電子辞書は「軽薄」だけど驚きの進化をとげています。
電子辞書のよさは、なんと言っても場所をとらないところにあります。
まだ電子辞書がこんなに安くなかった時には、大学生は「第2外国語」なるものを学ばなければならず、辞書を2冊、リュックの中に入れて通学していました。
あれは若かったからできたことなのかと思います。
今は、すぐれた電子辞書がたくさん出ているので、それを使うことがおすすめです。
荷物がぐっと減りますよ。
買ったのはシャープ BrainSB-3
20年くらい前に電子辞書を買ったときには、画面もモノクロで、ボタン電池を交換して使うものでした。
それでもかなり便利だと思って買ったのです。
普通の英和辞典のほかに、プロユースの英和辞典、英英辞典、国語大辞書、漢和辞典がプリセットされていました。
液晶を割ってしまったことをきっかけに、2016年秋に買った電子辞書は、びっくりするほど充実しているものでした。
電子辞書は、高校生向けが売れるようですが、どうせならおとなはおとなの辞書を買おう、と考えて決めました。
なぜか「生活系重視」の「医者からもらった薬がわかる本」などの系統には目が行きませんでした。
在宅で仕事をするなら、もう一度、言葉のことを知る必要もあるはずだ、とも思い、少々ふところは寒くなりましたが、買ってしまいました。
ちなみに、機種はシャープのBrainSB-3です。
「大学生におすすめ!」というディスプレイが気に入ったのです。
電池は充電
まず、電池はリチウム充電池になっており、ボタン電池を買い置きしておく必要がなくなりました。
AC電源さえあれば、充電し、使うことができます。
コンピュータなどのUSB端子も利用できます。
日本語と向き合うための資料の数々
三省堂の「スーパー大辞林ver.3.0」が収録されています。
「大辞林第三版」に増補改訂を加えた電子辞書独自のものです。
これで、あらかたのことに対する説明ができます。
そのあたりは「広辞苑」などと同様の編集方法です。
この「スーパー大辞林」に加えて「四字熟語辞典」、「故事ことわざ辞典」が収められています。
また、コロケーションと言って「将棋は『指す』だが囲碁は『打つ』」というような、結びつきの強い慣用的な言い回しの辞書がついています。
たくさんの人が読むブログなどの原稿を書くときに便利だそうです。
変な発言をしないように気をつけて、活用したいと思います。
あと、私たち「オバサン」がつい苦手としてしまうカタカナや外来語・略語の辞典や、反対語の便覧もあります。
あと、「漢字源」(漢和辞典)「反対語便覧」も収録されています。
これだけあれば、がんばれそうです。
英語から逃げないために
英語を読む生活から離れてしまうと、つい逃げ腰になります。
ふと買ってきた輸入食品、シールは貼ってあるけれどくわしいことはわからない。
そんなときに電子辞書があると、すぐに調べることができます。
英和大辞典が入っているので、かなり心強いものがありますね。
私たちはさほどむずかしいことをしているわけではないのですが、やはりプロユースの辞書は、違いますね。
訳文や文例がわかりやすく幅広いです文例がたくさん載っていたり、異義語がたくさん載っていたりします。
英語では楽器のことをinstrumentと言いますが、これは、普通の高校生向けの辞書ではこういう用例はカットされてしまうと思います。
ウィキペディアに甘えない
ブリタニカ国際大百科事典が入っている、というのが今回いちばんうれしかったことでした。
あの大きな百科事典、しかも図書館などで1冊よいしょ、と持ってくる手間があったものが、手のひらに乗るということがうれしくなってしまい、いろんなことがらを引いて遊んでしまいました。
何かというとウィキペディア、となりがちなこのごろですが、堂々と出典を書ける、信頼できる百科事典を、そばに置いていたポーチから、すっと取り出して引けるのなら、ものを書いていくことにも自信がもてるようになるのではないでしょうか。
写真の数も多く、イメージも広がる百科事典。
単語に辞書の中でのリンクがはってあって、「この人はこの人と関係があるんだ」みたいな、ディクショナリー・サーフィンもできます。
ただ、百科事典はやや「ナマモノ」的なところもあるので可能な限りのアップデートを希望します。
有料であっても、ネット経由でできるなら、新しい情報が望まれるに違いないので、ぜひそうしていただきたいと思います。
就活の強い味方!
音が出ます。
これは最大の驚きでした。
これは大学生さん向けの辞書です。
就職に有利な英語の資格試験に関して、正確な発音を習得しなければならないので、そのための機能です。
TOEIC、TOEFLの点数向上に向けて、練習のできるテキストがいくつも入っています。
フリーの身分でこの資格が必要だとわかったら、チャレンジしてみようかとも思うようになりました。
また、当然のことですが、ヘッドホン端子がついていますが、付属のヘッドフォンはありませんので、ご自分のを使って勉強するようにしましょう。
「内定勝者合格実例集セオリー」「敬語早わかり辞典」「社会人のマナー」もついています。
仕事の時の英語は命がけ
一般的なビジネス英語は、結局あまり縁がなく過ごしてきてしまいましたし、たぶんこれからもそういう生活の中には入らないでしょう。
その中で、これだ!
と思って見つけたのが「世界中で通じる!
製造現場の英語」でした。
製造の仕事は、はたで見ていても、命がけのものだと思います。
そういう時に、意思の疎通が行かなかったら、死人が出るかもしれない、そういう仕事す。
残念ながらこの本から音声は出ませんので、これを頭の中に叩き込んでおいて、大きな声で叫ぶといいと思います。
外国旅行の壁を破る?
でも、「日常生活英会話手帳」は頼れそうです。
特に、私は、英語で自分の体調を語ることを学んでいませんでした。
私たち世代の英語は、文法中心主義でしたから。
また、ビジネスや旅行で、従来「指さし」で会話をしていたことが、タッチペンのクリックひとつで現地の言葉で「音声言語」として話ができます。
この「音声言語」をまねっこして、話をしてみます。
どうにもならなかったら、音声そのものを聴いてもらいます。
ちょっと、英語圏に行ってみたくなりました。
また、音の出る旅行会話集もどっさり用意してあります。
買ってくれて、ここでご縁ができたのだから、就職してからも使ってほしい、という電子辞書からの願いが伝わってきます。
旅行会話があるのは、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ハングル(韓国語)、中国語と多彩です。
全部音が出ます。
ありがたいことです。
パズル好きな方には
将棋のアプリもあるそうです。
この電子辞書には「ナンプレワールド」所収。
小ネタも満載
手書きメモ、電卓もあり、著作権が切れた日本の名作「青空文庫」を入れておくこともできます。
オプションで多言語辞典に
あれ、ドイツ語やフランス語やイタリア語やスペイン語や中国語の辞書がない、と思われた方は多いと思います。
実は、別売のSDカードで、提供されています。
オプション料金は払わなければなりませんが、幅広い言語で研究をされている方にとってはうれしいサービスだと思います。
まとめ
まさかの百科事典所収も含めて、電子辞書も機能が長足の進歩をとげています。
ちょっとでもわからないことがあったり、心にひっかかったりしたことがあったらこまめに辞書をひくようにします。
そういうふうに、ひと手間かけることで、自分の書く日本語が、少しでもまとまっていく、また自分の知識にひとかけらの世界が増えていく。
そんなふうに思って、これからも電子辞書とつきあっていこうと思います。