ネットが普及しても無くなる事のない電子辞書の活用法とこれからについて
ネットや情報端末が普及する以前からある「電子辞書」。
しかし、以前のように電子辞書を持っている人が少なくなっているのは目に見えて現れているものであると思われる。
そんな電子辞書であるが、力を入れているメーカーもまだまだある。
なぜそのようにメーカーが力を入れるのか。
今回はネットが普及しても決してなくならないであろう電子辞書の今と活用法、これからについて解説していきたいと思う。
電子辞書の今まで
英語学習の面において大きな役割を担ってきた電子辞書。
紙の辞書と違い、持ち運びが手軽に行え、また膨大な情報が収録されていることによりその利便性は受験生やビジネスマンにとって必需品のアイテム(ツール)であった。
2013年以降、日本に旅行で訪れる外国の方の数が、一千万人を突破しており、昨年(2015年)も1973万7400人もの方々が訪れ年々増加しており、日本各地に外国の方が大勢訪れている。
故に、ますますグローバルな人材を時代が要請している。
それに伴い、英語教育自体が、2011年に小学校5年生から必修となっている。
更には東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には小学校3年生を必修化する流れがある。
電子辞書も時代に合わせて変化する
その時代の流れに呼応して、これまで多くの電子辞書を世に贈り出してきたカシオは小学生低学年モデルを発売しており、英語を低学年から学びゆく機会を与える工夫をしている。
受験勉強まっしぐらの中高生においても、これまで単語を暗記カードを製作し、それを電車でめくる姿が見られたが、カシオはデジタル単語帳を製作している。
また、英語のみならず、数学、国語、理科、社会などあらゆる教科の参考書も収録されており、電車などで気軽に勉強ができるので学生に対して電子辞書はおすすめである。
また、昨今の電子辞書はカラーで、なおかつタブレットなどのスタイルに則ってか、ペンタブで操作することができ、気になる箇所をマーカーを引くこともでき、更にはそこから膨大な情報を調べることもできる。
電子辞書は授業中でも使用できる
学校によっては携帯持ち込みを禁じている学校もあり、また授業中形態使用はどこも禁止と思う。
そうした中で電子辞書なら気軽に持ち運ぶこともでき、授業中も活用することができる。
それほどの膨大な辞書や参考書など鞄に入れて持ち運べるわけもないため、試験前、受験前には心強い味方となってくれるに違いない。
小学生の学習にも電子辞書は活用できる
また、ペンタブの機能により、小学生低学年モデルなどにおいては、ひらがな、かたかな、そして漢字を書いて覚える機能もあるようで、そうした「読む」「書く」ということを気軽に身に着けることができる利便性を誇っている。
ビジネスマンでも活用の価値あり
そして、ビジネスマンにおいても、確かにスマホや昨今ではeラーニングなどを利用している人が多い中で、電子辞書においてはその言葉自体を即座に、的確に、また多角的に調べられることができ、そして正確な発音を聞いたり、実際にマイクに話して聞き比べることもできる。
更に、偉人などの演説の英語を聞いて学習するということもできる。
スピードと効率性が求められるビジネスマンが英語やTOICEを学びゆくにあたって対応しているのは、電子辞書の役割は非常に大きい。
また、こうした世代の方々は電子辞書を学生時代から使ってきた人が多く、あって当たり前という日常となっている方が非常に多いように思う。
通訳の方にとっても電子辞書は重要なアシスタント
国際社会のプロフェッショナルである通訳の方にとっても電子辞書は重要なアシスタントであると仰っている。
日本語から英語の訳と言うのも多角的にあるようで例えば、「ふれあい広場」という言葉は、直訳すると「Touching square」となりセクハラという意味になってしまう。
英語だと「Identity」と言うそうだ。
そうした事態において、様々な辞書が収録されてる電子辞書は編集を行うことなく即座に調べることができるのだという。
またクライアントによっては、スマホ・タブレットといったネット系が嫌いな方もいるようだが、電子辞書だとそういうことを気にしなくてよいという利点があると言う。
英語のみならず世界各国のありとあらゆる外国語を調べ学習するにも特化している。
電子辞書メーカーのカシオについて
カシオは電子辞書を製作して2016年7月で20念を迎え更に圧倒的な検索機能と検索量の多さは圧倒的。
ラジオ体操なども行えるなど健康管理にも役立つ機能も収録されている。
もはや辞書と言う枠を超越した次元の機械となっている。
「調べる」ということに徹底し抜いたのが電子辞書だと言える。
また検索と言う点においてはもしかしたらネットやスマホを凌駕するか、もしくはスマホがそれに追いついてきているという事もあるかもしれない。
と言うのは、検索の仕方がまさに縦横無尽であるからである。
例えば、昨今、Googleが始めているような画像や音楽を多角的にまたピンポイントに検索するシステムもあるのだが、電子辞書においても画像からそれに伴う情報を調べることができたり、または地図からそれに伴う情報を探すことができるなど、あいまいな検索を可能としている。
電子辞書はネット環境に拘らない
恐らくスマホ・タブレットと比べて、やはり「ネット環境」に拘らないという最大の利点がある。
昨今、各種飛行機会社も機内でWi-Fiを利用できるようになったが、それまではスマホ導入以降では、私が所有しているiPhoneやiPadは機内モードがあるため、電源を切らなくてよくなったが、写真を撮れたり、音楽は聞けることはできるようにはなったが、スマホの最大の武器であるネットが使えなくなってしまう。
そうした状況に置かれた場合、やはり電子辞書はその威力を発揮することだろう。
まして、海外に行く場合などは必需品であると言っていいと思う。
しかし、そのような時代の流れにカシオは柔軟に対応している。
スマホ・タブレットと連携するアプリも開発した。
例えば、自分が授業中に電子辞書で調べた内容をスマホで閲覧できるという機能があり、復習をすることができる。
また、他の人が調べた内容を共有することもできる。
更には、自分が調べた例えば英単語の内容などを解説する動画を配信している。
そして、自分の学習計画を設定することができ、進捗状況を電子辞書と連動して確認することができる。
日本国内において電子辞書が登場したのは1981年でカシオ、シャープからそれぞれ発売した。
カシオにおいては電卓の会社であったため、電卓にスケジュールや辞書機能を組み込もうという多機能化の発想が電子辞書のスタートだという。
試行錯誤の連続だったという。
時代は汎用性を持ったパソコンが主流となる中で、電子辞書はあくまで「専門性」を貫いた。
最初は数種類のコンテンツであったが今や100種類を超えるコンテンツを盛り込んでいる。
誰でも使いやすく、マニュアルを見ずとも操作ができることを心掛けてきたという。
まとめ
教育現場においてタブレットなどを使用した授業が行われるようにもなってきており、「電子辞書の時代は終わり」という声も上がっているのが現実であるが、未だに中高生には幅広く用いられている。
それでも、中高生の間やビジネスマンや通訳の間では根強く電子辞書を使用している人は多くいる。
そして電子辞書は生き残りをかけ試行錯誤の熾烈な戦いを繰り広げている。
どこまでも「調べる」と「学習」を極め抜いていた、カシオなどの電子辞書業界は今、新たな道を切り開こうとしている。