英語学習で効果的な電子辞書の使い方
英語学習と言ったらCD、テキスト、英語検定など、様々な方法が思い浮かんできます。
しかしながら、実際に学習したとしても、多くの場合は実践活用できないことが多く、本当に英語学習の効果が得られるということは稀なのです。
しかも、そうした方法という物は、電子辞書一つで大抵のことは学べてしまいます。
本記事では電子辞書を最大限に活用した英語学習について記述していきます。
英語学習真っ只中の学生から、仕事のツールとして英語を必要とする社会人の方、生涯学習として学ぶ高齢の方までにおすすめできる学習方法ですから、ぜひ、活用してみてください。
電子辞書選び
電子辞書で英語学習すると言っても、その電子辞書に英語辞書がなければ話になりません。
そして、電子辞書には他にも気を付けるべき点があるのです。
それは英英辞書が入っているということです。
これは「おすすめ」というよりも、本当に英語を身に着けるには「必須」だと言えます。
基本的に中に入っている辞書というのは、多くの家電量販店などでは値札のあたりに対応辞書の一覧が掲載されているものですし、そうでなくとも店員さんに声をかければ、快く対応してくれるはずです。
英語学習について
ここで、「なぜ英英辞書なのか?」という疑問を抱いた方もいらっしゃるかと思います。
その理由は、2つあります。
一つ目に、英語学習で求めている物が関係しています。
誰もが語学を行う際には、「その言語を運用できるようになる」ことを目標にしているはずです。
英語を聞いて理解できて、自分も英語で話せるようになりたい、というように考えて学習しているはずです。
そして、二つ目の理由になりますが、「英語の運用に必要なことは英語のみである」ということです。
結局、英語の運用段階になると、英語のみが必要で、それ以外のことは何ら必要とはしなくなるということです。
なぜ、英英辞書なのか?
普通、電子辞書という物を利用する際には、分からないことを明らかにしたいという思いが前提にあり、そのことは特に自国、あるいは母国の言語に限られています。
そのため、私たちが英語学習に用いる際にも、英単語を日本語訳したり、日本語で英単語を探したりすることが多いかと思います。
しかしながら、それで身につくのは、英語の翻訳能力であって、英語運用能力ではありません。
つまり、「英語を日本語で説明することができるようにはなるけれど、英語を英語で説明することはできない」という単純な問題にぶつかることになるわけです。
この日本語を挟んだ関係から変化させる方法こそ、英英辞書というわけです。
それで、英英辞書が必要になるというわけです。
実は当然だった?語学の捉え方
それでも英英辞書、すなわち英語のみで書かれた辞書では、何もわからないのではないか、と考える方もいらっしゃるかと思います。
確かにその通りです。
はじめから英語のみというわけにはいきません。
当然ながら、英語翻訳能力も求められてきます。
しかしながら、重要なことは、英語翻訳能力を鍛えるところで、学習が「止まっている」ということなのです。
私たちが小学生の低学年のころ、初めて辞書を見た際のことを思い出してほしいのです。
確か「国語辞書」という辞書を使っていたかと思います。
そして、その内容という物は、国語で習った漢字や、漢字を使った単語を日本語で説明している物だったと思います。
実は私たちが日本語を学ぶ際にも、「日本語によって日本語を説明したもの」を使って勉強していたのです。
だとすれば、「英語によって英語を説明した」英英辞書で勉強するというのは語学の基本として、当然のことと言えるでしょう。
そして、その学びは「漢字翻訳能力」だけでなく、「漢字運用能力」にもつながっていたはずです。
英英辞典での学びのどこが異なるのか?
さて、ここで英英辞典での学びの違いがどこにあるのか明確にしておきます。
私たちの従来の学習法は、「英語を日本語で理解できる」という状態になって、満足していました。
つまり、「英語で言われたことが日本語で理解できればよい」ということでした。
その際には、英和辞典か和英辞典によって理解していたはずです。
これで理解できることは、英語の日本語における意味、あるいは日本語の英語における意味の何れかということ。
加えて、その英単語を用いる例文などになるというわけです。
一方、英英辞典での学びが加わると、「英語を英語で理解できる」という状態になるので、「英語で言われたことが、別の英語で理解できる」という状態に変化します。
すると、必然的に類義語が用いられることになり、その影響で類似する語彙が集中することになります。
また、用いられている語彙の変化によって英語的なニュアンスの変化が明らかになります。
それだけではなく、英語で説明する際に用いる語句という物は、比較的に難易度の低いものになりますから、日常的に用いられるような語彙が集中するようになります。
こうなると、英語の運用能力、すなわち豊富な語彙能力や日常的に用いるべきニュアンスの異なる語句判断能力、日常的に運用する低難度の語彙力が培われることになるのです。
つまり、それまでの例文という広く無秩序な語彙能力や常に日本語を必要とする英語運用能力から、英語のみでも理解できるだけの類義語の語彙能力やニュアンスや難易度による語句判断力が身につくように学びが変化するというわけです。
どのような方法で学べばよいか?
それでは、学びにおける英英辞典の用い方に入りましょう。
とは言え、最初はいつも通りの学び方で構いません。
英和辞典や和英辞典で英単語や英文を訳してみましょう。
それによって、一通りの意味が理解できるでしょう。
この段階では、まだ「日本語における理解」に留まっています。
次は、英英辞典で英単語を拾っていきます。
すると、その際の英語の説明は「日本語における理解」の説明と一致するようにならなければなりません。
ここで、英英辞典での説明を英和辞典や和英辞典で再び調べる必要が出てきます。
つまり、英和・和英辞典から英英辞典に移り、そこから更に英和・和英辞典で調べるという学習方法になるわけです。
すると、出てくる語句が高い割合で重複するようになり、記憶する際の反復作業に自然と結びついて、理解力とともに記憶力も補正されることになるのです。
だから、英語運用能力が必然的に高まるのです。
なぜ電子辞書なのか?
ここで電子辞書である必要性が明確になってきます。
つまり、できるだけ効率よく、辞書を展開する必要が出てくるわけです。
それも、英和・和英・英英の三種類。
普通、学習机に辞書を広げる場合、1冊~2冊が限界で、それ以上広げようとすれば、学習スペースが削られるだけでなく、本が体から離れてしまうことになり、集中力や学習効率が低下することにつながってしまうのです。
電子辞書では、その心配は必要ありません。
しかも、最新の電子辞書のほとんどは音声機能付きになっていますから、リスニングや発音練習にさえも用いることができるというわけです。
もっと学ぶには?
そう、電子辞書の多くは音声機能が付いています。
それだけでなく、少し高めの電子辞書では英会話講座やラジオの音声がそのまま入っている物もありますから、それを利用すると更なる英語学習につながるでしょう。
さらに、最近の電子辞書には文法辞書を標準装備している物もあります。
こうなると、当然ながら文法学習についても用いることができるわけです。
つまり、電子辞書があるだけで、英語運用に必要な、語彙力や翻訳能力、文法理解や聴きとり・発音といった能力全般が身に着けられるというわけなのです。
まとめ
まとめると、次の3点になります。
1.電子辞書だけで英語運用に必要な能力が十分に養えるということ。
2.学習は、英和・和英辞書から英英辞書を挟んで、英和・和英辞書という方法を用いること。
3.更に学びを深める際には、音声機能と文法辞書を利用すること。
この方法を用いて、ぜひとも英語を自らの力にし、今後の英語運用へとつなげていっていただければと思います。