3台のママチャリは生活を支えていました。(口コミ・体験談)
ママチャリと聞くと、気楽な自転車、買い物に使う人が多い、乗りやすい、安定している、そのようなことを思います。
長距離をママチャリで走るということはあまり聞いたことはありませんが、生活に溶け込んだ自転車として重宝されるイメージがあります。
実際に街で見かけるママチャリ利用者には、主婦だろうなと思える人が多いのです。
私とママチャリとの出会い
私には忘れられないママチャリが3台あります。
一大は私が学生時代に通学などに使っていたママチャリです。
そのママチャリとの出会いは商店街のはずれにあった昔ながらの自転車店の店先に商品として並べられていた一台です。
徒歩の生活が嫌になっていた頃でした。
なぜかその並べられた自転車の中に、一台の魅力的な自転車を見つけたのです。
店主に聞くと驚くほど安価な中古自転車でした。
淡いオレンジ色のママチャリでした。
私は購入を即決しました。
鮮明な記憶
お金を払ってすぐにそれに乗って下宿まで走りました。
快適で楽ちんでした。
その自転車は私の愛車になりました。
恋人を後ろに乗せる時も、大学まで通う時も、気晴らしにサイクリングする時もその自転車に乗っていました。
記憶を辿ると、4年半は乗っていました。
ママチャリは何となくこぐのに力が必要な感じがしますが快適でした。
川沿いを走る時も市電のわきの道路横を走る時も、困ったことはありませんでした。
もう何十年も前のことなのに鮮明にその自転車を憶えています。
母とママチャリ
2台目は私の母が愛用していたものです。
母は「私は独り暮らしが気楽だ」と言って、私たち三人兄弟と自分の建てた家を出て生活することを嫌がりました。
高齢になればなるほど、周りの人たちが心配しました。
古いママチャリだったからでしょうか、年齢のせいだったのでしょうか、走っているとふらふらしているのです。
見かねた近所の自転車店のご主人は母に話をし、もっと丈夫で安心できる自転車を紹介してくれて、その自転車は新しい愛車になったのです。
母が自転車を降りた時
母が言ったことがあります。
退職前、若かった頃車の免許を取って、車を買ってはどうかと親しい同僚に勧められたそうです。
おすすめの車も紹介されました。
母が車を選ばなかった理由ははっきりとは分からないのですが、一番ママチャリが似合っていました。
小さな城下町に住んでいましたから、顔見知りに自転車店が2件ありました。
パンクした時にはすぐに行けたようです。
ある日を境に母はママチャリに乗らなくなりました。
自転車に乗ることに危険を感じたようです。
人に迷惑をかけてはいけないからと歩く生活をしました。
水色の新しいママチャリ
三台目は義理の母の自転車です。
いつ頃買ったのだろうと思えるほど古いママチャリでした。
義母はとてもものを大事にする人です。
節約をし、嘉永簿を非常に長い間つけ続けています。
84歳ですが今でもつけています。
その義母が愛用している自転車を借りて走ったことがあります。
ギコギコと音を立てました。
今も料理をしていますので、近くのスーパーにその自転車で出かけます。
義兄は最近義母に新しい自転車を買ってあげました。
ピカピカの自転車に乗ることは母にとって、とてもうれしいことだったようです。
このママチャリは雨に濡れない場所に大事に置いてあります。
水色のとても素敵なものです。
まとめ
こうして私の心にメッセージをくれた自転車が、なんだかいとおしく思えます。
冒頭に書いたように生活に密着している自転車だからだと思えてきます。
生活は様々ですが、誰かのために食事を作り、人を支え、生活を支える。
このこととママチャリは密接に思えるのです。
きっとママチャリは、これからもずっと存在し続けると思います。