ママチャリの意外な楽しみ方とは?

ママチャリ・シティサイクル

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ママチャリと聞くと、女性が買い物かごに荷物を載せて走っているイメージを抱く人は多いのではないでしょうか。

ママという名のとおり、ママチャリは女性にも使用しやすい形態で、日常的使用を想定して作られています。

ママチャリを日常の足として使用する人はたくさんいます。

そんな便利なママチャリですが、欠点もあります。

車体は重く、上半身を立てて乗るためスピードは出にくいですし、腰に負担がかかるので長距離にもむきません。

耐久性も弱く、長時間運転すると疲れてしまいます。

しかし、日本全国のママチャリを愛する人々は、そんな欠点も楽しいイベントに変えてしまったのです。



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ママチャリは日本人の足?

日本で最も多くの人に使用され、日常的に使用されている自転車をシティサイクルと言います。

一般的にはこのシティサイクルがママチャリと呼ばれています。

自転車産業振興会によると、日本の自転車保有台数は約7200万台だそうです。

普及率は世界第6位で、先進国の中ではなかなかの上位です。

自転車の種類も豊富で、ギア付き、なし、電動、かご付き、など使用者のニーズにも細かく対応しています。

そのため、ママだけではなく、学生、サラリーマン、お年寄りなど誰もが自分の好みや目的に合った自転車を手に入れることが出来ます。

車と違って簡単に停めることが出来る駐輪場も多く、車より自転車での行動の方が楽だと考える人も多いです。

こうした事情から、自転車は日本の人々の足となり得ています。



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ママチャリは日常むけのものだけど…

日常の足ともいえるママチャリですが、先述した通り、サイクリングなどには不向きです。

使用目的があくまでも日常生活のためなので、スピードや耐久性では到底ロードバイクには敵いません。

しかし、そんな日常向け自転車を、非日常の場で楽しもうという試みが、全国規模で行われています。

それが、全国各地で行われているママチャリレースです。

大人気のママチャリレース

全国各地で行われているママチャリレースですが、中でも一番大規模で、人気があるのは富士スピードウェイで行われるレースです。

正式名称は「あさひスーパーママチャリグランプリママチャリ日本グランプリチーム対抗7時間耐久ママチャリ世界選手権」です。

この大会では富士スピードウェイのレーシングコースを、ママチャリで走ります。

富士スピードウェイママチャリグランプリってどんな大会なのでしょう

コースとなるのはF1カーが実際に走っていたサーキットです。

1周が4.563kmあり、ここを7時間で何周回れるかを競います。

自転車の性能を上げるような改造は完全に不可で、エントリー時に厳しい車検があります。

完全にママチャリでないものは許されません。

普通の自転車レースでは軽い車体にしたり、少しいじったりすることでタイムを稼げますが、このレースではそれはできません。

参加者はみな普通のママチャリです。

このレースの勝者こそが真の自転車王だという人もいるほどです。

この大会のスローガンは、「寒い・キツいは当たり前、庶民のための世界選手権F1を超えたいスーパーママチャリグランプリ」です。

こんな過酷なレースに最大10名チームが約1400チーム、参加者延べ20000人ということで、その人気が伺えます。

レースはどんな風に行われるのでしょうか

この大会の参加資格はつぎのとおりです。

1補助輪なしで自転車を運転できる方
2ルールやマナーを守る事が出来る方

又、クラスも分かれており、

1ママチャリクラス(8段変速以下のギア)
2無段(ギアのないママチャリ)
3ラブラブ(男女カップル)

となっています。

参加費は1チーム20000円ほどです。

車両規定は前述の通り厳しく、純粋なママチャリのみが出場可能です。

そんな日常向けママチャリで、F1サーキットコースを走ります。

富士スピードウェイは最大高低差が約35mもあり、マンションなら10-12階だてに相当します。

8割が下りで2割が昇りという過酷なコースで、坂を上り切れず押して歩く人も多く見られます。

へとへとになったらメンバー交代ですが、その交代もF1さながらのピットゾーンで行います。

レースは前日から始まっています

このママチャリグランプリは通常真冬の1月に行われ、参加者も多いです。

しかし、F1のようにピットエリアが確保されているわけでもなく、場所取りの必要があります。

事前予約もできません。

参加者は、ピットエリア、暖を取るためのBBQエリア、仮眠をとるためのクリスタルルームにそれぞれの人数分の場所を確保しなければなりません。

つまりこのレースは参加者以外のサポートメンバーにとっても耐久レースなのです。

自転車の車検を通す時間は朝3~5時と決まっていて、この冷えの厳しい時間に暖をとれる場所を確保しておかないと、後のレースにも響いてしまいます。

そのため、レース関係者は前日17時から会場に集まり、開場と同時に走らなければならないのです。

受付まではきつい坂道が1キロほど続きます。

17時に入場しても、受付が大渋滞するため、ここでも待たなければなりません。

ほとんどが楽しみながら参加している一般人ですが、中には本気でチームを組んでいる人もいて、そういう人たちは無線をつかって場所取りのためのフォーメーションを組んでいます。

運よく場所を確保できても、レース開始までは長く、極寒の士スピードウェイで一夜を明かさなければなりません。

参加者は場所取りと防寒対策をしっかりとする必要があります。

実際のレースが始まっても、走行する時間より待ち時間の方が遥かに長いです。

まさにレースは開場前から始まっているのです。

ママチャリレースで注意すること

このレースはとても人気がありますが、エントリーは先着順です。

エントリー時期は曖昧で、大々的に参加を呼び掛けたりもしないので、常にHPなどを見て情報チェックをすることをおすすめします。

このレースに予選はありませんが、エントリーできなければ、予選落ちも同じです。

もし参加が決まっても、気を付けることがあります。

レースが行われる富士スピードウェイは標高600mでとても寒く、朝の気温はマイナスになります。

前日からの参加が必須ですが、防寒対策はかなりしっかり行わなければいけません。

レース中も気温はそれほど上がりませんので、レース前に固まった体を良くほぐしておきましょう。

そのままレースに出場すると転倒しやすくなってしまいます。

又、参加者が多いため、何をするにも大行列ができます。

特に女性はトイレの問題がありますので、常に余裕を持って動くようにしましょう。

ママチャリグランプリでの楽しみ

このレースでは勝つことよりも、参加することに楽しみを見出している人が多いです。

前日の過酷な場所取りの後、キャンプ気分で鍋を囲んだり、富士のふもとの綺麗な星空を見て日常を忘れたりすることが出来ます。

レースもお祭りのように賑やかで楽しい雰囲気で溢れています。

ママチャリは改造禁止ですが、コスプレは禁止されていません。

趣向をこらした仮装をしてママチャリをこぐ参加者の姿は、見物客を楽しませています。

また、レースの最後にはF1カーによる迫力のデモンストレーションもあり、これを楽しみにやってくるお客さんもたくさんいます。

このレースの雰囲気が好きで毎年リピートしているチームも多く見られます。

そうしたチーム同士は自然と親交を深め合うので、さらにママチャリ親睦の輪が広がっているのです。

まとめ

長距離走行やスピード走行に向かないママチャリであえて耐久レースを行うという、このお祭り的なイベントは、富士スピードウェイだけではなく、全国各地で行われています。

一部のトレーニングを積んだ人しか参加できないようなレースとは違い、ママチャリを持っていれば誰でも参加できるという楽しさや手軽さが人気なのではないでしょうか。

ファミリーで参加して楽しんでいる人も多いです。

ママチャリレースの参加者は年々増えています。

それに伴い運営もやり方を試行錯誤しているようです。

さらに気軽に参加しやすくなれば、ママチャリレースももっと広く一般的になるのではないでしょうか。