紙辞書と比較した場合の電子辞書のメリットとデメリットについて

8ba5fe1a560d77db28df934a15dba297_s

高校や大学進学、就職などに際し、紙辞書から電子辞書に乗り換える方が多いのではないでしょうか。

見たい箇所を探し当てるのに大幅な時間短縮が望める電子辞書ですが、メリットばかりと言うわけでは決してありません。

便利そうに見えて隠れたデメリットを潜ませている電子辞書について、良いところも悪いところも購入前に知っておきましょう。

電子辞書のメリット

時間短縮が望める

紙辞書が電子辞書に勝る点を一つ挙げるとしたら、この要因が1番に浮上すると予想できます。

キーパッドで調べたい文字を入力し、決定ボタンを押すだけで自分の調べたい箇所が示されます。

紙辞書は調べたい箇所が示されているページを確認し、そのページを開いてからさらに、示されている箇所を調べなくてはなりません。

慣れている人であれば素早くページを見つける事が可能かもしれませんが、電子辞書に比べて紙辞書は労力のいる作業です。

課題などに使用する際は、時間短縮を狙って電子辞書を使用する方が効率的です。

すぐに壊れる事がない

紙辞書と比べて電子辞書はプラスチックなどでできているので、一定の衝撃を与えない限りすぐに壊れると言う事はありません。

紙辞書はページをめくるたびに中心の貼り付けするためのノリがダメージを負うことになりますし、触るだけで皮脂がついて変色することもあります。

直射日光にも弱く、変色や風化にも耐性がありません。

紙は数世紀先まで保管する事は可能な資材ですが、色褪せや劣化などにより、内容を紛失させてしまいます。

電子辞書の方が下手に使わない限り使いやすさが変化する事はないでしょう。

ただし機械類ですので、水などには弱いです。

注意して扱うことをおすすめします。

複数の機能などが備わっている

紙辞書には真似できない電子辞書のメリットといえば、機能の多彩さと便利さでしょう。

国語辞典・英語辞典などの他にも、電子辞書の種類によっては他国語が数種類入っているものもあり、他教科の専門語の検索や電卓・メモなどのツールを使うことも可能です。

さらに百貨辞典などには説明付きで画像が添付されていることもあります。

紙辞書は内容を増やせば増やすだけ厚さや重さが増えていきます。

電子ではないので当然の話ですが、内容をどれだけ増やしても重さに弊害がない電子辞書の方が持ち運びや機能の充実度に関しては、紙辞書より高い事が理解できます。

電子辞書のデメリット

コストがかかる

電子辞書は機械類に属しているので、紙辞書より当然コストがかかります。

良い機能を備えておこうとすれば、当然万単位のお金が流出してしまいます。

また電子機器ですから、電池などの費用や電気代と言った『買った後のコスト』のことも考えておかなければなりません。

万が一壊れた場合も、紙辞書はある程度の損壊であれば、調べる事は辛うじて可能です。

しかし電子辞書の場合、ディスプレイが一部壊れることや、キーボードが一文字打てない状態になるだけでも使用に支障をきたす場合があります。

使用可能状態を維持するために予期せぬ出費が発生するかもしれません。

電子機器であることをしっかり理解し、慎重に使用していかなくてはならないでしょう。

遊びに使ってしまう可能性がある

いろいろな機能が収納され、充実感に浸る事ができる電子辞書ですが、多機能さが弊害を生む場合が存在します。

多機能故に、ゲーム機器感覚で遊んでしまう人がいます。

学生などで、学習意欲ではなく授業に必要だからと言う理由で購入した人の中には、ツールなどの機能を使って落書きに使用したり、音楽を再生できる機能で授業中に音楽を聴き始めたりする人が存在します。

漢字検定や英語検定、単語帳など、ゲーム感覚で知識を習得する機能に関しては問題がはないのですが、便利すぎるその機能を悪用して、本来の目的から逸れた使用方法を身につけてしまうのは学習環境としてあまりよくはないと考えられます。

目を悪くする

紙辞書と違い電子辞書は電子機器なので、ディスプレイから放出される光で目を悪くする可能性があります。

特に小さい子供などは目が弱いので、影響を強く受けてしまいます。

電子辞書はスマートフォンやタブレット端末などと同じです。

過度の使用や、暗い場所などでの使用は目を痛めるので、十分に気をつけて使用することをおすすめします。

長時間の使用を避け、ディスプレイを見るときは専用のメガネをかけるなどして、なるべく目を傷つけないようにしながら使用しましょう。

紙辞書に適した方

長時間辞書を使用する方

長時間続けて使用したいと言う場合は、紙辞書を使用する方をおすすめします。

時間を気にせずに調べる事がある、趣味で使用したいと言う場合は、辞書を使う理由に期限などの制約がないため焦らずのんびりと紙辞書を用いると良いでしょう。

電子辞書はどちらかといえば、急ぎの用があり使用しなければならないときに使用することをおすすめします。

使いづらさはありますが、家事や仕事の片手間に、休憩時間に、休日の余暇などに、のんびりと使用することで、心を落ち着けたり、新たな派生知識を身につけたりする事が可能です。

どちらかといえば、趣味などで使用することをおすすめします。

小さい子供など

小学校などで電子辞書が普及していないのは、紙辞書が使用されているからです。

やはり小さい子供の目の劣化などが心配されるので、紙辞書を使用する方がよいと思われます。

それに、紙辞書は昔から使用されてきた検索の方法でもあります。

現代のようになんでも電子機器で調べて解答を求めるより、伝統的な検索の仕方を学んでおいてほしいという考えもあります。

読書の感覚も身につきます。

ディスプレイでない活字を身近に感じることで、小さい子供などに読書への抵抗感を無くさせ、読む意欲を掻き立てさせる事も可能です。

知識をしっかりと身につけたい方

紙辞書は一つの単語を調べるだけで、電子辞書の倍ほどの時間を消費します。

しかしこの消費の時間が、調べた内容についての知識を頭に残しておいてくれるという意見もあります。

電子辞書のように数秒で発見した答えを覚えておくのはかなり大変です。

ところが紙辞書で調べた場合、苦労して発見したという感覚が頭に残っています。

その感覚を頼りに頭が答えを覚えており、調べた内容を引き出すのに有効な手がかりとなっているのです。

電子辞書に適した方

迅速に答えを知りたい方

例えば授業中に急に当てられ意味を聞かれたとき、子供に質問されたとき、テレビで自分の知らない単語が出てきたときなど、迅速に答えが知りたいという場合に、電子辞書を使用することをおすすめします。

電子辞書を使用することによって、迅速に対応を取る事ができます。

上記のような状況で紙辞書を使用する場合、時間がかかってしまうと良くないのは目に見えています。

電子辞書の大きなメリットは検索時間の大幅な短縮ですから、そのメリットを存分に発揮できるこのような状況で、使用することをおすすめします。

使用時間が短い方

これは上記にも対応しますが、あまり長時間利用をしない方に使用をおすすめします。

長時間の利用で目を痛めてしまう事があるので、なるべく明るいところで、できるだけ早く利用を終えるようにしましょう。

機能を併用したい方

多機能である電子辞書のメリットは、複数の機能を一台で行えるということです。

辞書を引ながら電子辞書内にメモを取ることも可能ですし、意味がわからなかったものについては百貨辞典などを用いて二重検索もできます。

最近の電子辞書は一つの単語に対して収納されている複数の機能が同時に検索結果を表示してくれるものもあります。

機能の多彩さは紙辞書にはない大変魅力的なポイントです。

使用するにあたって機能を組み合わせれば、新たな知識も身につける事が可能になるかもしれませんね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

紙辞書の比較を用いて、電子辞書のメリットとデメリットと抽出してみました。

どちらが優っているかは一概に言うことはできませんが、併用して使用することで利便性が増します。

特に電子辞書は使いやすく軽いので、世代を超えて家族全員が使用可能です。

紙辞書はあるけど電子辞書が家にない方などは、購入を検討してみてはいかがでしょうか。