ランニングタイツは効果なし?その本当の効果は心理的なものだった

ランニングをするときに着用するランニングタイツ。

アスリートから趣味の方まで様々な方に浸透するようになり、街中でも見かけることがあるほどです。

スポーツにはそれぞれ専用のウェアが存在するように、ランニングに最適なウェアとして使われるようになりました。

ですがその本当の効果についてある疑問が提示されています。

今回はランニングウェアの効果について迫ってみましょう。



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筋肉の振動を抑える効果はあるものの

運動をする際、私達の筋肉は常に僅かに振動しエネルギーを消費しています。

ですがこの振動エネルギーは目的を達成する際には余計な疲労でしかありません。

運動のパフォーマンスを向上させたい場合、この振動を抑制することができれば筋肉疲労を軽減することができ記録も伸びるはずです。

そしてランニングタイツは正にこの筋肉の振動を抑えるために着用されています。

ランニングタイツは肌にフィットするよう適度に締め付けるような着心地のウェアです。

この締め付けによって筋肉の微細な振動を抑制し、無駄なエネルギーを使わないような状態にしてくれます。

正にランニングの成績を向上させるために必要なウェアといえるでしょう。

無駄なエネルギー消費を発生させないということはよりランニングにエネルギーを集中して使うことができるのは自然な考え方といえるでしょう。

それによってタイツ着用時と非着用時では筋肉疲労の度合いも異なるはずです。

だったのですが…ある研究結果によるとどうもそうではないとのこと。

2017年にアメリカのオハイオ州立大学Wexnerメディカルセンターの研究員が「ランニングタイツは強度の高い30分間の運動において疲労とは関係がない」と発表したのです。

実験の結果、ランニングタイツには筋肉の振動を抑える効果はあるものの、肝心の抑えた結果得られるはずの筋肉疲労の低減効果が見られませんでした。

つまるところ、筋肉の振動を抑えたからといって期待されていた効果は見られなかったのです。

予期していない研究結果

実はこの研究なのですが、スポーツ関連製品の世界的なブランドであるナイキがスポンサーとなって進められていたものでした。

自社でもランニングタイツに関わらず様々なコンプレッション系の製品を開発・販売していただけありこの結果は意外なものといえるでしょう。

当初、研究はこうしたランニングタイツの効果を比較してパフォーマンスの良いものを見極めようとするところからスタートしました。

30人の健康的な男性ランナーを対象として、1日目は普通のランニングショーツを着用し、2日目はランニングタイツを着用し30分のトレッドミルを行ってもらって計測したのです。

ところが出てきた結果は「ランナーの疲労を軽減するほどの効果は無い」というものとなりました。

本来であればより良い効果を得られる製品開発の下地となる研究になる予定だったのでしょう。

ですがその研究はスタートから失敗したというわけです。

またナイキという大企業がバックについていることから研究の信憑性も高いといえます。

こうなると「果たしてランニングタイツには何の意味もないのか」という疑問が浮かぶものです。

1つの結論としては「筋肉の振動を抑えることはできるが、それは疲労を軽減する効果には繋がらない」といえるでしょう。

ですがランニングタイツには何も筋肉の振動を軽減するだけの効果が期待されているわけではありません。



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テーピング効果に期待

より専門的なランニングタイツにはテーピングのような加工が施されています。

こうしたものを着用すると圧着感のみならずテーピング効果を期待することができるでしょう。

特にランニングではヒザを酷使するものなのですが、このヒザの動きをテーピング効果がサポートしてくれます。

通常は筋肉しか使うことができないので次第に疲労が蓄積されてしまうのですが、ランニングタイツのテーピング効果がこの動きを支援してくれるのです。

また走るたびにテーピングをするよりも格段に楽な環境となるでしょう。

テーピングはしっかりと貼らなければ効果が出ないため剥がすのも一苦労しますし、それが毎回となるとランニングしたくなくなる要素にもなるかもしれません。

履くだけでテーピングしたときと同じ効果を得られるというのは大きなメリットです。

履き続けるのはよくない

テーピング効果を期待してランニングタイツを履き続けることはおすすめしません。

なぜならテーピングというのは筋肉を動作させるための人工的な補助具であり、人間の体に本来は存在しないものだからです。

もし常時テーピング効果の恩恵に預かり続けてしまったら、テーピングで支えられている部分に筋肉をつける必要がなくなるためやがてその部位の筋肉は衰えてしまってもおかしくありません。

あくまでテーピングは過度な負担に耐えるための一時的な処置と考えておきましょう。

似たようなものに腰痛ベルトがあります。

腰痛ベルトも腰回りの筋肉をサポートしてくれるのですが、着用し続けていると筋肉が衰えてしまいむしろ腰痛に悩まされるといった結果を招いたりするものです。

ランニングタイツ着用によるテーピング効果は体を楽にしてくれますが、それはあくまでもランニング時だけに限るようにしましょう。

快適な状態を保ってくれる

多くのランニングタイツは吸水性と速乾性に優れています。

これは長時間のランニングをする上で欠かせない性能といえるでしょう。

例えば吸水性に優れているものの中々乾かない素材のパンツを着用して走ったとします。

すると足全体はやがてビショビショになり重りをつけて走っているような感覚に陥るかもしれません。

長距離であれば長距離であるほど汗をかくことになるので、ますますキツくなるはずです。

ですがランニングタイツであればかいた汗を直ぐに吸い取り、かつ蒸発してくれます。

長い時間が経過したとしても汗による問題が起こることはないでしょう。

汗は蒸発しないだけでも不快感を増す原因になるので、できるだけ避けたいところです。

ランニングタイツを履けば長い時間を快適に走ることができます。

特に汗の量が多い方は着用してみると良いでしょう。

紫外線から肌を守る

女性にとって日焼けは美容の大敵ですが、それでもランニングをしたいというときにもランニングタイツは役にたちます。

ランニングタイツは直接的に紫外線をカットしてくれるのです。

ランニングは基本的に長時間行う運動ですし、ジムの機械を使わない限り屋外でするものです。

もしランニングによる日焼けを嫌う場合は、他にもアームカバーやキャップをかぶると良いでしょう。

またスポーツ用のサングラスを着用すれば日焼けしにくい環境でランニングを楽しむことができます。

運動とはまた異なる領域の話ではありますが、日焼けを避けたい場合にもランニングタイツは役に立つのです。

研究結果の結論

冒頭で述べた研究の結論ではある効果について認めています。

それは「心理的な影響」です。

「効果があると思い込めば効果が出てくる」という思い込みによる影響となります。

いわば「このランニングタイツを着ると筋肉の疲労が軽減されるから成績が伸びる」と思い込めば実際にそのように効果を発揮するはず、というものです。

数値に有効な結果が表れなかったから導き出された結論のような気もしますが、ともかくそう結論付けられています。

確かにランナーの格好をするとランナーの気分になるので、そういう効果があるのかもしれません。

なりきることが力になる

何でもそうですが「形から入る」ことでやる気が出てくる場合があります。

ランニングウェアに関しても一式を揃えて着用し、鏡の前で自分の姿をみてみましょう。

まるでアスリートのような自分の姿をみてランナーのような気分になってくるかもしれません。

こうした思い込みの力を借りてみると案外と力を出せるものです。

ランナーになりきるための道具としてランニングタイツを手に入れてみるのも良いでしょう。

まとめ

ランニングタイツの効果についてみてきました。

オハイオ大学の研究結果によると筋肉疲労の軽減に効果がないことが判明してしまいましたが、その他の効果は期待できます。

テーピング効果や吸水速乾性のある素材による快適性の向上などはランニングをする上で見逃せません。

またランニングウェアを一式揃えることでランナーになったような気分にもなれるため、心理的な効果が現れるかもしれません。

ランナーになりきる用の道具としてランニングタイツを着用するとランニングもより楽しいものとなるでしょう。