大学受験におすすめ!高校生に必要な辞書の紹介と、おすすめ電子辞書機種一覧
中学生の頃はそうでもなかったけれど、高校生になって志望大学が決まると、途端に必要な学習科目が増える。
携える辞書や教科書・テキスト類が増大する…。
そういった過渡期にある受験生・保護者の方は少なくないのではないでしょうか。
そんなときにおすすめなのが、電子辞書の導入です。
スマホなどでも辞書の代用ができるなかで、電子辞書の需要は依然として高まる一方で、機種選びに迷いがち。
そこで、必要な辞書類の解説からおすすめ機種までの紹介を、ここで行いたいと思います。
高校生の受験に必要な辞書を確認
電子辞書選びの要となるのは、収録されている辞書の種類の確認です。
たとえば国語辞典でも、現在出版されているものだけでも20種類は下りません。
しかし、その中で学校教育に採用されているのはほんの数冊。
もちろん、受験勉強の際も、そういったベーシックに採用されている辞書を基準にするとはかどるでしょう。
以下には、辞書といえばイメージしがちな、英語・現代国語で採用されている、代表的辞書の紹介を行います。
英語
・ジーニアス英和辞典
各通販サイトでもトップの売れ行きを示し、多くの学校で採用されている定番の辞書です。
単語の語法の解説がかなり細かくなっており、その分紙ベースの辞書は厚めに。
電子辞書として収録されていれば、最高の味方になります。
・ウィズダム英和辞典
こちらはジーニアスとは趣が異なり、実際の用法を文章で提示するようにして単語解説をしています。
長文読解・英訳・和訳問題などにはかなりの適正を示し、進学校での採用率も高い傾向にあります。
英語学習が進むと、一冊あればとても便利に感じるでしょう。
現代国語
・岩波国語辞典
辞書としての歴史が古く、一つの単語に対しての語釈が極めて豊かであると定評があります。
それゆえに学校での採用率も高く、近代~現代文学や論評などの学習をする際には大いに役に立ちます。
・新明解国語辞典
日本一のベストセラーと言われている辞書です。
語釈の多さよりも「実際にどのように言葉が活用されているか」にこだわって収録されており、受験において現代文学・論評からの出題が想定される際には活躍する一冊でしょう。
・三省堂国語辞書
こちらも語釈豊かですが、特に新語に強い辞書と言われています。
どちらかといえば社会人向けの辞書になりますが、収録されていれば心強い一冊。
スマホアプリでも良いのでは?
昨今はスマホアプリ版の辞書もリリースされており、ユーザーも多くいます。
しかし、高校生の受験勉強用と考えると、以下のような問題があります。
学習目的であっても、スマホ禁止の学校はまだまだ多い
基本的なことにはなりますが、スマートフォンが原因である学生間の問題が絶えず、校内での使用を禁じる学校は少なくありません。
ご家庭での学習であれば使用を検討しても問題ない…と思われがちですが、ここでまた問題が。
スマホアプリの解説には、誤りがあることも
結論から言えば、スマホアプリの辞書やWeb上の翻訳・単語解説ツールは、学習には不向きです。
・語釈がアップデートされない場合がある
・そもそも語釈に誤りがあり、正されていない場合がある
・現代的用法のみを取り扱っている場合がある
こういったことを踏まえて、スマートフォンなどの多目的ガジェットを使った辞書活用は、当面は様子見をしたほうが無難と言えるでしょう。
電子辞書の真の強み
ともすると父母のみなさんより最新ガジェットに強い高校生のお子さんにとって、電子辞書の真価は伝わりづらいものだと思います。
電子辞書がスマホアプリに駆逐されなかった理由と、最新機種の強みをここに紹介しておきます。
音声学習ができる
紙ベースの辞書にはありえなかった機能、それが音声出力です。
勉強の際、単語や語法を何度も紙に書いて覚えた記憶がある保護者のみなさんも多いことでしょう。
そういった「書く」ことに加えて「聴く・口でリピートする」ことにも大いに学習効果が認められており、聴覚からも学べるのは電子辞書の絶対的強みと言えるでしょう。
パソコンやSDカードで、収録辞書を拡張できる
各メーカーにもよりますが、元々収録されている辞書に加えて、別の辞書や辞書付録・追加語釈を拡張することができます。
これのメリットは、単に受験用としてではなく、例えば留学を控えたお子様がいれば対応した辞書を収録できる…などといった使い勝手にあるでしょう。
紙ベースの辞書には、どうしても「古くなる」ため寿命がありましたが、こういった拡張性をもって電子辞書は解決をみています。
複数辞書検索ができる
冒頭で記述した通り、同じ種の辞書でも何冊も出版されており、収録されている内容や語釈も微妙に異なります。
紙ベースの辞書の場合は、複数冊を持ち歩くというのが現実的でなかったため、それぞれの辞書での語釈を総合して理解するということが叶いませんでした。
これを解決したのが、電子辞書の存在です。
より学習内容の偏りをなくし、様々な試験の傾向に対応した理解を深めるのに役立ちます。
百科辞書収録の機種で、電子辞書への興味をひく
紙ベースの辞書が主流だったときに学生であった皆さんは、「手の慰みに辞書を引いてみた」経験がおありではないでしょうか。
辞書への主な興味は、そういった経験によって引き起こされるものです。
また、勉強のスキマ時間にふと言葉をひいてみるのは、受験後の大学生活・社会人生活に役立つ教養を育てる事にもつながります。
そういった視点から、百科事典収録の機種を選んでみるのもよいでしょう。
以下には、後にはなりましたが、いよいよ本格的に機種をピックアップして紹介していきます。
受験生支持率No.1!カシオ「XD-K4800」
高校入学から難関大学受験生まで、幅広い層に圧倒的支持を得ている機種です。
特徴をそれぞれ紹介していきます。
センター全教科に対応
この機種の特徴は、辞書収録にとどまらず、受験勉強の現場で採用されているセンター試験対策用のテキスト・過去問題を収録している点にあります。
ともすると、この1台だけで学習を完結してしまうことも可能です。
英語・国語以外の教科も強力にサポート
収録されているのが英語・国語辞書にとどまらず、地歴や公民・日本史や世界史などから数学の公式にいたるまで、あらゆる教科を網羅しているのが最大の強みです。
当然、これらについても英語・国語同様に試験用テキストや問題などを収録しているため、前述した「学習の完結」は全教科において十分に可能と言えます。
英語学習におすすめ。カシオ「XD-U4800」
上記機種から、さらに英語学習の機能を強化したものになります。
価格も若干安くなるので、特に英語が苦手な受験生にはおすすめの1機種です。
別売りのコンパクトな単語帳端末である「EX-word with」を使用すれば、本機種と接続していくつかの単語をピックアップ・移動中のリスニング・語釈確認などにも使えます。
古語・現代国語特化のシャープ PW-SH2
なんと、現代国語・古語辞典の収録辞書数が合計32冊!
あらゆる機種の中でも、群を抜いて収録数が多いと言えます。
現代語や語釈の変化・実際の活用方法なども詳しく調べることができ、現代文や古典が苦手な受験生にはぴったりの1機種でしょう。
大学生になっても使える!セイコーSR-E10000
一番使える辞書は何か?
という点についてネット上では様々な論議が交わされていますが、特に英文科、あるいは文系の学部に入る人にとっては、大学生になっても辞書は常に携帯しておきたいものでしょう。
そういったかたにおすすめなのが、セイコーSR-E10000。
特に英語辞書の収録数は他社に比べるとかなりのこだわりがあり、研究社から出版されている日本最高峰の英語辞書「新和英大辞典」を特別に増強して収録してあります。
文系でなくても、大学生の学習や研究においては、英語論文を読む機会も少なくありません。
そういったことを踏まえて、こういった強力な辞書を一冊携えておくのも、非常に心強いでしょう。
まとめ
電子辞書の歴史を遡ると、37年ほど。
今ちょうど高校生のお子様をお持ちの保護者のかたのなかには、初期の電子辞書を手にしたかたもいらっしゃることでしょう。
そのころの機種は、純粋に「辞書の電子化」という機能しかなく「買ったものの、使わなかった」という体験談も少なくありません。
しかし、昨今の機種は、スマートフォンやタブレットに期待されていた学習機能が存外に発達しなかったことを受けて、大きく機能を拡張しています。
電子辞書をまさに手にしてみたい受験生のみなさんも、保護者の方も、これをきっかけにぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。