電子辞書、お子さんの高校生活に本当に必要? 成績は伸びるの?

高校生の子どもをお持ちのお母さん、そろそろ電子辞書を買い与えるかどうかで悩んでいませんか。

学校から購入を勧められたり、周りの友達がみんな持っているなんて話を聞くと、うちも買ってあげなきゃいけないのかしら?

という気持ちになりますよね。

安くても数千円、高価なものでは数万円もする電子辞書、決して気軽には手が出せません。

電子辞書を使うことで子どもの成績が上がってくれるなら、背に腹は変えられませんけどね。

でも、すでに紙の辞書を持っているのに、本当に電子辞書が必要なの?

私の時代は電子辞書は誰も持っていなかったし、持っていなくても平気だったのに。

そんなお母さんと、あなたのお子さんの意志決定に役立つ情報をまとめました。

なぜ電子辞書が必要なの?

紙の辞書は持ち運びが重労働

中学校で一般的に使用する辞書は、国語辞典、漢和辞典、英和辞典、和英辞典の4つ。

さらに普通高校では古文の授業がありますので、古語辞典が増えます。

あなたのお子さんは電車通学ですか?

自転車?

それとも徒歩?

高校生になると、図書館や学習塾など、学校と自宅以外で勉強する機会も増えるでしょう。

今私の手元に国語辞典がありますが、重さは730グラムです。

これを4~5冊持って歩くということは、辞書だけで3キロ以上の荷物になってしまうわけです。

これだけの荷物を抱えて毎日移動することを考えたら、気の毒になってしまいますよね。

電子辞書には、この紙の辞書5冊文がまるまる入っています。

(実際には5冊分どころではないですが。)重さはたったの300グラム。

形状も、スマートフォンと似たようなもので、鞄の中で場所を取りません。

手軽に持ち運べることが、電子辞書の一番のメリットです。

授業中はスマホ禁止の学校多し

スマートフォンと同じ大きさ?

それならスマートフォンで代用できないかしら。

うちの子にはもう持たせているし、普段の調べものには活用しているみたいだけど。

お母さん、授業中はスマホ使用禁止の学校が多いですよ。

机の上に出しておくこともタブーです。

ネットにつながっているスマホの世界は誘惑がいっぱい。

友達とのメールのやりとりや、動画の視聴の誘惑にお子さんは勝てるでしょうか。

電子辞書については、授業中の使用を認めている、むしろ推奨している学校も増えてきています。

辞書を引く=スピード勝負の世界へ

小学校・中学校までは、言葉の意味を調べる行為そのものが勉強の1つです。

辞書の引き方、文字の配列を覚えるところから始まり、「わからなかったら辞書を引く」習慣をつけていくわけです。

また、紙の辞書の場合、目的の単語を調べた時に、その前後の他の単語が自然と目に入ってきます。

ぱっと開いた1ページに書いてある情報量は、さすがの電子辞書も紙の辞書には敵いません。

「こっちの言葉はなんだろう?」「説明文に知らない言葉がある。

その意味をさらに調べよう」こうして子どもの興味、知識が倍に倍になっていくわけです。

小中学校ではそのほうが良いでしょう。

しかし、高校生になったら、そんな悠長な調べ方をしている場合ではありません。

「この言葉の意味を説明しなさい」などという問題は、テストでほぼ皆無と言ってよいでしょう。

気が遠くなるような英語の長文問題。

暗号を解くような古文漢文のオンパレード。

高校生の目指すところは、辞書を引く行為のその先にあるのです。

普段の勉強で、わからない言葉を調べたり、ど忘れしてしまった漢字の確認には、極力時間をかけていられません。

たとえば、電子辞書で「あ」と入力すると、候補の言葉が自動で検索され「愛」「会う」などが表されます。

2つめ、3つめの文字を入力すると搾り込まれていきます。

国語辞書で説明しましたが英語や、他の辞書でも検索方法は同様です。

調べたい英単語がなかなか見つからず、辞書のページを行ったり来たりしたことはありませんか。

候補を示し、絞り込んでくれる電子辞書のスピードは絶対的です。

電子辞書を使って成績は上がるの?

勉強しない人は何を使っても同じ

いくら電子辞書を買い与えても、誰でもすぐに成績が伸びるわけではないです。

かっこよく持ち歩くだけだったり、机の上に放りっぱなしでは、意味がありません。

逆に、紙の辞書しか使っていない高校生でも、一気に成績を伸ばして難関校に合格していくケースもあります。

慶応義塾大学に現役合格した「ビリギャル」ちゃんの話は有名ですね。

ただ、既に述べたとおり、1つの単語を調べるスピードそのものは、紙の辞書は電子辞書に敵いません。

電子辞書を駆使してより効率的な勉強ができた子が成績を伸ばしていくのです。

日本人に求められている能力が変化

2020年から大学入試センター試験が劇的に変わるのをご存知ですか。

選択マーク式の試験は廃止され、新しく導入される「大学入学希望者学力評価テスト」では記述式の問題が増えます。

いわゆる「お勉強が良くできる子」が褒められる時代は終わりました。

高校生に求められているものが、思考力や表現力を重んじるものに変わってきているのです。

これを受けて、各学校でも、友人どうしで討論をしたり、英語で日記をつけたりといった勉強法が取り入れられています。

お母さんの学生の頃には、ちょっと想像できないレベルですよね。

記述式問題が増えるということは、語彙力がない場合に「ごまかし」が利きません。

漢字のミスが多ければどんどん減点されるでしょう。

もともと頭の引き出しにたくさんの言葉が入っていなければ、アウトプットすることは絶対にできないのです。

電子辞書をフルに活用して語彙力、自己表現力のアップにつなげていきたいものです。

売場に行って使ってみよう

うちの子は頑張れそうだから、電子辞書を買ってあげようかしら、という気持ちになったお母さんに。

まずは、家電量販店でも文具店でもいいです、売場に行って使ってみましょう。

想像していた電子辞書のイメージと違ってびっくりすることと思います。

私たちの時代はモノクロ液晶が当たり前、小さくて事務的で地味な画面でしたよね。

今はカラー液晶がほとんど。

その画面の美しさは、パソコンやスマホに引けをとりません。

まずは試しに使ってみましょう。

先ほど説明したような、電子辞書の軽さ、言葉の絞り込みのスピードを体感してみて下さい。

辞書以外にも、様々な機能が備えられていることもわかるでしょう。

じゃあ、どれを選んだらいいの?

悩みますね。

電子辞書には大きく分けて、学生向けと一般向けがあります。

国語辞書、英語辞書などの中には、両方に共通して収録されているものもあります。

学生向けには国語、英語でも収録されている辞書の種類が多く、よりたくさんの単語を網羅しているといえます。

「せっかく引いたのに、調べたい言葉がのっていない」のではかわいそうですね。

ちなみに、一般向けの辞書にはどういった特徴があるのかちらっとご紹介。

薬科辞典や冠婚葬祭のマナー、全国の方言一覧など、お母さんが思わず使ってみたくなるコンテンツが満載です。

ただ、お子さんの勉強にはほとんど不要の内容ですので、学習用に特化したほうが良いでしょう。

ではもう一度商品の棚を見てみてください。

単に学生向けといっても、年齢層に応じて「キッズ辞書」「小学生用」「中学生用」「高校生用」とあるから驚き。

高校生向けのものも、複数あります。

購入の候補になったもので、お試しができるものがあれば、ぜひ使ってみてください。

電子辞書の仕様と候補の商品、値段を確認したら、いったんお帰りになっても良いでしょう。

お友達は何を使っているかチェック

電子辞書市場で売れ筋の商品のうち、中高生向けにより特化しているのはカシオのエクスワードシリーズだと言われます。

対抗馬の、シャープのブレインシリーズは社会人向けのほうに力を入れているとの情報も。

しかし、ブレインシリーズにも、高校生向けに作られているものがあります。

仕様を確認しましたが、備えている機能やデザインにそれほど大きな差はないように感じました。

お子さんの周りにすでに電子辞書を使っているお友達がいますか?

いるのであれば、持っている機種や使い勝手を聞いてみてもいいかもしれませんね。

お友達のおすすめのものであれば、有効な使い方を教えてもらったり、お互いに学力を伸ばしていくことができます。

なんといっても、お子さんのやる気を引き出し、使い込んでもらうことが重要ですものね。

まとめ

電子辞書は、給食費をごまかしてでも買ってあげたほうがよい、とまでは言いません。

「必ずではないがあったほうが勉強が効率的」「成績が上がるかどうかはお子さん次第」「でも昔とは違うんだ」ということをお話しました。

いかがでしたでしょうか。

興味を持っていただけたら、気軽に親子で売場に足を運んでみてくださいね。

お子さんの高校生活がより充実したものになりますように。