初心者にもおすすめのミズノのマラソンシューズ、ウエーブライダーとウエーブインスパイア、その違いは?
フルマラソンに初めて挑戦してみようというような、初心者ランナーにもおすすめのマラソンシューズには、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、数あるメーカーの中からミズノのシューズをピックアップしてみます。
ミズノだけでもマラソンシューズはたくさん出されているのですが、その中から、初心者にもおすすめのものを挙げるとしたらウエーブライダーとウエーブインスパイアでしょう。
では、この二つの違いはどこにあるのでしょうか。
ウエーブライダーとウエーブインスパイアの大きな違い
ニュートラルタイプ
初心者ランナーにもおすすめのマラソンシューズとして、ウエーブライダーとウエーブインスパイアが挙げられますが、この2つのシューズは異なったコンセプトで作られており、シューズのタイプが異なっています。
ウエーブライダーは、「ニュートラルタイプ」のマラソンシューズになります。
クッション性を重視し、「パラレルウエーブ」と呼ばれるものを搭載しています。
具体的にどのようなランナーに向くかというと、足底のアーチが高く、屈伸した時に膝が外側に開くようなランナーに適したシューズになっているのです。
サポートタイプ
ニュートラルタイプのウエーブライダーに対して、ウエーブインスパイアは、「サポートタイプ」のマラソンシューズになります。
こちらは、クッション性よりも安定性を重視して作られており、「ファンシェイプドウエーブ」という扇形のプレートが採用されていることで、安定性が向上しています。
具体的なランナー像としては、足底のアーチが低く、屈伸した時に膝が内方向に入るようなランナー向きのシューズということになります。
ウエーブインスパイア13の特徴
安定性とクッション性という一見相反するような性能を両立させたのが、ミズノが開発した「ミズノウエーブ」とよばれるものです。
これは波型のプレートなのですが、これをミッドソールに挟み込むことで、安定性とクッション性のどちらもが満たされるわけです。
開発から20年たち、このミズノウエーブはさらに進化し、トランポリンをイメージした新形状にすることで、より一層安定性とクッション性が向上することになりました。
さらに、インスパイアでは「ファンシェイプドウエーブ」という扇形のプレートも採用されていますので、より安定性が増すことになります。
また、U4ic(ユーフォリック)というクッション性に優れ、かつ非常に軽量なミッドソール素材や、U4icX(ユーフォリックエックス)という、ソフトな着地感を可能にする「軟らかさ」あるいは「ふかふか感」を得られるミッドソール素材を採用していることで、クッション性にも優れています。
ランニングを楽しむことが目的のランナーや、フルマラソンの完走を目指すランナーにおすすめの、初心者向けマラソンシューズとなっています。
ウエーブライダー20の特徴
U4ic(ユーフォリック)や、U4icX(ユーフォリックエックス)をミッドソールに使用し、新しくなったミズノウエーブを搭載している点は、ウエーブインスパイア13と同様です。
そのほか、特別な編み方のメッシュを採用することで、フィッティングを高めながら通気性もしっかり確保されています。
かかとの部分もホールド感はそのままに、しかし足あたりはさらにソフトにやさしくなっています。
そして、レディースの場合で言うと、通常のタイプの他に、スリムタイプとワイドタイプも用意されており、色も複数展開しています。
ちなみに、ウエーブインスパイア13ですと、レディースは幅の選択肢がなく、色の展開もありません。
ランニングを定期的にする人や、フルマラソンのタイムが4時間以降のランナーにおすすめのシューズとなっています。
実際に履いてみたウエーブライダー
ウエーブライダーにたどりつくまで。
最初はアシックスGT-2000
個人的な話ですが、昔から、運動時に履くのはアシックスと決まっていました。
他のメーカーのものと比べた上で、アシックスを選んでいたわけではありません。
たまたま親が買ってきたアシックスの運動靴に特別の不具合がなく、そのままいつもアシックスを購入していただけという状態でした。
ちゃんとしたマラソンシューズとして初めて購入したのは、アシックスのGT-2000でした。
何かいつもと違うことがしたいと、勢いで10マイルのマラソン大会にエントリーしてしまったことから、購入した一足でした。
たいした練習もできないまま大会当日がきたものの、予想外に快走でき、気をよくした私は目標をフルマラソンにおきました。
そして、まずは半年後のハーフマラソンに向けて練習を開始したのです。
二足目はミズノのウエーブライダー
走ることが日常に入ってきてからは、ランナーズなどの雑誌も時々読むようになりました。
そんな中、マラソンシューズで自分の走りも変わるかもしれない、などという思いがちらちら出始めたのです。
そうして、さらなる情報収集の結果、ミズノのウエーブライダーが良いのではないかというところにたどりつき、二足目はウエーブライダーに決めたのでした。
幅広の足ですので、ワイドタイプです。
初めてウエーブライダーで走った時には、何と素晴らしいクッション性だろうと感激したものです。
卓球をする知り合いに話すと、卓球用のシューズでも、ミズノはクッション性に優れているということでした。
メーカーがクッション性を高めることに力を注いできた結果を、体感することになったわけです。
クッション性を求める初心者ランナーには、ミズノのウエーブライダーはおすすめです。
問題発生
アシックスから鞍替えし、そのクッション性に嬉々とし、ウエーブライダーこそ自分にとってのベストシューズだと思いました。
ですから、初めてのハーフマラソンはミズノのウエーブライダーで出場です。
結果は、初めてのハーフで、雨の中の大会であったにもかかわらず、まずまずのタイムで完走できました。
しかし、ここにはちょっとした問題があったのです。
ワイドサイズでも、大会用にと準備した5本指ソックスを履くと、きつかったのです。
別に持っていた足袋型のマラソン用ソックスも、やや厚手タイプだったため、きついのでした。
大会直前に判明したことで、その段階でのシューズの買い直しは考えられず、ソックスをもう少し薄手の足袋型に変えることで、どうにか大会には出場したのでした。
後になってわかったことは、シューズの幅に問題があったのではなく、シューズのサイズに問題があったということでした。
どういうことかというと、24.5のワイドタイプを買っていたのですが、ハーフマラソンに出ようというころ、私の足にあうサイズは25.0だったのでした。
長年24.5の靴を履いていたので、何の迷いもなく24.5を選び、きついのは幅が原因だと思っていたのです。
まさか、中年の部類に入ろうというころになって、足が成長するとは思ってもいませんでした。
実際、足が成長したのではなく、おそらく足のアーチが崩れてきたことによって、足全体のサイズとしては大きくなったのだろうと、推測しています。
いずれにしても、ハーフマラソンが終わってすぐのころは、サイズの問題とは気付かず、幅にばかり気を取られて、新たな幅広のシューズを探さなければと思っていたのでした。
紆余曲折をへてウエーブインスパイアへ
これこそ自分にとってのベストだと思ったウエーブライダーでしたが、大会直前にサイズがあわないということが発覚。
新たなシューズ探しをすることになりました。
その後、アシックスやニューバランスなどを試しながら時間は過ぎていきました。
なかなかこれと思うシューズを見つけられず、しばらくシューズ探しをやめていたころです。
たまたま立ち寄ったスポーツ用品店で、興味本位で足のサイズ測定をお願いしました。
その時に説明にきてくれた店員さんが、どちらかというと内側に向いた私の膝をみて、ウエーブライダーではなくウエーブインスパイアが足に合うはずだと、アドバイスしてくれたのでした。
自分の膝の向きなど考えたこともなかったので、驚きでした。
ウエーブインスパイアはアーチの低い、膝が内向きの人に適したつくりになっているシューズです。
アーチが崩れて足のサイズまで変わってしまった私には、まさにぴったりのシューズではないでしょうか。
しかし、そのような情報は、後になってわかったことで、店頭では、ウエーブインスパイアについて全く知識がなかったため、その日はそのまま店を後にしたのでした。
けれども、その日試し履きしたウエーブインスパイアのフィット感が忘れられず、数か月後にはウエーブインスパイアを購入していました。
履いて走ってみたところ、ウエーブライダーを初めて履いた時のような、クッション性に対する感激はありませんでした。
何度か走ってみても、可もなく不可もなくという感じでしかありませんでした。
ところが、ウエーブインスパイアで大会に出ると、いつも痛くなる膝の内側が、どの大会でも痛くならないのです。
ハーフマラソンでも久々に自己ベストのタイムが出たうえ、膝の痛みも出ません。
もちろん、まめや靴ずれもできません。
じわじわと、このシューズは足に合っているだけでなく、きちんとサポートしてくれているということを感じ始めたのでした。
まとめ
ウエーブライダーもウエーブインスパイアも、どちらも初心者ランナーにおすすめできるマラソンシューズです。
どちらのシューズが優れているかではなく、自分の走りのフォームであったり、足のアーチの形であったり、求めるものであったりを明らかにしたうえで、どちらが適しているかを判断するのがベストなのでしょう。
個人的には、ウエーブインスパイの色の展開を増やしてくれたらなあというところです。