が活躍する場面もあるのです。

「ネット時代に電子辞書なんて…」と思っている高校生たちに向け、「なぜ今電子辞書なのか」、私の経験からお話いたします。

電子辞書はネットよりも良質な情報源である

インターネットでは「まとめサイト」の需要が高まっています。

それだけインターネットには玉石混交の情報が氾濫している、というわけです。

もはや「まとめサイト」すら氾濫する有様で、どの情報が信用できるのか、容易には判断できなくなっています。

2016年には医療情報のまとめサイトに不正確な情報があったとして、運営企業が謝罪するという社会問題にもなりました。

一方、電子辞書の情報はいわば「少数精鋭」といえるでしょう。

電子辞書の情報源は、「大辞林」や「ブリタニカ国際大百科辞典」といった、もともとは紙の辞書であり、複数の編集者が署名入りで出版したものです。

また、電子辞書にはだいたいの場合、同じ分野に関し複数の辞書が収録されており、それらを比較対照することが容易です。

なるほどインターネットでも様々な情報元を参照し、より信頼できるデータを選び抜くことはできますが、今の時代、高度なネットリテラシーと時間が必要になり、ほぼ不可能だというのが実情です。

電子辞書は意外とコスパがいい

電子辞書は数万円程度するため、高いからといって敬遠している高校生もいるかもしれません。

しかし、電子辞書は意外とコスパがいいんです。

論より証拠、私の手元の辞書(2015年製、XD-K9800、約3万5000円)のメインコンテンツを、書籍価格と比較してみましょう。

(税抜き価格、洋書は実売価格2017年3月現在)

●デジタル大辞泉…7800円(大辞泉第三版(2006))
●新漢語林 第二版…2900円
●明鏡国語辞典第2版…2900円
●旺文社全訳古語辞典第四版…2700円
●ジーニアス英和辞典第4版…3300円
●ジーニアス和英辞典第3版…3780円
●オックスフォード新英英辞典第2版…5000~6000円(Oxford Dictionary of English(2010))
●リーダーズ英和辞典 第3版…15000円
●英和大辞典 第六版…18000円
etc.

上に挙げた辞書は、どれもその分野の中心的な辞書ばかりで、これだけでも辞書のコスパの良さがわかるでしょう。

もちろんほかにもコンテンツはあります。

これが片手で持てるくらいの電子辞書に入っているのですから、電子辞書はやはりお得です。

また、電子辞書を使ってしっかり勉強しておけば、あとあと塾に行く必要がなくなったり、浪人して予備校代を払う羽目にならずに済みますしね。

なにより、電子辞書から得られる知識は財産です。

スマホは誘惑が多い

昨今は良質な辞書アプリが増えてきました。

しかし、電子辞書を買わなくてもスマホで間に合う、と思っていても、思わぬ落とし穴があります。

スマホは実に魅力的なツールで、Twitter、YouTubeにLineなどなど、たくさんのことが一手にできますが、勉強に集中したい高校生にとって、これほど邪魔になるものもありません。

とくにリアルタイムに変動するSNSは、まさに無尽蔵に時間を食い尽くす魔物。

英単語を調べようと思ってスマホを手に取ると、おそらくTwitterかなにかの通知が目に入ることでしょう。

その誘惑を振り切って英単語を調べることができるほど、人間は強くありません。

(経験談)英単語を調べるために、いちいちSNSをチェックしていると、時間が溶けていきますよ。

電子辞書はユーザーインターフェイスがスマホより優れている

辞書機能に話を限った場合、電子辞書は使いやすさの点でスマホよりも優れている、というのが私の実感です。

スマホは辞書機能に特化して作られたデバイスではないのですから、当然といえば当然です。

もっとも、スマホの辞書アプリも日進月歩、電子辞書と比べても遜色ないアプリも増えてきました。

しかし、その多くは有料アプリですし、複数の辞書を参照したい場合に、スマホはいまだ電子辞書には敵いません。

多くの辞書には、収録されているすべての辞書から横断的に検索できる、非常に便利な「複数辞書」検索がついています。

これをスマホでやろうとすると、一つ一つが独立した辞書アプリであるために、面倒な作業になります。

さらに、読みのわからない漢字を調べることができる手書きパットや、英単語の部分検索といった痒い所に手が届く機能の充実は、電子辞書ならでは。

電子辞書は授業中の使用に適している

電子辞書が活躍するのは授業中。

英語はもちろん、古文や漢文の授業において辞書は大活躍します。

しかし、紙の辞書の場合、持ち運びに不便なうえ、調べるのに時間がかかってしまいます。

だからといって、スマホを使おうにも、校則等で禁止になっていたり、ネットが繋がらなかったり、バッテリーがなかったり、色々と面倒。

結局、電子辞書がベストな選択といえるでしょう。

電子辞書はネット環境がなくても使える

ネット環境が普及したとはいえ、どこでもスマホが使えるわけではありません。

また、データ通信量も気になるところです。

「電子辞書はオフラインで使える」、一見あたりまえですが、意外と軽視される電子辞書の利点です。

とくに電車通学をしている高校生には、電子辞書を強くおすすめします。

手元に電子辞書があるだけで、通学といった隙間時間に英語や歴史といった暗記科目を勉強する習慣がつきます。

電車でスマホゲームに興じるのも一つの選択ですが、電子辞書を引き引き英語の多読をするのも、楽しいものですよ。

大学に入ってから電子辞書がほぼ必須である

大学進学を考えている高校生にとって、高校生のうちから電子辞書に親しんでおくことは大きなアドバンテージとなります。

というのも、大学では電子辞書がほぼ必須になるからです。

私は大学時代、ドイツ語を学びましたが、電子辞書は不可欠の存在でした。

以下、大学で電子辞書が必要となる理由をいくつか挙げてみます。

大学で電子辞書が必要になる理由

●紙の辞書は重くかさばり、目的の単語を引くまでに時間がかかるため、頻繁に辞書を引く大学の講義ではかなり面倒。

●インターネット辞書を使おうとしても、大学にネット環境がない可能性がある。

●講義中、スマホは使いづらい(必ずしも使えないというわけではありませんが、教員によってはスマホNGの場合があります)。

●大学では「持ち込み可」の試験があり、紙の辞書か電子辞書を持ち込むことができますが、通信機能のあるもの(スマホやタブレット等)は持ち込みできない。

とくに最後の「持ち込み可」の試験において、電子辞書がないとかなりの不利益を被ることになります。

紙の辞書を使うという選択肢もありますが、制限時間がある試験で悠長に紙の辞書を使うのは、やはり賢明ではないでしょう。

大学進学を考えている高校生は「大学生向け」の辞書を

電子辞書には多くの場合、「高校生向け」と「大学生向け」があります。

私は、どうせ買うなら後者をおすすめします。

「大学生向け」は価格が高めな分、コンテンツが豊富です。

とくに、英語の辞書が充実しており、複数の辞書が引けるのは、後者の大きな利点です。

また、大学で英語以外の言語が必修になっている場合がありますから、拡張SDカードを買うことで、ドイツ語やイタリア語等を追加できる辞書を選ぶようにしましょう。

ちなみに、私が使っているCASIOのXD-K9800(約3万5000円)は、英英、英和、和英辞典がそれぞれ複数含まれており、拡張SDカードによって独日、日独辞典を追加したもので、大学でも不便なく使えるモデルとしておすすめです。

電子辞書は長く使える

スマホは画面が割れてしまったり、スペックが古くなったり、あるいは料金体系の都合から数年で買え替える必要がありますが、電子辞書は一つ持っておけば、いつまでも使えます。

もちろん、時が経つにつれて辞書は改訂されていき、電子辞書のコンテンツは古くなっていきます。

しかし、言語や歴史的事項といった電子辞書のもつ情報は、大幅に変わることはまずありえないようなものばかりです。

機種によっては、必要に応じてアップデートすることも可能です。

また、電子辞書のメインコンテンツである英語は、ことによると高校を卒業しても、大学を卒業しても付き合ってく言語でもあります。

長く使える電子辞書、早いうちから触れておいて損はありません。

まとめ

「なぜ今電子辞書なのか」というテーマで、スマホとの比較を通じて電子辞書の長所を述べてきました。

「情報は多ければ多いほど良い」という時代の流れは変わり、「情報の質」が再び重視される世の中になってきました。

スマホは強力なツールですが、機能が集約された電子辞書には電子辞書なりの良さがあります。

とりわけ、高校生という時期は、電子辞書に親しむ絶好のチャンスです。

高校生にとって電子辞書の機能は多すぎるかもしれませんが、使っていくうちにその便利さに気づくはずです。

とりわけ大学進学を考えている高校生、真剣に勉学に向き合おうとしている高校生には、電子辞書を強くおすすめします。