高校生以下の学生をお子様にもつ保護者のかたへ~ネットの功罪と、電子辞書のススメ

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スマートフォン・タブレットでも辞書アプリが見つかりますし、ついに駆逐されるかと思いきや…大型家電店の電子辞書コーナーにいくと、品数・モデルのタイプが増えており、勢いがかえって増しているように見受けられます。

大学への進学か、あるいは社会人か…特に、そういった岐路に立たされている高校生の保護者の皆さんを対象に、ネットでの調べものの功罪や、辞書のススメを書いていきたいと思います。

近年の学生の「調べ方」の傾向

教科書や辞書を使わなくなる子供たち

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ここ2~3年のある調査で、小学生~高校生までの学生を対象に、「何か分からない言葉が出てきた場合、どんな手段を使って調べるか」という調査がなされました。

すると、このようなデータが出たそうです。

インターネット:おおよそ50%教科書・辞典:30%誰かに聞く:20%このように、自主的な学習や調べものに、紙ベースの資料を使う学生が、少なくなりつつあります。

背景事情として考えられるのが、パソコンやスマートフォン・タブレット端末の普及。

学生間のコミュニケーションに配慮して、スマートフォンをお子様に買い与える保護者のかたも、少なからずいらっしゃるかと思います。

パソコンについても、もはや一家に一台とは言い切れず、例えば保護者のかたの仕事用・ご家族用というように、一家で複数台もっていても特別ではない時代になりました。

保護者の皆さんも、社会生活のなかでどうにも分からないことにぶつかった場合、インターネットを使って調べられることがおおいのではないでしょうか。

ネットは便利

インターネットの普及とともに、ブログ・有志による百科事典・専門家のWeb記事など、優秀かつ手頃な資料がよく集まるようになりました。

とりたてて言及すべきなのは、流行語・あるいは社会情勢を照らした新語や格言など、そういったものをササッと調べるには非常に簡単なステップで済むということです。

かくいう筆者も、友人との会話で分からない単語が出てきたりした場合は、手元の端末を開いて検索窓にいれます。

高校生のお子様をもつ保護者の皆さまは、お子様のそういった「調べもの」の環境を把握されておられるでしょうか。

思春期の繊細な時期であり、かつ一番重要な試験…大学受験を視野に入れている大切な時期でありますので、子供部屋でこもって勉強されている・その様子が親御さんでは把握できず、なんとなくそのままのかたも多いと聞き及びます。

ともすると、「ネットで調べる」ことに関しては、日常パソコンに触れている保護者のかたよりも、お子様のほうが得意なのかもしれません。

しかし、インターネットにおける辞典・資料等には、問題点もあります。

どうしてスマホ・タブレットではだめなのか

ある職業作家の指摘によると、「ネットの資料は、百科事典・辞書としての機能に著しく欠ける」とのことです。

一体どういったことなのか、考えてみます。

例えばネット辞典であれば、調べる「言葉」について知識を持っている複数人が編纂を行います。

ブログなどの記事においても、普段私たちが目にするのは研究家・研究生や学生向けのものは少なく、どちらかといえば営利目的や個人の価値観に基づいたものが多いでしょう。

こうして考えたときに、ネットの資料というのは、公平な目線で書かれていない・立場として中庸なものではない可能性が、非常に多く含まれるものと言えるのです。

それらの編纂者の置かれている状況・情勢、あるいは極端な思想などが含まれる場合もあり、それは刻一刻と訂正されますが、多感な時期に教養や知識として身につけるには危険とも言えるかもしれません。

また、最初のことばにもどりますが、特定のワードで検索を書けた場合「そのワードの資料」しか出てこないというデメリットもあります。

調べたい言葉の成り立ち・事象の背景にあるもの、関連する出来事…枚挙に暇がありませんが…。

調べるツールというのは、中庸かつ言葉の広がりまでをも想起・提示するような、そういったものでなくてはならないと、先に述べた作家は語りたかったのでしょう。

ネット辞典との上手な付き合い方

ネットで調べものすることのデメリットをあげていきましたが、上手な付き合い方もしっかりとあります。

結論から言うと、手の届く範囲以内に、辞書・辞典を置いておくことでしょう。

好奇心がかき立てられたときにすぐ参照できるよう、ネット端末と同じくらいの距離に、プロの編纂した調べものツールを置いておく。

それでも理解できなければ、ネットを参照する。

しかし、すでにネットに親しんでいるお子さまにこの習慣を身につけてもらうのは、なかなか難しいことです。

とはいえ、学生でなくなり1人のビジネスパーソンになったとしても、かならず役に立つクセ付けだと思います。

そこで提案できるのが、

  1. 興味をひきやすく/かつ手頃な電子辞書をプレゼントしてみる
  2. 保護者のかた自身がより便利な辞書/辞典にあたってみて、お子様の関心を誘ってみる

こういったところでしょう。

縷々と述べてきてようやく本題ではありますが、こういったときにやはり電子辞書は便利なものです。

辞書の有用性・辞書ごとの傾向

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電子辞書といえば、モデルごとに収録されている辞書がことなるのが特徴です。

そこで、ここからは、辞書ごとの性格に簡単に触れておきます。

辞書ごとの性格

国語辞典に絞って述べると、まずは三省堂。

こちらは新語・現代社会に必要な実用語の解説に力を入れており、社会情勢への明確なイメージをもつこと・最新のニュースへの興味をひくのに、おすすめの出版社だといえます。

現在発行されているのは2種類となりますが、いずれも高校生~社会人と幅広い層に人気を博しており、数多くの電子辞書に採用されています。

つぎに、岩波。

こちらは三省堂に比べると硬派な印象を受けます。

版を重ねても、中庸かついかなる層にでも理解できるよう、しっかりと心を砕かれた語釈が印象的。

高校生が現代国語を代表とする授業で目にするような、古い文体・学説でも読み解くことが容易で、受験生には必須とも言える一冊です。

筆者は、哲学や学術的な読書の際にも役立てています。

電子辞書の利便性

最後に、最近の電子辞書の傾向や、利便性に触れておきます。

電子辞書とひとくちに言っても、色々なタイプが販売されています。

  1. 外国語習得に特化したもの
  2. 学生の受験向けに作られたもの
  3. 社会人の読書用に作られたもの

などなど。

面白げなのが、言葉や文字列を直接紙媒体からスキャンして調べることができる…という機種もあります。

これであれば、難読熟語などもすらすらと調べることが出来るでしょう。

お値段の幅は1万円台後半~5万円台とまでありますが、いずれも複数の辞書・辞典を収録しているのが特徴です。

高校生くらいまでの年頃のお子様の興味を引くのであれば、百科事典を収録した者がおすすめです。

手持無沙汰のときに少し調べてみたり、関連する用語や史実をたどったり、そういった「遊び方」ができます。

また、近年のものは、収録されている辞書がアップデートされると、ご家庭のパソコン経由で内容を刷新することもできます。

こういったこともあり、ひそかな電子辞書ブームがきているように見受けられます。

まとめ

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プロが中庸な視点で編纂した語義・語釈・史実あるいは調べたい事の背景事情などを、コンパクトにおさめた電子辞書。

まだまだ好奇心旺盛な時期である高校生のみなさんにとって、ネットではなくまず先に「辞書・辞典で調べる」という習慣づけには、将来に必ず繋がることです。

お子様の学習環境や知識の偏重を心配されている保護者の皆さまは、是非この機会に、電子辞書のプレゼントを検討されてみてはいかがでしょうか。