冬にサイクルジャージを使うときのポイントは?4つの注意点
サイクルジャージは、ロードバイクに乗るときの便利なアイテムですが、冬の寒い時期に着るときは、他の季節とは異なる注意点があります。
ただ何となく着ていると、意外なデメリットが発生してしまうこともあるので、季節に合わせた着こなしはとても重要です。
では、冬にサイクルジャージを着るときの注意点について、詳しく説明していきます。
保温するなら重ね着
冬にロードバイクに乗るときの注意点として、真っ先に思い浮かぶのが、「保温をしっかり行う」ということです。
秋にも寒さはありますが、真冬の寒さはさらに厳しくなるので、ちょっとやそっとの対策では対応しきれません。
サイクルジャージの上に適当な上着を羽織ったくらいでは、あまり温かさを感じないことも多いのです。
冬の寒さをしのぐためには、ただサイクルジャージを着るのではなく、重ね着をする必要があります。
重ね着をしたときのメリットは、体の周りに空気の層ができることです。
厚い空気の層に包まれることで、保温効果を高めることができます。
普通に着ただけでは、そうした効果を得るのは難しくなりますが、何枚か重ね着をすることで、複数の層を作ることができるため、きちんと温かくなります。
3枚重ねよう
重ね着をするときは、3枚重ねにするのがベストです。
一番下は吸水性と速乾性のあるインナーウェア、次に保温性の高いサイクルジャージ、最後にウィンドブレーカーなどの上着、という順番で重ねてください。
2番目を保温性の高いインナーウェアにして、一番上をサイクルジャージにするのもおすすめです。
いずれにしても、3枚重ねにしておけば、空気の層が3つできるため、冬の冷気を通す心配はありません。
さらに、中の熱を逃がさない効果も期待できます。
汗をかくと、一番下のインナーウェアで蒸発することになりますが、2番目に保温性の高いサイクルジャージやインナーウェアがあると、蒸発で発生する熱をそのままキープしてくれるのです。
そうした効果があれば、常に温かい状態をつくることができます。
重ね着は調節がしやすい
重ね着は、着脱が容易であり、温度の調節がしやすいこともメリットになります。
冬が寒いとはいえ、ロードバイクを漕いでいれば、体温は上昇してくるものです。
特に、トレーニングライドのようにハードな漕ぎ方をする場合は、上着がいらないことも多くなります。
そんなとき、分厚い上着だけを着ていると、脱いだあとは極端に薄着になってしまい、すぐ寒さを感じるようになります。
しかし、重ね着をしていれば、とりあえず一番上を脱いでも、あと2つの空気の層が残されているため、急激に温度が下がる心配はありません。
このように、冬のロードバイクでは、ただやみくもに厚着をするのではなく、「調節のしやすさ」というポイントをしっかり考えておくことが大切です。
そのためには、ぜひ重ね着をおすすめします。
インナーウェアは必ず着用する
サイクルジャージとインナーウェアの併用は、夏に大量の汗をかく場合には、とても役立ちます。
インナーウェアがあることで、汗を素早く外へ排出し、体の外で乾かすことができるのです。
そのため、「インナーウェアは汗の対策に必要」というイメージが強く、冬の重要度はあまり高くないように思えてしまいますが、冬であっても、インナーウェアは必要になります。
先述のように、たとえ冬であっても、激しく体を動かすようなことがあれば、体温はどんどん上昇するものです。
そして、体温が上がれば、発汗も増えることになります。
このときにインナーウェアがないと、大量の汗が肌に残ったままになり、汗冷えで体調を崩してしまうこともあるのです。
したがって、冬であっても、サイクルジャージだけを着るのはやめましょう。
吸水性と速乾性の高いインナーウェアを同時に着用していれば、しっかり汗の対策をすることができます。
綿は避けよう
冬にサイクルジャージを着るなら、インナーウェアも必ず着用するべきですが、どんなものを使ってもよいわけではありません。
インナーウェアが綿だった場合、汗を乾かす効果が弱いので、汗で冷える可能性が高いのです。
綿のインナーウェアは吸水効果が高いので、一見すると適しているようですが、そのあとの乾燥に時間がかかったのでは、よい対策にはなりません。
大切なのは、素早く吸い取り、素早く乾かすことなのです。
そのため、冬に着るインナーウェアは、綿以外のものを選びましょう。
夏や春に着るポリエステルのものは、吸水性も速乾性も高いので、汗の対策にはおすすめです。
ヒートテックはNG
冬の保温に役立つものといえば、ヒートテックがあります。
ヒートテックは、非常に保温性が高いので、寒さが厳しい時期には多くの人から重宝されていますが、サイクルジャージのインナーとしては、あまり向いていません。
なぜなら、ヒートテックのインナーウェアは、保温性が高い反面、速乾性の方はあまりよくないからです。
どんなに保温性が高くても、汗を吸ったままの状態が長く続けば、体の冷えを防ぐことは難しくなります。
そうしたデメリットを考えれば、いくら暖かくても、ヒートテックのインナーは避けるべきです。
たくさん汗をかくときのインナーは、なるべく速乾性の高いものを選ぶようにしましょう。
走ったあとならOK
ヒートテックは速乾性がいまいちなので、サイクルジャージの下に着て走るのは、あまりおすすめできません。
しかし、走ったあとの着替えとしてなら、とても役立ちます。
ロードバイクで走ったあとは、汗が引くことで体が冷たくなってしまうのを防ぐ必要があり、それには、保温性の高いヒートテックが最適なのです。
走ったあとの着替えとして使うのであれば、大量の汗を吸うことはないため、速乾性はそれほど重要ではありません。
しっかり体を温めるなら、ぜひ利用してみてください。
グローブや靴下も忘れずに
冬にサイクルジャージを着るときは、体の保温ばかりを優先するのではなく、手の指や足の指など、末端の部位を温めることも忘れてはいけません。
いくら重ね着していても、末端の方に配慮していなければ、寒さによるストレスが大きくなってしまいます。
というのも、手の指や足の指といった心臓から離れた部位は、より冷たさを感じやすくなっているからです。
冷え性の人は、そうした末端の冷えが強いことを常に実感しているため、必ず対策をしています。
サイクルジャージを着るときも、グローブや防寒靴下を着用して、しっかり保温するようにしましょう。
インナーグローブで保温性アップ
きちんとグローブをつけていたとしても、あまり寒いときは、どうしても冷たさを感じてしまうことがあります。
そんなときは、サイクルジャージの下にインナーウェアを着るように、通常の冬用グローブの下に、インナーグローブをつけるのがおすすめです。
重ねて着用することで、保温性をさらに上げることができるため、厳しい寒さにも負けることはありません。
冷えを強く感じるときは、ぜひ試してみてください。
まとめ
サイクルジャージを冬に使うときは、決して適当に着てはいけません。
確実に寒さを防ぐためには、ここで紹介したような注意点を押さえておくことが大切です。
ただ着るのではなく、しっかり重ね着をして、インナーウェアの併用なども忘れずに行っていれば、寒さで体調を崩すようなことはなくなります。
ロードバイクを存分に楽しむためにも、きちんと対策をしていきましょう。