ビジネスで外国語を使う人におすすめ・電子辞書「Brain」PW-SBシリーズの魅力
高機能・万能型の電子辞書が最良と言えますが、利用目的によってはオーバースペックとなることもあります。
特に、「外国語だけに集中したい」という人にとっては、百科辞書や生活教養辞書などは、無用の長物となるでしょう。
収録数をスリム化して低価格を実現した、ハイエンド外国語電子辞書・”Brain”PW-SBシリーズのご紹介をします。
”Brain”PW-SBシリーズの特徴
シャープの”Brain”シリーズでも、PW-SBと呼ばれる型番は、他メーカーにはない独特な電子辞書と言われています。
ハイエンドモデルでありながら価格帯は2〜3万円と安価になっているのも魅力的で、社会人を中心に人気を集めています。
まずは、シリーズの特徴から説明していきます。
外国語特化モデル
本製品最大の特徴は、外国語の収録辞書数にあります。
和英・英和・英英辞書を複数収録している他、後述する追加コンテンツで欧州諸国の言語も学習することが可能。
音声再生機能についても、他メーカーの製品であればタッチパネル操作となるところを、本製品では専用物理ボタンを用意しています。
リスニング・リーディングの両方の学習において、まさに「かゆいところに手が届く」というモデル。
英語の辞書に関して述べると、本製品と同等の収録レベルをシェアNo.1のカシオ製に求めた場合、4〜5万円となるのも特筆すべき点です。
そのかわり、カシオ製品にはある百科辞書・生活に役立つ様々な辞典などの収録は省略されており、シンプルに外国語学習に特化した製品となっています。
日本語辞書は弱い
気になるのは、日本語系の辞書の少なさと言えるでしょう。
岩波や三省堂出版の主要国語辞書は収録しているものの、辞書の王様とも言われている広辞苑の収録はありません。
かわりに、ウェブでも参照できる大路林が収録されています。
しかし、公式文書においては広辞苑からの引用しか認められないケースもあるため、ご職業によっては悩みどころとなるでしょう。
この点を考慮すると、決して万能型とは言えないのがネックです。
日本語系統の辞書は紙媒体で間に合っているというかた・海外旅行やビジネス会話専用にお買い求めのかたにおすすめと言えるでしょう。
PW-SB4の実力
ここからは、2017年発売の最新モデルPW-SB4について解説していきます。
その特徴は、中国語辞書の豊富さ・タブレット型にもなる便利な取り回しにあります。
中国語辞書の収録数が豊富
PW-SB4では、標準で収録されている中国語辞書の数が大幅に増えました。
接客に使えるフレーズはもちろんのこと、会計・財務・技術職など、ビジネスに必要な表現や単語に特化した辞書を中心に収録しています。
現地のマナーや百科辞書も確認することができ、中国企業をメインの取引先とするビジネスパーソンにとっては、最もおすすめできる電子辞書のひとつと言えます。
英語も初心者〜上級者まで対応
一方で、英語に関する辞書も多く収録されています。
リーダーズ・オックスフォード・ジーニアスといった、中学生〜社会人まで使える各種辞書は一通り収録済み。
その他収録コンテンツとしては、「キクタン」やTOEIC対策問題集・ビジネス英会話に関する問題集が中心となっています。
ここも総評すると、ビジネスシーンでバイリンガル・マルチリンガルを目指す社会人におすすめできる内容と言って間違いないものになります。
片手で持ちやすいギミック
PW-SB4も一般的な電子辞書同様にノートPC型ですが、利用するシーンによって持ち方を変えることができます。
キーボード部分は360度回転することができ、薄型タブレットのように片手持ちで操作することが可能。
デスクに置くときも、物理ボタンが不要と感じるのであれば「スタンド」として活用することができます。
バッテリー容量も十分・見やすい画面
本製品は、使い捨て電池ではなく、リチウムバッテリーを採用しています。
充電速度が早く・要領が大きいのがメリット。
フル充電で100時間の使用が可能で、2〜3日程度の海外出張なら充電なしで持ち歩くことができます。
モニタ部分にはシャープ製の高性能パネルを採用しており、文字やカラーの境界をくっきりと表示。
強度近視のかたにも優しい作りとなっています。
また、メモやノート機能も充実。
付属のタッチペンで自由に描画できるノートはもちろんのこと、開いた辞書・単語のところに手書きの付箋をつけることもできます。
スピーキングの練習に最適な「ボイスメモ」機能もあり、外国語の学習と実践を並行して行う人に優しい作りとなっているのが特色です。
PW-SB2/3/4の比較
PW-SBシリーズの過去モデルで優秀とされている、2と3についても確認します。
4に至るまで一部省かれたコンテンツがあるため、利用目的によっては、これら旧製品のほうが向いている場合もあるでしょう。
PW-SB2
日本語・中国語コンテンツに関しては、文例集やことわざ・類語辞典が豊富に収録されていました。
新モデルでは削除されているため、「すぐに使えるフレーズを学習したい」というかたは注意が必要です。
英語系のコンテンツについては、キクタンリーディング・各種文例集の収録があったのが惜しまれるところです。
これも後のシリーズでは省かれているため、実践的な英作文をしたい人は、敢えてこのモデルを購入するのも一手でしょう。
PW-SB3
ひとつ前のモデルとなりますが、まずは日本語系の辞書収録内容から。
最新モデルとほぼ同等の内容になるものの、「日本語アクセント辞書」の収録がありません。
外国人のかたへのプレゼントとして購入を検討しておられるかたには、最新モデルをおすすめします。
英語コンテンツについては、それまで収録されていた“TOEIC模試600問”が削除されています。
ただし、ほかのコンテンツで補えるため、それほど大きな違いとはならないと言えます。
中国語コンテンツについては最新モデルとほぼ同等であるため、より安く購入したい・中古でお探しというかたには、このモデルを狙うのもおすすめできます。
追加できるコンテンツ
シャープ製電子辞書の魅力は、追加コンテンツの豊富さにもあります。
ドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語の各音声付きコンテンツカードを購入し、本体に挿入することで、語彙力の向上を図ることができます。
中国語に関しても、収録語数最多と言われている中日・日中辞書の追加コンテンツを利用することができ、作文や研究論文読解にも役立ちます。
気になる点としては、辞書の老舗・岩波ではなく、三省堂などを採用している点でしょう。
コアな紙辞書マニアとしては少々ひっかかりますが、外国語初学者〜中級者においては、全く問題なく使用できます。
もう1点あげられるのは、追加コンテンツのお値段。
追加コンテンツカード1枚あたり5,800円〜12,000円ものお値段となり、中国語のコンテンツカードをすべて揃えた場合、電子辞書価格に24,000円の上乗せとなります。
しかし、それでも紙媒体の辞書よりも安いので、検討の余地アリと言えます。
まとめ
シャープ”Brain”PW-SBシリーズは、ビジネスシーンなどで実践しながら外国語を習得したいかたにおすすめの電子辞書です。
リーディング・リスニング・作文に使えることは勿論、トラベルシーンでも取り回しのしやすい性能を備えている、語学修練中のかたにはもってこいの一品と言えます。
旧モデルにもそれぞれの特色があるため、通販・オークションで購入する際は、ご利用目的に合わせて選ぶのがよい方法と言えます。