CASIOの電子辞書エクスワード|中学生モデルと高校生モデルでどう違う?
電子辞書のシリーズには学生向け・社会人向けなどがあり、学生向けでも小学生・中学生・高校生・大学生と年齢層別に分かれています。
ここでわたしは、中学生向けのXD-G3800と高校生向けのXD-G4800でそれほど違いがないのであれば、中学生でも高校生向けを買った方が中高使えていいんじゃないか?
と思いつきました。
そこでそれぞれがどのように違うのか、CASIOエクスワード高校生モデルのXD-G4800を中学生が使うのはどうなのかを検証してみることにしました。
収録されている内容はどう違う?
教科数の違い
まず中学生と高校生では教科が違います。
中学生は、国語・数学・理科・社会・英語の5教科であるのに対し、高校生は国語・数学・理科・地歴・公民・英語の6教科になります。
当然収録されている内容も、中学生の社会部門では『中学社会用語集』のみで、高校生では地歴部門が『日本史用語集』『世界史用語集』『地理用語集』、公民部門が『倫理用語集』『現代社会用語集』『政治・経済用語集』が追加されています。
英単語の収録数と英語力の違い
英語も中学と比べると高校は単語の数が増えますので、それに伴って収録されている英和・和英辞典も増えています。
中学生モデルでは初級クラウン英和・和英辞典、ニューホライズン英和・和英辞典など初級英単語の辞典ですが、高校生モデルになるとロングマン現代英英辞典やウィズダム英和辞典、オーレックス英和辞典など英単語の収録数が多い辞典が搭載されるようになります。
英会話のレベルも、中学生モデルは高校入試レベル・英検2級に対応する内容ですが、高校生モデルは英検準1級・1級に対応できるようになります。
一つ一つの英和辞典そのものも収録単語数が大幅に違う上、追加されている辞典が複数あるので中学生モデルの単語数は高校生モデルのそれには到底及びません。
国語辞典の違い
国語辞典では中学生モデルは大辞泉であるのに対し、高校生モデルでは広辞苑が使われています。
大辞泉は広辞苑の次に収録単語が多い辞典として知られていますので、高校生モデルがワンランク高いことが分かります。
参考書・問題集の収録内容も違う
中学生モデルの参考書・問題集のほとんどが高校入試を見据えた内容で、英検の問題集も5級から2級までの対応となっています。
一方高校生モデルの参考書・問題集はTOEICとTOEFLに対応できるもの、地歴・公民の問題集が追加されていること、英検は5級・4級は収録されておらず3級から1級に対応しています。
ここで少し話がずれてしまうのですが、TOEICとTOEFLってどう違うの?
と思ったわたしは、それぞれの違いについても調べてみました。
既に知っている人は横道にそれてしまいますが、少しだけお付き合いくださいませ。
●TOEIC(トーイック)Test Of English International Communicationの略で、実践的なコミュニケーション能力の試験で出題傾向も日常会話やビジネス会話が多いのが特徴です。
試験内容はリスニング(聞き取る力)が100問とリーディング(読解力)が100問出題されます。
外資系企業や大手企業の海外事業部への入社試験では、TOEICスコアも判断基準の一つにしているところもあります。
●TOEFL(トーフル)Test Of English as a Foreign Languageの略で、英語が母国語ではない国の人を対象にしたテストで、もちろん日本も含まれています。
この試験はアメリカやイギリス、オーストラリアなどでは入学・卒業の基準となるため、海外留学を視野に入れている人などが受験することが多いようです。
試験は前半がリーディング・リスニング、後半がスピーキング・ライティングの4つで構成されていて合計で4~4.5時間ほどかかります。
試験内容からもTOEICよりもTOEFLの方が、より厳格な試験であるということが分かりました。
では話を戻しましょう。
中学生モデルと高校生モデルで収録されている参考書や問題集の違いもこれでわかりましたね。
それぞれのモデルにのみ収録されている参考書一覧も乗せておきますので、よかったら参考にしてください。
中学生モデル特有の参考書・問題集
●英検4級過去問6回全問題集・ゼロから始める英文法ドリル500・中学英単語ターゲット380/英熟語ターゲット380・高校入試でる順ターゲット中学理科120/中学社会120・中学理科用語集・社会用語集・中学総合的研究三訂版国語/英語/理科/社会/数学・中学1・2年の総復習改訂版国語/数学/社会/理科/英語・分野別漢検でる順問題集4級(新装四訂版)・7日間完成英検4級予想問題ドリル・英検4級でる順パス単・英検5級でる順パス単・高校入試英語リスニング・トレーニング
高校生モデル特有の参考書・問題集
●TOEIC テストスコアアップ新形式問題付き・TOEIC テストハイパー模試5訂版新形式問題対応・山川一問一答日本史/世界史・一問一答現代社会用語問題集/倫理用語問題集/政治・経済用語問題集/地理用語問題集・徹底例解ロイヤル英文法改訂新版・入試に出る化学反応式まとめとポイント(改訂版)・COCET2600理工系学生のための必修英単語2600・古文単語・熟語ターゲット270・漢字ターゲット1700・全セクション対応TOEFL TESTはじめての徹底攻略!
-TOEFL iBT対応-・TOEFL TEST模擬試験&レクチャー問題リスニング徹底練習300問・TOEFL TEST英単語3800/英熟語700
デザイン・価格の違い
本体のデザインそのものはあまり変わりませんが、カラーバリエーションが高校生モデルの方が多くなっています。
中学生モデルは、白・黒・ライトピンクの3色、高校生モデルは白・黒・ライトピンク・ブルー・ビビッドピンクの5色です。
価格に関してはメーカー希望小売価格がオープン価格になっているので、店頭販売価格の最安値で調べてみました。
販売店にもよって違いがあると思いますので、あくまでも目安として参考にしてください。
中学生モデルの最安値は25,500円、高校生モデルの最安値は27,500円でした。
値段の違いは2,000円くらいの違いなので、大きく違うわけではないですね。
中学生に高校生用の電子辞書はアリ?ナシ?
結論から言うと中学生が高校生モデルの電子辞書を使うのも、十分アリだと思います。
辞書として使う場合は高校生モデルの方が単語数も多いですし、不便に思うことは少ないでしょう。
数学に関してはあまり電子辞書に頼る場面は少ないと思うので、おそらくこれもさほど問題になることはないと思います。
ただ高校入試の参考書が高校生モデルには収録されていないので、中学生が勉強のお供として使う場合は不便かもしれません。
英検も高校生モデルでは初級英語のレベルに対応していないので、中学に入って本格的に始まる英語の基礎を覚えるという面では中学生モデルの方がおすすめです。
電子辞書のメリットである、外出先ですきま時間に勉強をすることができないという点でも、やはり中学生には中学生モデルが向いていると言えるようにも思います。
選択肢としては、高校生になったら高校生モデルを買い替える・中学生の時点で高校生モデルを購入して中高で使うの2択でしょうか。
中学生モデルを購入して高校まで使うというのは、ちょっと難しいかもしれません。
少しデータが古いかもしれませんが、中学で覚える英単語の数は1,200語であるのに対して、高校生で学ぶ英単語は3,000語となっていて、覚えなければならない単語数が倍以上に増えるのです。
中学で使っている紙媒体の英和・和英辞典も高校入学時に買い替えなければならなくなりますし、高校に入って地歴と公民に分かれる社会に対応するのも厳しいでしょう。
中学生モデルの高校入試の参考書や勉強法のメリットを取るか、高校生で使うことを見越して高校生モデルを買うかが選択のポイントになります。
まとめ
中学生モデルと高校生モデルの違いはお分かりいただけたでしょうか。
思っていたよりも違いが大きくて、ますます迷うハメになってしまった筆者ですが、皆さんはいかがでしたか?
親御さんで判断が難しい場合は、お子様に希望を聞いてみるのもいいかもしれません。
実際に電子辞書を使うのはお子様ですから、色などの好みはもちろん内容についても、記事を参考に話し合ってもらえたらと思います。