記憶という観点から探る英語学習の方法!好きな教材で繰り返し勉強していこう!
英語に限らず何かを学習する上で土台となるものが記憶です。
国語では感じや文法を覚えなければいけませんし、応用的な学問である数学でも規則を把握しなければいけません。
もちろん英語の場合は英単語を覚えなければ一言も発することができないでしょう。
特に英語は意味を持つ語を組み合わせて文章を作る事になるわけですから記憶の力がより重要になってきます。
ということで今回は英語学習について記憶という観点からみていきましょう。
記憶が保存されているのはどこか
私達は記憶と呼べるようなものをもっています。
昨日行った場所の光景ややったことを思い出せますし、小さい頃の印象的な出来事も生き生きと思い浮かべることができるでしょう。
そして別々の人生を歩んでいるA君とB君では別々の記憶が保持されており、同じときを共有でもしていない限り同じ記憶をもってはいないのです。
つまり記憶はそれぞれの人物固有の細胞に保存されているといえます。
そこで疑問として浮かぶのが「私達のどこに記憶が保存されているのか」という問題です。
まず、記憶は手にとって触れたり口で咀嚼して味わえたりするようなモノではありません。
かといって完全に空想の産物かというとそうではなく、現実で経験したものから作られた映像や音声だったりします。
よくよく考えてみると記憶というのは言い表すことが難しい概念といえるのかもしれません。
ともかく、この記憶は私達の体の司令塔としての役割を果たす「脳」に格納されているといわれています。
特に記憶というと脳の部位である「海馬」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
テレビなどでは定説のように「記憶は脳の海馬という部分に保存されている」と述べられたりするものです。
ですが、海馬はあくまでも損傷したり萎縮することで記憶機能が低下するということを示すだけだったりします。
もし海馬が記憶の想起を担当している部位だった場合、記憶自体はどこかに保存され続けているのかもしれません。
実のところ、どこに記憶が蓄積されているのかはまだ明確に分かっていないのです。
脳全体が記憶している可能性
2017年に提唱された説では「脳自体が記憶」というものがあります。
人間ほど複雑な仕組みをもたないプラナリアなどの生物にも記憶があるかのような振る舞いが見られるのですが、もし彼らが記憶をもっていたとしたら。
それは何より海馬を始めとした脳の部位に記憶が保存されているわけではなく、細胞自体が記憶をしていると考えることができるわけです。
脳の研究が進む事で様々なことが分かってきましたが、未だ正確に断言できるほど記憶については解明されてはいません。
ですが記憶をどのように強化していくか、という使い方についてはいくらか判明している形です。
正体不明の記憶ですが、英語を学習するためにとりあえず上手く使うことを考えていきましょう。
記憶の3つの分類
捉えるのが難しい記憶ですが、これは心理学や神経学において3つに分類されています。
どちらも独自の用語を使用していますが意味的には近似的なものなので、より分かりやすい心理学のほうを確認しておきましょう。
●感覚記憶感覚的な記憶を指します。
意識されることのない記憶で、注意を向けることで短期記憶となります。
●短期記憶数十秒ほど保持できる記憶で、一度に記憶できる量は少なくほとんどは消えていきます。
●長期記憶特に注意を向けられた短期記憶は長期記憶となります。
その期間は数十年単位にも及び、他の記憶とは一線を画すといえるでしょう。
英語を学習するときの記憶の流れを考えてみましょう。
まず英単語を視覚や聴覚で感覚記憶として保持し、その感覚記憶へと注意を向けることで短期記憶として把握されることになります。
そしてその短期記憶へより注意を向けることで長期記憶となり、いつでもその英単語の意味を思い出すことができるというわけです。
長期記憶へ記憶することが重要
感覚記憶は直ぐに消えますし、短期記憶も数十秒で消滅してしまいます。
もし短期記憶として英単語を詰め込んだまま試験を受けたとしたら点数は良いものではないでしょう。
それよりも目指すべきは長期記憶へ記憶を流し込むことです。
これは英語の学習に限らず、国語の漢字や数学の法則を覚える上でも大事なことといえます。
では全ての記憶を長期記憶に入れてしまえば良さそうなものですが、なかなかこれは上手く行きません。
もし誰もが長期記憶に自由に記憶を入れ込むことができれば試験の成績に差が出ることはないでしょう。
ではどうすれば長期記憶に記憶をとどめることができるのかというと、それには少しコツが要るのです。
繰り返しによる学習
長期記憶には「忘却」という性質があり、時間による減衰や上書きによる消去、またインデックスが無くなる事で検索できなくなるといった説が唱えられています。
いずれにしても共通しているのは「使わなくなったから」ということができるでしょう。
ということはどうやら「使っていれば覚えていられる」ということができそうです。
英語を学習する上で長期記憶に英単語や文法などを保持することが何より重要なことなのですが、それを実現するには常に使う必要があります。
常に英語の記憶を使っていけば自然と長期記憶化しますし、また忘却しにくくなるわけです。
つまるところ「英語を学習するには常に使っていれば良い」ということになります。
とはいっても勉強は大変
勉強すれば何事も上達していくものですが、私達はなかなか取り組めないものです。
取り組んだとしてもその内に壁にぶち当たったり飽きてしまっていつの間にか勉強のことは忘れて遊んだりサボったりしてしまいます。
そう、何と勉強は大変なのです。
一説によると私達の集中力は15分程度しかもたないといった話もあります。
飽きてしまうからこそ勉強は進められず、英語の学習ができないわけです。
苦しいことを長時間続けるように私達はできていないともいえるでしょう。
では英語を学習することは遠く険しい道なのかというとそんなこともありません。
より正確に言うなら学習するような気分で勉強せず遊ぶように勉強すれば良いのです。
好きなものなら楽しく勉強できるはず
例えば面白い漫画を読むとき、続きが気になって気になってついつい次の巻にも手が伸びるものです。
そして気付いたらもう夕方、なんて日もあるかもしれません。
これは小説や映画、アニメやその他の趣味についても言えることです。
つまるところ、私達は夢中になれるものならいくらでも時間を費やすことができるといえるでしょう。
そこで試してみたいのが、そういった趣味に英語を取り入れることです。
映画であれば英語字幕を表示してみたり、漫画であれば英語版に挑戦してみたりするのも良いでしょう。
時分の好きなやり方で学習を進めよう
ここは学校ではありません。
ということは授業時間が設定されているわけではなく、またそりの合わない教師も存在しないのです。
英語の教材だって決められていなければノルマもありません。
つまり英語学習をする方法は完全に自由なのです。
授業時間も日によってまちまちで構わなければ教材もゲームや英語字幕の動画で構いません。
自分の好きなように勉強を進めていきましょう。
とにかくストレスなく勉強できる方法なのでおすすめです。
まとめ
記憶という観点から英語学習についてみてきました。
私達には感覚記憶・短期記憶・長期記憶という記憶が存在しますが、学習する上で大切なことは長期記憶化することです。
また集中力が切れるのは15分ほどという説もあるため、飽きさせないようにする工夫もすると良いでしょう。
というわけで自分が好きな事を教材として、自分が好きな時間に勉強をすることをおすすめします。
自由に快適な環境での勉強はむしろ楽しいものになるため、趣味で遊ぶような感覚で勉強していけるはずです。