韓国語を勉強するためのレベルにあった電子辞書の選び方

CANON 電子辞書 韓国語対応モデル WORDTANK A504

語学を勉強する時には辞書は欠かせません。

でも、紙の辞書はかさばるとともに、検索しにくい欠点があります。

また、発音機能など電子辞書にしかできない機能もたくさんあります。

でも、韓国語はアルファベットではなく、独特のハングルで書きます。

なので、語学の習得レベルにふさわしい電子辞書を選んだ方がよいでしょう。

ここでは、韓国語をよりよく学ぶために知っておくべき電子辞書の選び方をまとめてみました。

韓国語を学ぶための電子辞書を選ぶには

韓国語の習得レベルは人によって様々で、習得レベルによってできることが決まってきます。

なので、電子辞書も習得レベルや韓国語でやりたいことを念頭に置いて選ぶのがよいです。

ここでは、レベル別に選び方を整理してみました。

なお、各レベルに共通する点として、キーボード部にハングル字母の表記がない機種を選ぶのはやめたほうがよいです。

各キーにハングル字母の表記がない場合、上級者であっても検索が事実上不可能だからです。 

ごく初級者向け

韓国語を学び始めて間もない人が該当します。

韓国語を学ぶつもりはなく、ドラマやKポップに出てくる文字情報を少し知りたい人もここに含まれます。

このレベルであれば、ハングル字母として何があるのかがよく分かっていない人も多く、紙の辞書を引くのも困難なレベルでしょう。

そんな人に必須なのが、「手書き入力対応型」パネルがある電子辞書です。

手書き入力対応型パネルがあることで、ハングル字母を知らなくても見よう見まねで入力でます。

これを繰り返しているうちに、だんだんと単語を知っていくことができます。

初級者向け

韓国語を少し学び、何百語かの単語や決まりきった表現を知っている人が該当します。

このレベルであれば、ハングルの成り立ちや字母を分かっているので、手書き入力対応型パネルがなくても構いません。

でも、語彙が絶対的に不足しており、多くの場合は発音もままなりません。

このレベルで韓国語を覚えるためには、ネイティブスピーカーとの会話は欠かせないので、会話力強化のため韓国に旅行することも多いと思います。

そのときに、語彙や発音の問題でコミュニケーションができないと、学習の意欲が減ってしまいます。

よって、このレベルで必要なのは、発音機能が充実したものがよいです。

電子辞書の中には、ネイティブスピーカーが録音した単語や文章が豊富に収録されているものもあります。

初級者レベルの人は、単語や文章の録音例が豊富なものを選ぶことで、旅行などでネイティブスピーカーと話をするときにピンチをしのげるような機種を選ぶのがよいです。

中~上級者向け

中級者は、例えば、平易なまとめサイトを読むことができ、韓国に一人旅に出ても最低限のコミュニケーションができる人が該当します。

また、上級者は、例えば、新聞を読むことができ、韓国で韓国語のみで日常生活を送れますが職場で韓国語だけを使って仕事をするには足りないレベルが該当します。

このレベルで不足しているのは、文法知識です。

いくら単語や定型表現を知っていても、文法的な知識がなければ、韓国人を相手に失礼がない表現を選ぶことは難しいです。

また、読んで理解するだけでなく、文を書く能力もこのレベルになると求められます。

なので、中級~上級者は、きちんとした文法に則った韓国語の用例を豊富に記載している辞書が収録されている電子辞書を選ぶのがよいです。

また、韓国語で韓国語の意味が書いている「韓韓辞典」(要は英英辞典の韓国版)が収録されていればよりよいです。

超上級者向け

超上級者は、例えば、韓国語の小説や詩などを解釈することができ、日常的に韓国人を相手にビジネスをしている人が該当します。

また、韓国語を日本語に翻訳することを生業としている人もここに該当します。

このレベルは、韓国の時事用語や習俗など、韓国人のものの考え方や習慣が体系的に整理された情報にきちんとアクセスできる電子辞書が必要です。

また、韓国人がよく知っている外国である、アメリカ(英語)や中国(中国語)に関する知識が韓国語で検索できた方がよいです。

以上のような超上級者は、電子辞書も日本製ではなく、韓国製の電子辞書を選ぶとよいです。

ごく初級者向けおすすめ機種 シャープPW-AC40

シャープ 韓国語手書き対応 コンパクト カラー電子辞書 PW-AC40

ごく初級者向けの必須機能である「手書き入力対応型」パネルが充実している電子辞書としては、PW-AC40(シャープ)がおすすめです。

PW-AC40は、幅7cm×奥行き13cm程度と、ほぼスマホサイズで、持ち運びには大変便利です。

また、表示部も4cm×5cmあって、専用のタッチペンでハングルの手書き入力が可能です。

さらに、気になる言葉をタッチペンでなぞると、ネイティブ音声の再生や学習帳の作成などが可能な「なぞって&タッチ」機能が付いています。

「なぞって&タッチ」機能は、ごく初級者向けには、韓国語の習得を早めてくれるうれしい機能です。

初級者向けおすすめ機種 WORDTANK A504

CANON 電子辞書 韓国語対応モデル WORDTANK A504

初級者向けの必須機能である、充実した発音機能と、「旅行時のお助け」機能が充実している電子辞書としておすすめなのが、WORDTANK A504(キヤノン)です。

WORDTANK A504でうれしい機能は、電子辞書中央部に「会話・接客」ボタンが付いていている点です。

「会話・接客」ボタンを押すと、「旅の指さし会話帳 韓国」、「ビジネス指さし会話帳 韓国語」、「食べる指さし会話帳 韓国」などのコンテンツが表示され、シチュエーション別によく使われる表現を手早く検索できます。

また、「会話・接客」は音声機能も付加されているので、ピンチの際の初級者でも安心です。

さらに、価格の割には、収録されている辞書コンテンツも充実しており、ごく初級者向けの「ゼロからカンタン韓国語」から、上級者もよく使用する「エッセンス韓日辞典」に至るまでそろっています。

なので、「韓国語を勉強するのに電子辞書は欲しいけれど、何台も買うのはちょっと・・・」という方は、このWORDTANK A504でしのげるだけしのぐというのも一案です。

中~上級者向けおすすめ機種 XD-G7600

中~上級者向けの必須機能である、文法解説が充実しており、韓韓辞典を収録している電子辞書としておすすめなのが、XD-G7600 (カシオ)です。

XD-G7600でうれしいのが、収録語数が11万語を超え韓国語学習者では定評の高い「小学館朝鮮語辞典」が収録されている点です。

「小学館朝鮮語辞典」は、収録単語も充実していますが、文法事項も詳細に表記されており、しかもこの電子辞書向けにネイティブ音声まで収録されています。

また、収録語数が14万語を超える「Dong-a韓韓辞典」が収録されており、韓韓辞典での検索も不自由なくできます。

XD-G7600は、以上のような収録コンテンツの充実を考えると、主に紙辞書などでやりくりしてきた中~上級学習者が、初めて電子辞書に乗り換えるのに適した機種といえます。

超上級者向けおすすめ機種 ヌリアンシリーズ

超上級者の電子辞書は、韓国の時事や習俗に関するコンテンツが充実しているとともに、韓国人がどのように外国語を理解しているかを当方も理解することが必要です。

そうなると、韓国製の電子辞書の方が手っ取り早いです。

韓国製の電子辞書の老舗と言えば、ヌリアン社製に定評があります。

例えば、少し古い機種になりますが、ヌリアンX30は、辞書が全部で62種収録されており、主に韓国で編纂された英語、中国語、日本語辞書が収録されています。

このほか、韓国の時事や習俗をより深く知るための辞典である、「民衆エッセンス国語辞書」、「金星ニューエイス韓韓辞典」、「現代時事用語辞典」、「民俗文化大百科辞書(上下)」、「韓国語ことわざ辞書」なども収録されています。

そして、ヌリアンX30は、統合検索機能が付いており、全49個の辞書を一気に調べることもできる優れものです。

ヌリアン社は、2013年に一旦廃業したとされていますが、いつの間にか復活し、その後もなぜか韓国内のインターネット上のマーケットに新品が出回っているという複雑な状況です。

なので、日本のインターネットでは、新品を見つけるのは難しいかもしれません。

よって、ヌリアン社の電子辞書は、韓国旅行したときに家電量販店などで見つけるのが、かえって手っ取り早いと言えます。

まとめ

以上、韓国語を勉強するための電子辞書の選び方についてまとめてみました。

最近は、スマホアプリでも電子辞書の代わりがある程度できます。

でも、特に韓国の地方に旅行した際にはWi-Fi機能がないと役に立たない場面も多いので、やはり電子辞書はあったほうが無難です。

そして、韓国語をよりよく勉強するには、電子辞書は必要不可欠です。

韓国語は、学習レベルによって重点を置くべき事項がかなり違うので、自らのレベルを知り、目的にあった電子辞書を選ぶのが重要といえます。