TYRELLとルイガノからチタンミニベロをそれぞれご紹介
ミニベロのなかでも、チタンフレームを採用したモデルは本当にごく少数。
チタンは希少価値が高く、ほんのわずかな大きさであっても価値がある金属として売り買いされています。
アルミやクロモリのように加工も容易ではないチタン。
チタンは金属の中でも極めて軽量かつ振動を吸収する性能にすぐれた特徴を持つため、ひとたびフレームに用いればそれだけで他のほとんどの金属フレームモデルの自転車を凌駕した自転車へと早変わりしてしまいます。
今回はチタンを贅沢に用いたミニベロとして2つのモデルを紹介します。
ルイガノ・LGS-MV TI
ルイガノのブランドイメージといえば、比較的安価で初心者でも安心して乗れる、といった印象が多いです。
しかしルイガノをあなどる事なかれ。
このモデルはルイガノが本気を出して開発したチタンフレームミニベロ。
モデル名はルイガノの最上位クラスであるGARNEAU(ガノ)です。
値段も本気の260000円。
チタンを採用する事によって大幅な軽量化・振動吸収に成功していますが、そこへ更にカーボン製のフロントフォークを投入しました。
路面からの衝撃をサスペンション無しで吸収する自転車はメタルフレーム界ではチタンXカーボンの組み合わせは、言わば最強です。
ミニベロはデザインを優先して、走ることをおろそかにした自転車という声にはLGS-MV TIには届きませんね。
白いブランドイメージのルイガノが繰り出す、チタンフレームのミニベロはまさに無敵という言葉がふさわしいかもしれません。
チタンの輝きは金属の中でも独特の、鈍い銀色をしています。
光の反射が拡散してしまって、いぶし銀にも似た風合い。
ルイガノのチタンバイクは驚異の8.7kgの重量で場所を問わず、いつまでも走り回る事ができます。
TYRELL
TYRELLは日本製のスポーツバイクメーカーとして名を馳せています。
特に有名なのはミニベロと折りたたみ自転車。
TRYELLの良さを語る人は皆総じて、「走りがすごい」というポイントで共通しています。
走ることを第一に考えたミニベロを世に送り出すプロフェッショナルのTYRELLはチタンバイクの設計も手がけています。
フレームの素材にはTITANIUM 3AI2.5製のダブルバデッドのものを採用。
モデル名はPK1です。
PK1を初めて見たときに目を引くのがダイヤモンドフレームの前三角形を斜めに貫き通すチューブの存在です。
PK1はヘッドチューブの下側に日本のチューブ(ダイヤモンドフレームでいうとトップ・ダウンのそれぞれに相当)が接合されていて、BB付近からまっすぐ対角線上に伸びた二本のチューブがヘッドの上側へと接合されています。
実はこの形、TYRELLの得意技。
デザインだけでなく、ミニベロにとってもっとも適したフレーム形であるとTYRELLが自慢する形状なんです。
また、チタンはクロモリやアルミフレームには無いような溶接部分を楽しむ事ができます。
クロモリほどには凹凸が多くなく、アルミまでフラットでは無いような、そんな姿がチタンにはあります。
また、PK1はフレームだけではなく細部にまで完璧なこだわりを持っています。
ミニベロ特有の長いシートポストは他には無いチタン製、フロントフォーク、ハンドル周りからクランク、ディレイラーに至るまでカーボン製のパーツ(SRAM RED)を用いる事であらゆる路面からの衝撃を吸収してしまいます。
シャキシャキとした乗り味を持つチタンとカーボンを組み合わせると相性抜群で、柔らかさと反応製の良さのいいとこ取りができる、車体へと驚きの変貌を遂げてしまいます。
フロントフォークはTYRELLオリジナルのカーボンモノコックのものを採用。
そしてフレームのリアエンドはCNC加工のため、ディレイラーの取り付け精度やホイールの装着精度は極めて高くなっています。
他にも随所に至るこだわりでPK1はアセンブルされています。
どれを取ってもなかなかお目にかかることができないものばかり。
限界に挑戦して完成した自転車が欲しい方にはおすすめの一台です。
まとめ
チタンバイクは見た目・乗り心地・所有感、どれをとっても最上位に位置する自転車です。
その分街中でも見る機会が少なく、市場に出回る数もかなり限定されています。
自転車専門店に行けば、店舗に一台あるかどうか。
自転車が好きな人であれば、チタンバイクにいつも憧れの眼差しを持っています。
紹介するだけでも楽しい自転車、チタンバイク。
チタンの中でもミニベロは特に珍しい存在です。
今回紹介した2台は両方とも最高のミニベロとして乗り手を迎えてくれるでしょう。