高校生向け!昨今の電子辞書事情と、2大辞書メーカー・モデルの紹介
筆者が学生だった頃は、重い辞書を・ときに何冊も持ち歩いて学習していました。
未だにそういった学習ライフを送っている高校生の皆さんも、まだまだ多いと聞き及びます。
そこで提案したいのが、電子辞書。
実際に大型家電コーナーで興味をお持ちになった方も少なくないのではないでしょうか。
ここでは、最近の電子辞書の性能・機能と、2大メーカーのご紹介を中心にさせていただきます。
高校生向け電子辞書事情
進学塾では必須!?
電子辞書の特徴を簡単に挙げてみると、
- 同じ趣旨の辞書でも、発行されている複数のものを収録している
- アップデート機能などにより、紙の辞書の刷新内容を即時反映することができる
こういったものになります。
これを踏まえて、進学塾や学校では、電子辞書を勧める場合がかなり増えてきたと言われています。
かつて、進学校では「置き弁」が禁止され、重い辞書をカバンに入れて通学しなければならないということがままありました。
塾にいたっては、塾生個人のスペースがないため、そもそも「置き弁」自体ができません。
しかし、昨今のスマートフォンを含めたガジェットのめざましい進化・子供たちの負担を考えて、有用性を見出す学校・塾がかなり増えてきました。
なかには、電子辞書のメーカーや型番を指定する場合もあると言います。
少なくとも、高校生というのは、「大学受験か、社会への進出か」という一番大切な岐路を迎える時期であり、より学習に便利・かつ効率的に行えるツールが必要になるのは必至と言えるでしょう。
収録は辞書にとどまらない!?
意外と知らないのが、電子辞書の色々な機能。
従来のものは、せいぜい収録されている英和・和英辞典にリスニング機能がついている…程度のものでした。
ところが、それにとどまらず、機能はどんどん拡大しています。
昨今のモノになると、単語集・文例集・その他問題集などを収録したものも普通に出回っています。
加えて、紙ベースのものであれば「調べたものにマーカーをする」というのが常識ではありましたが、電子辞書本体に「学習した記憶・履歴」を自動的に記録させておけるのもメリット。
特に難関大学をめざす高校生は、メイン教材よりも副教材のほうが多くなりがちで、それに伴って通学・通塾の負担もかかりがちではありましたが、これらの機能のおかげで今後どんどん軽減されることも十分期待できます。
現時点でお子様に電子辞書を購入される予定のあるかた、あるいは購入したいと考える高校生のみなさんは、あらためて使用している紙媒体の教材を見直してみてもよいのではないでしょうか。
もし購入予定の機種に収録されていれば、「儲けもの」です。
カシオ「エクスワード」
ここからは、電子辞書市場で高いシェアを誇る2代メーカーの各シリーズの紹介をさせていただきます。
まずはカシオ「エクスワード」。
これは特に、進学塾の推奨率が高く・中高生に人気のモデルとなっております。
他のメーカーが対抗できないその秘密とは、どこにあるのでしょうか。
答えは、特に英語を中心に強化した機能にあります。
最新のモデルには、受験生に幅広く人気である「ユメタン」「キクタン」シリーズの収録は勿論のこと、NHKラジオ講座の教材も収録するようになりました。
英文法に関する収録教材も、難関校を受験する学生には必須と呼ばれているものをほぼ完備しています。
また、リスニング・スピーキング機能に関しても強化が目立ちます。
2017年春モデルの新しい機能として、自分が話した英文を録音・採点してくれる機能も備わりました。
英語の学習には「読む・聞く・話す」の3つが必要不可欠とされていますが、いずれにおいても、他のメーカーと比べて群を抜いた性能があります。
その他の収録辞書としては、敬語辞典・百科事典など多岐にわたり、知的好奇心を満たすには十分すぎるといった内容になっています。
デメリットとしては、全体的に値段が高めになることでしょうか。
ここからは耳寄りな情報となりますが、大型家電店で購入する場合、受験シーズンである9月末~年明けにかけてが最もお値段が高くなりがちです。
逆に、その時期を避けるとお得に購入することが可能なので、このモデルを狙っている場合は検討してもよいのではないでしょうか。
シャープ「ブレーン」
カシオの対抗馬となるのが、この機種です。
シャープは独自性を追求しており、カシオに比べて一長一短といったところもありますが、同じく受験生に根強い支持を得ています。
基本的な収録辞書はカシオに準じますが、英語に関して違いがあります。
NHKラジオ講座の内容が中学生レベルにとどまること・独自の収録教材として予備校が作った受験用単語集を備えていることにあります。
カシオに比べた全体的な印象としては、英語各辞典・百科事典・国語辞典のあらゆる面において、基礎力を重視して収録していることにあります。
また、現代国語・古文に関する収録内容に言及すると、推奨率が最も高いとされる「広辞苑」の収録がありません。
現代語を中心に収録した辞書を採用しており、どちらかといえば、就職や大学生活を意識したつくりとなっています。
基礎力をしっかりと鍛えたい・受験は一旦落ち着いたので将来に向けて一台目を…とお考えのかたには、つよくおすすめできるでしょう。
将来を見据えて…
電子辞書は、思いのほか高い買い物です。
そこで、できれば長く使いたいと考えるかたも少なくないようです。
そういったことを、最後に考えていきたいと思います。
大学生になっても使えるものを
より高価な電子辞書を選ぶメリットとしては、進学後も使えるということにあります。
前述したカシオ製のものであれば、シリーズ内にもそれぞれの方面に強化したモデルが各種あり、進路に合わせて購入することが出来ます。
また、最初に述べたように、最近の電子辞書はアップデート機能が豊富で、より長く使える設計になっています。
お子様の進路ややりたいことが決まっている・高校生ご本人様であれば、使い道が明確に決まっているという場合には、実機を手に取ってみて将来をイメージしてみるのが最適でしょう。
ただし、より長く使うということを念頭に置く場合、ある程度の予算は見込んでおく必要はあります。
筆者のおすすめとしては、大体5~6万円は見込んでおくのが良いかと思われます。
買い替えの必要性については、この後述べます。
買い替えは必要?
高校生が電子辞書をはじめて手にする場合のおすすめの買い方として、最初は最低限の収録数にしぼった一台を手にすることです。
進路ややりたいことが明確に決まっていない・行きたい大学は決まっているけれど、そのあとの展望はまだ分からないという方も少なくないのではないでしょうか。
そんな場合は、大学生になって、自分でアルバイトができる・ある程度経済的余裕を見いだせる段階になってから、買い替えるということを考えてもよいでしょう。
最初の一台目に高価なもの・高機能なものを選ぶのが不安な場合は、ひとまず型落ちのモデルなどで利便性を確かめてから、将来に備えてみるのをおすすめします。
まとめ
高価ではあるけれども長く使える・多岐にわたる使い道を約束されているカシオのモデル。
基礎力を重視して、一部の受験生に絶大な支持を得ているシャープのモデル。
いずれの電子辞書も、通学にかかる負担を軽減し、かつ塾や学校が認めさえすれば非常に利便性の高いものです。
高校生という岐路に立つ時期だからこそ、思いきって購入に踏み切るのもよいのではないでしょうか。