自転車の世界を広げるならサイコンを取り付けてみよう
自転車は燃料を必要せず電子機器も要らないアナログな乗り物です。
そのため主に感覚を駆使して漕ぐことになるわけですが、そこで信頼できるのは感覚だけ。
もっと客観的な情報が欲しい場合はサイコンを取り付けてみると良いでしょう。
サイコンには色々な機能が搭載されているので自転車の世界も広がるはずです。
今回はそんなサイコンについてじっくりとみていきます。
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自転車と自動車の違い
私達の身の回りに存在する乗り物といえば自動車・バイク・自転車です。
これらの乗り物は二輪四輪という違いはあるものの、仕組み的には自動車・バイクと自転車に分けることができます。
自動車とバイクはガソリンや電気を必要とする乗り物です。
動力はエンジン内で爆発するガソリンであり、ガソリンを爆発させるためには電気の力を使っています。
もしガソリンも電気もなければただの鉄の箱になってしまうでしょう。
それに対して自転車の動力は運転する人の筋力です。
ガソリンの爆発時に発生するエネルギーよりも圧倒的に少ない力なので自動車やバイクの速度には適いません。
ですがそれでもガソリンも電気も要らず、必要なのは己の身だけ、というのは心強い点です。
そんな両者の違いにおいて電気の恩恵が受けられないというのは大きな点といえるでしょう。
自動車にはエアコンもオーディオも、そして表示板も搭載されています。
バイクにも速度表示やガソリンの残量計が搭載されている形です。
それに比べ自転車にはそうした電子機器は何も付いていません。
そもそも電気を供給することができないわけですから電子機器が搭載されていないのは当然です。
あるとしてもせいぜい前輪の摩擦エネルギーで稼動するライトぐらいなもの。
自転車と電子機器はセットの関係にはないのです。
表示板を付け加えるようなもの
サイコンは自転車に本来搭載されていない表示板の役割を果たしてくれます。
自動車やバイクと同じように、現在の自転車の状態をディスプレイしてくれるのです。
代表的な表示項目といえば「速度」と「走行距離」といえます。
サイコンを自転車に取り付けて漕げば現在の速度や走り始めてからの走行距離が分かるようになるのです。
これは正に自動車やバイクと同じような表示板の役割を果たしているといえるでしょう。
自転車自体には電気を生み出したり蓄電する仕組みはありませんがサイコンという外部パーツ内に電池を入れておけば問題はありません。
いわばサイコンは自転車の周辺機器といえるでしょう。
欲しい機能を後付けで追加したような形になるわけです。
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表示を知ることの意味
安価なサイコンでは現在の速度と走行距離を知ることができます。
ですがそこに意味があるのかというと疑問が浮かぶかもしれません。
自動車やバイクの場合は最高速度がかなり速いので、常に制限速度を気にする必要があります。
また高速道路にも最低速度が存在するのでやはり速度を知ることは大事なことです。
ですが自転車では出せる速度に限界がありますし、高速道路に乗ったら法律違反になります。
果たして自転車を漕いでいて速度を知る必要があるのか不思議に思うかもしれません。
確かにこの機能は上記の意味合いではほとんど意味がありません。
どのくらい速く漕げば危険かどうかは感覚的に分かるものですし時速100キロで漕げるものでもないからです。
というわけで簡単な機能しかついていないサイコンというのは趣味的な色合いが強いといえるでしょう。
サイコンの趣味性
サイコンは趣味的な道具であり自転車に必要な道具ではありません。
根本的に必要性はないのです。
ただこの点が重要なのですが、自転車を趣味で走らせるならまず間違いなく楽しくなります。
自転車の速度というのは普通は分からないものです。
それを知ることができるというだけでも面白いもの。
そして趣味というのは楽しむことを目的としているわけですから、サイコンを取り付ける意味は大いにあるのです。
今日走った距離を確認してその長さに達成感を得たり、人が居ない道で最高速度の更新を狙うといった遊び方ができるようになります。
それまでただ漕いでいた自転車に速度と走行距離という客観的なデータが加わることで新しい遊び方が生まれるのです。
サイコンの導入は趣味としての自転車の世界を広げるきっかけとなるでしょう。
トレーニングの際は必須
サイコンには様々な機能を搭載したものも存在します。
そうした製品はやや割高になるのですが、トレーニングをする場合には非常に役に立つでしょう。
今度は趣味というよりサイコンの必要性について迫っていきます。
筋肉に負荷を与え、筋力アップを目指すトレーニングには必要な情報があります。
それは運動する人物の心拍数です。
この心拍数さえ分かれば自分がこなすべき適切なトレーニングの負荷が見えてきます。
そして自転車を漕いでトレーニングをする際、心拍数をモニタリングするものがサイコンなのです。
少し割高なサイコンになると心拍数を計測できるものもあり、そうしたサイコンはトレーニングには欠かせません。
特に自分の感覚だけでトレーニングを行っていて結果が出ない場合にサイコンを導入することは有用です。
私達の感覚というのは鋭いようでいて実のところいい加減で、肉体に与えるべき負荷を見極めることは練習しなければ身につきません。
そしてその練習にサイコンは最適というわけです。
目標心拍数を目安に運動
十分な強度の運動量を算出する1つの方法に目標心拍数というものがあります。
これは「((220-年齢)-安静時の心拍数)×運動強度+安静時の心拍数」で算出することができる数値です。
例えば30歳の人で安静時に心拍数が60、運動強度が8割だとします。
すると「((220-30)-60)×0.8+60」となり、その答えは164です。
ということは8割ぐらいの力で運動したい場合は164近辺の心拍数になるよう調整すれば良いということになります。
人間の体と言うのは以外と丈夫で鍛えられやすいものです。
それまで十分に大きな負荷をかけていると思ってトレーニングしていても、自然と筋力が以前よりも多くなり相対的に負荷は小さくなっていきます。
そうなると心拍数も穏やかになり、大きな負荷をかけていなかったりするのです。
感覚に準拠してトレーニングするとこうした落とし穴にはまってしまう可能性がありますが、サイコンを導入すればそうした心配はありません。
きちんと客観的なデータとして心拍数を表示してくれるので後は自分で負荷を調整すれば良いだけです。
心拍数を元にして効率的に体を鍛えることができるでしょう。
他の表示情報もチェック
速度・走行距離・心拍数はサイコンの核ともいえる情報ですが他にも色々な表示ができる機種もあります。
そうした機種で表示できる要素についてチェックしていきましょう。
まずは「消費カロリー」です。
これはダイエット時に使ってみると便利かもしれません。
もしくは心拍数を元にしたトレーニングを行ったあとに成果を確認するように消費カロリーの項をみてみると面白いでしょう。
他には「勾配や傾斜」といったものを表示できることがあります。
この要素もトレーニング向きといえるかもしれません。
坂を活用した負荷の高いトレーニングをするときに大きな参考となるでしょう。
後はライト機能や風速、気温にタイマー機能なども搭載されていることがあります。
色々と試してみると面白いかもしれません。
GPS機能を搭載したものもある
これはトレーニングというより趣味性の高い機能になりますがGPS機能を搭載したものも存在します。
走行の軌跡を記録してくれるいわゆるトラッカーとして役立つ形でしょう。
長距離を走る際に取り付けておくと、コースを走り終わった後に達成感を得る事ができるのでおすすめです。
まとめ
サイコンの機能についてじっくりとみてきました。
サイコンは趣味性に富んだ機械でもあり、トレーニングには必須のお供でもあります。
搭載している機能が豊富なので使用目的に合わせて選びましょう。
安いものは数千円で手に入れることができるので、まずは遊ぶつもりで試しに使ってみると面白いかもしれません。
トレーニングに使う場合は最初から心拍数の計測機能がついているものを選ぶと良いでしょう。