ビンディングシューズを使用するとスピードは速くなる？
ビンディングシューズは、なんとなく疲労の軽減のために使うというイメージがある方も多いでしょう。
でも、中にはビンディングシューズを試用したことでスピードが速くなったという方もいます。
実際のところどうなのでしょうか？
ビンディングシューズを使用することで自転車のスピードはアップするのでしょうか？
ここではそれを見ていきます。
シューズを変えてもあまりスピードは変わらない
なかにはビンディングシューズにしたらスピードがアップしたという方もいますが、基本的には別にビンディングシューズにしてもあまりスピードはアップしないと考えていて良いでしょう。
ビンディングシューズとは、足とペダルを一体化させるようなものになります。
では、足とペダルを一体化させることによって、スピードは速くなるでしょうか？
普通に考えて、別に足とペダルを一体化させることにスピードが速くなることはないでしょう。
のぼりが楽になったりする
では、そもそもなんの為にビンディングシューズを付けるのかと言いますと、のぼりを楽にさせる為だと言えるでしょう。
もちろん理由はそれだけではありません。
たとえばビンディングシューズを使うことで、足がペダルから落ちないようになります。
だから、一生懸命ペダルを回している時に足がペダルから落ちてしまい、それのせいで怪我をするということがなくなるのです。
でも、やはり一番のメリットは上りが楽になることでしょう。
上りの際、基本的には普通のペダルではペダルを踏み込むことしかできませんでした。
しかしビンディングシューズを使えば、ペダルを引き付けるようにして漕ぐことができるようになるのです。
ということはつまり、同じ筋肉ばかりを使わないで漕げるようになるということになります。
ただでさえ上りは辛いですから、同じ筋肉ばかりを使っていたらすぐに疲れてしまいます。
でもこうしていろいろな筋肉を使うことが出来れば、それもだいぶ軽減されるのです。
それはスピードアップにはつながらない
そうしていろいろな筋肉を使えるということは、スピードアップにはつながらないと言えるでしょう。
もちろん純粋な最高速度のアップではなく、100キロを走るペースをアップしたいという意味でのスピードアップなら叶うかもしれません。
それならば使う筋肉を逐一かえていけば、一つ一つの筋肉の疲労を軽減できて、長い時間強くペダルを回すことが出来るようになりますから。
でも、純粋な最高速度のアップにはあまりそれは関係ないのです。
だから、ビンディングシューズにしたからといってスピードがアップするわけではないと言えます。
怪我リスクが少なくなりスピードが上がることはある
ただ、純粋にビンディングシューズの力でスピードが上がるというわけではないですが、ビンディングシューズを履いて最高速度が上がることもあります。
それは何故起こるかわかりますでしょうか？
それは、怪我のリスクがなくなるからです。
最高速度でペダルを回している時と言うのは、ペダルはすごく回転しますし、足にも力が入っているので、うっかりペダルと足が外れて怪我をしてしまうこともあるでしょう。
ペダルが完全に足にひっかかれば、当然自転車は前に進むことが出来なくなるので、それが大クラッシュになることもありますし、そこまでは行かないまでも、ヒヤッとしてすごく怖くなるでしょう。
そうなると当然、次に自転車をめいいっぱい漕ぐときにも、思うようにスピードを出すことが出来なくなるのです。
つまり、その時の怖い記憶が買ってしまい、思いっきり漕げなくなってしまうのです。
でも、そんな時にビンディングシューズがあればどうでしょうか？
そこにビンディングシューズがあれば、足とペダルがうっかり離れることはなくなるので、思いっきり漕げるようになるのです。
だから、そういう意味でスピードがアップすることはあるでしょう。
それでも慣れるまではスピードは上がらない
ただ、ビンディングシューズを着用すると、今度は違う恐怖感を感じることになるでしょう。
足とペダルが離れないということは、倒れそうになった時にとっさに足で支えることが出来なくなるということですから。
もちろん、ビンディングシューズを履いたら最後、自転車から降りるまで足とペダルが離れないというわけではありません。
それではそもそも一人ではスタートをきることすら難しいでしょうから。
なので、足とペダルは外すことは出来るのですが、それを倒れそうな時にとっさにするには、やはり慣れが必要です。
でもそれができないと、恐怖感を感じて、結局思いっきり漕ぐことは出来ないのです。
だから、メンタル的な部分からビンディングシューズでスピードアップをするためには、それに慣れる時間が必要だと言えます。
そしてそれには、それなりにしっかりとした慣れる為の時間が必要になるでしょう。
1日2日位ではなかなか恐怖感を消し去るくらいまで慣れることは出来ないのではないでしょうか？
もちろん人にもよりますが。
ビンディングシューズを履くだけでは何も変わらない
ビンディングシューズを履いてもメンタル的なこと以外でスピードがアップすることはありませんし、メンタル的なことでスピードをアップさせるためにも結局慣れは必要になります。
つまりどういうことかと言いますと、ビンディングシューズを履いただけで何かが劇的に変わるということはないということになります。
結局ビンディングシューズによる安心感でスピードをアップさせるためにも、或いはそれによってのぼりを楽にさせるためにも、練習しないとならないのです。
だから、ビンディングシューズは別に魔法の靴でも何でもありません。
練習したくない人には合わない
しっかり練習して慣れていこうと思っている人にはとても頼りになる存在であることは間違いないですが、別にそういう練習をしたいとは思わないというような方には、あまりビンディングシューズは合わないでしょう。
慣れる前にそれを履くことによって生じる不便さや、それを履くことでわいてくる恐怖感にまけてしまい、次第にはかなくなる可能性が高いと言えます。
もしそうなったらそんなに勿体ないことはないでしょう。
そのため、そういう人にはビンディングシューズはあまりおすすめできません。
長い距離を乗りたい方で自転車が好きな方におすすめ
では、逆にどういう方にビンディングシューズが合っているのかというと、それはやはりまず自転車が好きな方でしょう。
自転車が好きでないと当然練習したいとは思わないでしょうし、逆に自転車が好きならば乗るのが楽しいと思えるはずなので、練習も楽しめるはずです。
また、それでいてさらに長い距離自転車に乗る人であればなおあっていると言えるでしょう。
先述の通り、ビンディングシューズは使う筋肉をコントロールすることが出来るので、長距離などの筋力の疲弊が激しくなりそうな人に合っているのです。
ですから、そういう人が使えばビンディングシューズの力をしっかりと発揮させてあげることが出来るのではないでしょうか。
まとめ
ビンディングシューズは、それを使ってもスピードが上がるわけではないですが、それを使うことの安心感でスピードが上がることはあります。
でもただ履いていればそうなるわけではなく、それには慣れや練習が必要だということです。
なので、これからビンディングシューズを使おうと思っている方はそのあたりを良く考えて使う必要があるでしょう。